体験7 武器調達
詳しい銃の名前わかんねー。
野々市中学校に近づくにつれて学生服やセーラー服を着たゾンビが多くなってきた。
「弾がねぇぞ!」男子が言う。
「こっちもだ!」他の男子が言う。
すると、勇輝は上下二連式散弾銃(ショットガン)の銃身の方を持ちゾンビの頭めがけてバットでスイングするようにして上下二連式をふった。
グシャァ
鈍い音とともにゾンビが力なく倒れた。
「こうすれば良いんだよ」勇輝が言う。
上下二連式を持っている人は勇輝の真似を始めた。
グロッグ(ハンドガン)を持っている人は、鉄パイプや、レンチ等を民家などから拝借して戦った。
みんなは服を血みどろにして必死に戦っている。
そして、ようやくのことで野々市中学校の正面玄関に来た。
「………やった!」喜びをみんなは隠しきれない。
ゾンビを蹴散らしながら正面玄関に入っていく。
「どこいくんだよッ!」利哉が学生服を着たゾンビを鉄パイプで殴りながら聞いてきた。
「体育館でよくね?」男子が言う。
体育館の扉は鉄で出来ており侵入経路も少ないのである。
みんなは迷いなく、体育館に向かう。
体育館に入ると、何もない広い体育館のはずが、箱などが何故か沢山置いてある。
しかも、ゾンビがそんなにいない。
ガシャン
入ってきた扉を最後に入ってきた男子2名が閉めた。
「おい!シャッターも閉めろ!」扉を閉めた男子が言う。
体育館は2階にある卓球場と繋がっている。しかし、卓球場も扉は鉄で出来ている。
体育館の扉を閉めた男子と別の男子が閉めに行った。
しばらくして、ガシャンという鉄の扉が閉まる独特の音がした。
「………なにこの箱?」佐紀が不気味そうに言う。
佐紀が恐る恐る箱を開ける。
中には、ショットガンの弾が入ってた。
「弾じゃん!」男子が嬉しそうに言う。
そして、横の箱を開けると、サブマシンガンが入ってた。
「おぉ!MP5じゃん!」一人の男子が目を輝かせた。
「…誰?」勇輝が聞いた。
「覚えてないのかよ。一緒に中学の時サバゲーしたじゃんか。佐藤 武(さとう たける)だよ。」ホントに?という顔をしている。
「……覚えてないや。」勇輝は必死に思い出したが思い出せなかった。
とにかく、この場にいた人は、武がガンオタクということだけは確実に分かった。
他の箱には警察の特殊部隊が使うような武器とグロッグの弾が出てきた。
さらに、水平二連式散弾銃、ポンプアクション式散弾銃まで出てきた。
ガシャァァァン
鉄の扉にゾンビが体当たりを始めた。しかし、全く持って体育館の扉はびくともしない。
「大丈夫だな。」利哉が言う。
そして、おもむろに近くの箱を開けた。
中には、手榴弾が10個ほど入ってた。その箱が、5箱位近くにあった。
周りからどよめきが聞こえる。
「武器には困らないな。」男子が言う。
「そうね。」女子が言う。
その時、先程までゾンビが体育館の扉を叩いてた音が止んだ。
「………なに?」女子は怖がっている。
すると、市内中にどこにいても聞こえる程の大音量のアナウンスが鳴り響いた。
「残りの生存者100人切りました。」
いい加減「男子」「女子」だとわかんなくなるな。
でも、10人も名前考えれない……
どうしよう。




