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必須技術

「いや~焦った焦った。知らない問題が来たらどうしようかと思ったでござるよ」


 再度町にリスポーンし、エルメル達に追いついてきたごまイワシは、スフィンクスの問いかけの事を頭を掻きながら口にして。


「視聴者がコメントで教えてくれるんじゃないの?」

「拙者の視聴者なら正しい答えを書き込まないって信じているでござる」


 配信者の特権を使えば? という†フィフィ†の言葉に、歪んだ方向で視聴者を信用していると答えるごまイワシ。


「ていうか正解が埋もれる可能性もあるしな。……なぁ、あの問いかけって外したら何があるんだ?」


 そのごまイワシをフォローする形で口を挟んだエルメルが、抱いた疑問を口にする。

 ――と。


「再度回答できるんじゃない? ていうか普通に調べて分かる問いかけだし、正解前提で作ってると思うよ?」

「ゲーム内の知識じゃないしなぁ。……視聴者に外したって人居たらその後の展開教えてプリーズ」


 †フィフィ†が自分の考えを披露し、経験者が視聴者に居ないかと探ってみるマンチ。

 すると、


『外したらスフィンクスに笑われてもう一回回答できる』

『問題最後まで聞くと分かるけど、あれって四択問題になってて、当たるまで続けられるよ』


 という内容のコメントが複数流れてきた。


「あの問いかけは最後に選択肢が出てくるらしく、答えを言うまで続けられるらしいでござるよ? ただ、外すとスフィンクスに笑われるらしいでござる」

「なんかやだなそれ。笑われたら俺ならぶん殴るかもしれん」

「ていうかあいつ態度悪いでござるよ。今度ピラミッドに入るときに一発殴るでござる」


 なんて会話をしながらスカラベエリアを突破。

 ようやくパルティが待っているであろう先ほどやられたエリアに到着した四人は……、


「あ、おかえりなさい」


 エリアの端っこのほうで、体育座りをして待っていてくれたパルティに声をかけられる。


「マジで待たせてごめん」

「申し訳ないでござるよ」

「ほんっとにごめん」

「面目ねぇ」


 パルティを確認した瞬間、思い思いの謝罪の言葉を口にして頭を下げる四人。


「いえいえそんな! 気にしないでください。魔法防御上げる魔法かけてなかった私にも責任がありますし……」

「全ては無謀に突っ込んだごまイワシのせいです」

「ごまイワシが悪いよごまイワシがー」

「気に病まないで。大体ごまイワシのせいだから」

「拙者に味方がいないでござる」


 そんな四人に、自分にも非があると反省するパルティだったが、そんなことないとフォローされ。

 一方的に悪者にされたごまイワシだが、確かに突っ込んだのは自分である以上、あまり強く否定も出来ない。


「とりあえず、ホルスの遣いにはさっきの借りを返すとして。どう戦うかって話でござるがー」

「俺が遠距離から攻撃して一体だけ引っ張って、いつも通り囲んで倒すのが最適解じゃね?」


 ならばと話題を変えるごまイワシ。

 結局のところ魔法攻撃を受けて一瞬で壊滅したのだから、魔法攻撃をどうするかというのが焦点の筈だが……。


「魔法はどうする? ごまがタゲ取ってるなら回避すりゃあいいだけだろうが、俺にタゲ向くともれなく死ぬぞ?」

「魔法防御上げてもらってどれくらいマシになるか次第でござるね。元がカスみたいな数値だから倍増とかなると笑うしかないでござるが」


 結論として、自分たちではどうしようもないので、パルティのバフを頼ることになる。


「とりあえず、バフかけますね。不思議の障壁を以って、これを意思護る城壁となさん。[精神障壁(パラスト)]」


 その考えを受け、即座に四人に魔法防御バフをかけたパルティ。


「ていうかパルティっていくつスキル持ってるの? 回復とバフと攻撃って結構扱ってるっぽいけど」

「クランの方々から色んな杖を貰って、それのおかげで……十個くらいのスキルを使い分けてますね」

「やっぱ武器複数持ち前提なのか。戦闘中に入れ替えるとかしなきゃなの面倒なんだがなぁ」


 そんなパルティに抱いた疑問を問いかけたエルメルに、さらりと答えるパルティ。

 そして、その答えを受けて一人げんなりするマンチだったが、


「まぁ、慣れでござるよ。要練習って事で」

「おっさん新しい事覚えるの苦手なんだが?」

「別にウィンドウ開いて武器交換して閉じるだけだろ? 練習の必要もねぇじゃん」

「前線で複数の敵からの攻撃を判断して回避と防御と受け流し選択しながら戦ってる君とは違うんですー。おっさん手元がわちゃるとテンパるんですー」


 ごまイワシとエルメルという、その程度はやれて当然というかやれないとダメ勢に言われ。


「まぁ、じっくり練習してこ?」


 最近になってから武器入れ替えしながら戦い始めた†フィフィ†にも励まされ。


「はぁ。近々練習しとくわ。……[オーラブレード]」


 重いため息を吐きながら、一番近くにいたホルスの遣いへと斬撃を飛ばした。

 攻撃を受けたホルスの遣いは攻撃元であるマンチの方を見て敵と認識。

 魔法の攻撃範囲になるまで距離を詰め、詠唱を開始する。

 その後ろには――貫通した[オーラブレード]が当たり。

 マンチをターゲットにしているホルスの遣いが――追加で二匹追従していた。

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