最終話
「勝利おめでとうー!!!!!」
週末のテニスの試合の後。お風呂で僕と香恋は超盛り上がっていた。
試合はチームも僕と塚本のペアも勝った。勝ってそのままテニス部の人たちとご飯を食べて祝った。その場面は全員男のわちゃわちゃした食事だからまあカットで。
そして今、香恋と僕はお風呂でジュースやお菓子を持ち込んで食べている。
「それにしてもよかったね。勝てて。練習の成果!」
「まあ、あとはお風呂かな」
「このお風呂?」
「リラックスの方法が風呂場でわかったような気がする」
「そっかそっか。じゃあ私のおかげってところもあるんだね嬉しい」
「というか、めちゃおかげだからな。ほんと、ここが一気に落ちつく場所になったな」
一緒にお風呂に入りたいと思っている。その気持ちが、一つの湯船で、共有されている。
この二人のお風呂の時間、これからいろんなことを話したい。
「香恋はもうすぐロボット大会があるんだろ。今度は僕がそれ応援する番だな」
「うん! でも今は……ねむい」
お風呂でお菓子食べてて眠いかよ。まあ結構喜びまくってはしゃいだしな……。
香恋が僕に寄りかかってきた。もう慣れたのでくすぐったくはない。ただただ香恋があったかくて柔らかい、そういう中で穏やかな気持ちになる。
そのまま目を閉じて、小さく鼻歌を歌っている香恋。
大きな胸が今にも触れそうになり、思わず手を引っ込める。小さな水音が、僕と香恋二人しかいない小さなお風呂場に響く。
これからも、僕たちはこうして一緒にお風呂に入る。
珍しいかもしれないけど、それは……僕と香恋らしい関係だ。
最後までお読みいただきありがとうございました。変な設定なのに読んでいただいてすごく嬉しいです。
本当にありがとうございました。




