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⑧⓪話 鬼庭左衛門綱元と五浦城

【時系列・原作書籍⑤巻付近】

◇◆◇◆


《鬼庭左衛門綱元》




小名浜城から急いで五浦城に向かう。




伊達家領地を抜けるとすぐに街道と城を分ける為の馬防柵と浅い空堀。




黒坂家領北の守りのはずなのに手薄な城だ。




しかし、その馬防柵は平潟と言う港から大津と呼ばれる港まで続く。




かなり長い。




ん?どこから入れば良いのだこの城?


「お侍様、もしかして五浦城に入りたいのけ?」




街道整備をしていた者が声をかけてくれた。




「お~そうだ、知っているか?この城の大手門を」




「んならお戻りなせい。平潟の港から海沿いに行くと五浦浜に本丸があるんだっけ~そこがここの城、この馬防柵は見せかけの仕切りだっぺよ」




「おい、貴様仮にも黒坂家に雇われて道を造っている物ではないのか?その様な言い草、領主に失礼であろう」




「な~にここの殿様が言っていなさるんだよ。五浦城は街道の守り城でない。海を守る城だってね」




詳しく話を聞きたいところだが、急がなければ黒坂常陸様が船に乗ってしまうと思い、言われたとおりに一度戻ると、確かに馬防柵が途中で途切れており、道があった。




そこを進むと漁村がある。




漁村を取り入れた総構えの城と言うことなのだろう。




所々で道を尋ね教えられた方に向かうと、海に飛び出た岬に櫓が見える。




その全てを総称して五浦城と呼んでいると地元の者が教えてくれた。




そして、砂浜の先に高い崖が見え一際立派な天守と思われる建物が建っていた。




本丸なのであろう?




左手にその建物を望みながら進むと立派な鉄城門。




門番がいたので、




「奥州探題・伊達藤次郎政宗が家臣、磐城平城城主鬼庭左衛門綱元と申す。黒坂常陸様がこの地に来ていると耳にしたので挨拶に参上致した。お取り次ぎをお願いいたす」




「はっ、ここで待たれよ」




しばらくして、伊達小次郎政道殿が門まで出て来てくれた。


「お~誠に鬼庭左衛門であったか」




「これは小次郎様、お久しぶりにございます」




「うむ、この城の主を今先ほど正式に御大将より命じられた。これより近くに居を持つ者としてよろしく頼む」




「はっ、よろしくお願いいたします。それより・・・・・・」




「あ~御大将は『わざわざ来てくれたんだから会うよ』って申しておりますよ。御大将は気さくな方ゆえ」




「それはありがたき幸せ」




「こちらへ」




岬に造られた本丸は石垣が多用されており堅牢な立派な城だった。




天守脇にある御殿の大広間に通されるとすぐに黒坂常陸様は上段の間に座られた。




「わざわざ磐城から挨拶なんて良いのに~」




「ごほんっ、殿、もう少し偉ぶって御言葉を。茶々の方様にまた叱られますぞ」




側近・柳生宗矩が黒坂常陸様の言動を注意すると、列席していた家臣達はクスクスと笑った。

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