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キール  作者: タコ中
キール
6/39

体験6 犠牲者

ドンはショットガンを撃った音

パンはハンドガンを撃った音です。

ドン


勇輝が持っていた、上下二連式が火をはなった。すると、前にいた2体のゾンビが吹っ飛ぶ。

他の人達も、自分が持っている銃をゾンビに向かって放つ。


パンパンパンパンパン

ドンドンドンドン


「キリがねぇ!」利哉がヤケクソぎみに言う。

このグループは今、野々市中学校に向かっている。

しかし、乗っていたバスが事故で使えなくなってしまい今はゾンビを倒しながら進んでいる。

「クソッ!多すぎるぞ!」男子が言う。

「いいから進むんだ!」他の男子が励ます。

しかし、ゾンビ達はどこから沸いて出てくるのか疑問なほどに、止めどなく出てくる。

すると、

「キャァァァァ!痛い!」女子がグロッグ(ハンドガン)をリロードしている隙に腕を噛まれたようだ。


「痛い!痛い!痛い!」そう言いながら、噛まれたところを押さえながら倒れて悶え苦しんでいる。よく見ると、肉を食いちぎられている。


「早奈英!?早奈英!」そう言って、一人の女子が噛まれた女子に駆け寄っていく。どうやら、噛まれた女子は早奈英(さなえ)と言うらしい。

その間も早奈英は食いちぎられたところを押さえて、

「痛い!誰か!痛い!死ぬ!」と叫んでいる。

周りのゾンビがかなり少なくなってきたところで、勇輝が

「離れろ。そいつはゾンビになっちまうから……」と言う。

気がつくと、ゾンビはあと1体くらいしか見えない。

そして、早奈英も静かになっている。

「さ……な…え?」と寄り添っていた女子が言う。

すると、


ガブッ


早奈英は寄り添っていた女子の喉に噛みついた。女子からは鮮血が吹き出す。

先程までいた残り1体のゾンビも男子の持っている上下二連式散弾銃で頭を吹っ飛ばされた。その男子も早奈英達の方を向く。そして、驚愕を隠しきれなかった。

先程まで一緒に行動を共にしていた女子がゾンビとなり、親友であろう人を喰らっているのだ。

早奈英であったゾンビはあらかた食べると、着ていた服を血みどろにして、

「新しいエサだぁ」と言わんばかりのように、ゆっくり立ち上がりこちらに向かってゆっくり歩いてくる。

そして、後ろでは、早奈英であったゾンビに食べられた女子もゾンビ化していた。

勇輝は上下二連式散弾銃を元早奈英に向けた。


「………ゴメン」


ドン

散弾は胸から上を吹き飛ばした。

勇輝は素早くもう一人のゾンビに銃口を向けて撃った。


ドン


今度は頭が吹き飛んだ。

「………行こう。」利哉がそう言うと、みんなは野々市中学校に向かって再び歩き出した。


……ちょっと泣けてきた。

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