アルシュの13歳の最後
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次元のバイパスとなったエグゼディス・ソラリスの大地、それにアルシュは…
オッス、おら、アルシュ!
大変な事になったぞ! ワールストリアのある星の近くに、次元の穴、できちゃった!
アルシュは、皇帝城で空を見上げる。
そこには七色の太陽が見える。
いや、七色の太陽ではない、次元の穴なのだ。
ライアーとの戦いの後、ワールストリアの上にあった巨大な宇宙要塞エグゼディス・ソラリスは、次元の穴にとどまり、そこで都市のようなモノを形成している。
まるで、地球独楽のようになったエグゼディス・ソラリスを、アルシュは見上げていると
「アルシュ…」
呼びかけたのはヴィクティア母上であった。
アルシュはヴィクティア母上に近づき
「で…会議は…。いや、その…訪問ですよね…」
ヴィクティアは困惑を見せ
「難航しています」
◇◆◇◆◇◆◇
次元の穴に地球独楽のようになったエグゼディス・ソラリスから、ナレオン達がヴィクタリア帝国の皇帝城に来た。
ナレオンはホールで
「我々の目的は、一つ、あのエグゼディス・ソラリスの大地に出来た都市の一つにエドワード様を向かい入れる事だ」
ホールにいた全員が渋い顔をして沈黙する。
ナレオンが淡々と
「このまま行動を後に遅らせれば、次元バイパスに繋がった時空の惑星にある文明から、先遣隊が来て、エグゼディス・ソラリスは取られてしまうぞ」
皇帝アルファスが
「ライアーはどうした?」
ナレオンがフッと笑み
「ライアーは消えた。我々にも分からない」
事態の急変と異変に、誰しもが追いつけない。
そこへ、エドワードが挙手して
「分かった。ナレオンの言う通り…オレは、行く」
ナレオンがお辞儀して
「さあ、参りましょう。我らが陛下…」
「待て」とインドラが止める。
ナレオンが鋭い目で
「なんだね?」
インドラが
「あの次元のバイパスとなった場所には、他にも空いている場所があるのか?」
ナレオンは笑み
「ああ…」
インドラが
「その一つを俺達に寄越せ、それが条件だ」
インドラの隣にはラエリオンもいる。
要するに、先手を寄越す代わりに、自分たちにも場を寄越せという事だ。
ナレオンは
「心配するな」
と、告げた次に…とある話をした。
それにホールにいた者達は驚きを向けた。
◇◆◇◆◇◆◇
アルシュは、ナレオン達との話し合いが終わったホールに呼ばれた。
アルシュは重苦しい全体を見て
「何か…あったんですか?」
アルファスが苦しそうな顔を上げ
「ナレオン達が置きミアゲをした。あのエグゼディス・ソラリスの大地の直径3000キロの円形大地の三分の一をナレオン達が、その三分の一をアルシュを頂点とする統治機関が、残りの三分の一は、ナレオンとアルシュを長にした機関が調整して治めると…」
インドラが
「全くの未知の世界である場所の皇帝に、アルシュ、お前が選ばれた」
アルシュが渋い顔で
「全て…彼らの手の上ですか…」
ホール全体の皆が重い空気を背負う。
アルシュは溜息を吐き
「今は…それしか、ないのでしょう」
アルファスが
「すまん。何とも情けない事だ」
アルシュが微笑み
「分かりました。皆さん。お力を貸してください」
こうして、次元のバイパスに出来たエグゼディス・ソラリスの大地にアルシュの領土が誕生した。
◇◆◇◆◇◆◇
エグゼディス・ソラリスの大地へ向かう宇宙船団に乗るアルシュに、ルシェルが
「気をつけてね」
アルシュは微笑み
「大丈夫、やばそうなら逃げてくるから」
約束して、アルシュ達の宇宙船団はエグゼディス・ソラリスの大地へ向かう。
直径3000キロの円形の大地、それは独楽の上のようだ。
厚さは、おそらく100キロ。
その円形の大地は…全て海になっている。
アルシュ達の宇宙船団が近づくと、ナレオン達のアイオーンの一人がとある場所へ誘導する。
そこは空中に浮かんでいる城だった。
そこを案内するアイオーンが、とある端末、石柱へアルシュを触れさせると、アルシュを認証して、アルシュが管轄する領土の開発を行えるようになった。
それはまるで、ゲームのように大地が形成され、項目にある建造物を選ぶ事ができる。
アルシュは、まるで都市シュミレーションゲームのようなシステムに驚く。
そして、もっと驚くべき事に、様々な建物や建造物のバリエーションの多さに戸惑う。
ワールストリアのモノがあるのは当然だが、それとは関係ない地球の建造物から、どこかの別世界の建造物まで、多種多様だ。
アルシュは始まりの地を作り、そこから大地を広げて都市を広げる。
人員や、管理運営は、ワールストリアのみんなと話し合い決めて。
そうして、新たな都市を造っている時に、次元バイパスによって繋がった別次元の者達が接触してきた。
人型…ではあるが…どこか違う種族の者達が接触してくる。
その別次元の種族達も加わって、一年してエグゼディス・ソラリスの大地は、賑やかになった。
アルシュ、13歳の最後の年は、新たな都市型建造ゲームのような領地を獲得して、14歳になった時は、学園都市戦艦ムツに通いながら、領土の設定と建築、運営を行った。
そして、15歳になって、何とか運営できるようになったエグゼディス・ソラリスの大地の領地だが…。
やはり、別時空との繋がりを持った場所は、一筋縄ではいなかった。
アルシュは、建造中核の城から、自分の領土にある都市を見下ろす。
「はぁ…ここまで来たが…」
と、ぼやいた次に都市の所から爆発と煙が上がる。
事件が発生した。
様々な時空の者達が交差する、このエグゼディス・ソラリスの大地には、色んな者達が跋扈して、大きな事件が起こる事があるのだ。
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