魔法陣魔法使ってみた
「なんか、魔法陣が作成出来ちゃったぞ? でもなんでだ?【生活魔法】ってなんだ?」
疑問がどんどん増えていくカインだった。
「とりあえず、この【光】の魔法陣をどうにかしないと。えーとぉ、羊皮紙に写してみよう」
書庫の机の上にあった羊皮紙を広げ、”魔法インク”の瓶を置く。
「【魔法陣転写】」
力ある言葉を唱えると、ウィンドウの魔法陣が消え”魔法インク”が浮かび上がり、羊皮紙の上に移動し【光】の魔法陣が自動的に描かれ、一瞬光ると羊皮紙に写った。
「よし、上手くいった。やっと【魔法陣魔法】が使えたね。どうやって使うんだろう? 「解析」」
再度ウィンドウが開き”【生活魔法】の【光】の”魔法陣” 、”魔法陣”に触れ魔力を流すと使用できる。”
「”解析”なんて便利なんだぁ。勇者様ありがとう」
さっそく、カインは【光】の”魔法陣”に手を置き魔力を流した。【光】の魔法陣が消え羊皮紙の上にゴルフボール程の光の玉が浮かび光っていた。
「やったー【光】魔法使えたぞー、魔法を”魔法陣”にすれば、どんな【魔法】も使えるんじゃないか? いいね!どんどん可能性が増えていくね」
未来を思い浮かべてワクワクしてくるカインだった。
「早く【魔法陣魔法】の【スキル】のLvを上げないと。レベルアップまでの経験値とか回数が分かればいいのに」
そうつぶやきながら、ステータスボードを開く。【魔法陣魔法】の【スキル】表示の横に見慣れない記号が追加されている事に気付いた。
〜〜〜〜
【魔法陣魔法】▼
・魔法を魔法陣に解析する為には、べつに【解析】スキルが必要な上級スキル
中略
. Lv1; 魔力インク作成、魔法陣作成、魔法陣転写
〜〜〜〜
「これは、何だろう?」
カインは、”▼”を押すイメージをすると、もう一枚ウィンドウが開き右上に小さく【光】の魔法陣が表示されていた。
「もしかして、作成した【魔法陣】をストックできる? これは、コレクター心がうずくね。やる事がいっぱいあるってこんなに”ワクワク”するんだ」
カインは、嬉しくて踊っていた。
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しばらく踊って嬉しさを十二分に表現した後、疑問を解決するためにランドルフを探した。途中に出会ったメイドに居場所を聞き、使用人控室に向かった。
”トントントン” カインは、ノックの後扉の前でランドルフに声をかける。
「カインです、ランドルフいますか?」
扉が開きランドルフが出てくる。
「カイン坊ちゃま、どうされました?飲み物ですか?」
「ランドルフに教えて欲しい事があって来ました。いいですか?」
「はい、大丈夫ですよ。私に分かる事であればなんでもお聞きください。中でお茶でも飲みながらいかがですか?」
カインは、控室に入りテーブルの椅子に座った。
「えっと、【生活魔法】って何か分かる? ”魔道ランプ”を調べてたら出てきたんだ」
ランドルフは、少し考えるそぶりをした後話し始めた。
「【生活魔法】は、現在諸説ありますが、先日カイン坊ちゃまが読まれた本を書かれた”勇者様”が作られたと言われています。【生活魔法】は、魔力(MP)を持っていれば、誰でも覚えられるとても便利な【魔法】です。ただ一つ制限があるのは、人によって覚えられる”数”が異なる事ですね」
「へー、変わった【魔法】なんだね。僕でも覚えられるかな?」
「覚えられますよ、教会に行って1つ毎に決まった金額のお布施をすれば授けていただけます」
カインは、神様じゃなくても授けられるなんて変なのと思った。
「ふーん、ありがとう。屋敷で【生活魔法】が使える人は誰か教えてもらえる?」
「確か、料理長が【点火】と【浄化】をメイド長が【クリーンアップ】と【ブロウ】。私が【光】と【冷却】ですね」
「ありがとう。ランドルフ【冷却】を使ってもらえる?」
ランドルフは、自分のお茶に【冷却】を使って見せてくれた。カインは【冷却】の魔法陣をゲットしたのだった。




