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真樹VS女子  作者: 東洋連合
Episode2 ぶりっ子を成敗せよ
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第19話 迷惑なあいつ

こんにちわ。

先週は更新忘れました。

ごめんなさい。

 武司の友人、満から美紅の過去を聞いた真樹達。美紅の暴走を止めるべく4人は結託をして作戦を立てる事を決めた。そしてその翌日。新たな助っ人を待つ為、真樹、慶、武司、満は集合場所であるJR津田沼駅に集まった。

「結構遠いな。にしてもどうして津田沼?」

 真樹が聞くと満が答える。

「いやぁ、元々都賀に住んでたんだけど高校進学を機に引っ越したんだってさ。まぁ、県内で助かったけど。」

「でも、その人って押上さんが気に入ってたって人なんでしょ。だから相当スペック高いんじゃない?」

 慶もそう言った。美紅が気に入る例に漏れないならば、満が言う新たな助っ人もそれなりの人物だある可能性が高い。さらに武司も続く。

「にしても、押上は自分をよく扱わない奴を嫌うだろ。そいつも押上のことが嫌いだって言うのに、よく目の敵にされなかったな。」

「まぁ、何だろ?これから話聞けばわかるんじゃない?俺もその辺はよくわからん。」

 満もどうしてその人物が美紅に嫌われなかったのかは把握できなかったらしい。しばらく待っていると、ある人物が4人のもとにやってきた。

「おう、満じゃん。久しぶり!」

 その人物は満に笑顔で声を掛ける。年は真樹達と同年代で、背が高く190cm近くはある。身体が鍛えられているだけでなく、顔もジャニーズ顔負けの美男子だった。

「修二。久しぶり!待ってたよ。」

 満も修二と呼ばれた少年に挨拶をする。そして、真樹達3人の方を向いてその人物の紹介をする。

「あ、3人とも。こいつが昨日説明した、俺と同じ中学の同級生、修二だ。」

桜木修二(さくらぎしゅうじ)です。宜しく。」

「湯川真樹です。」

「鬼越慶です。」

「前原武司です。はじめまして。」

 全員がそれぞれあいさつを終えると、駅の近くにあるショッピングモールに移動する。フードコートエリアに向かった真樹達は3階のファーストフード店に入り、それぞれメニューを注文した後席に着いた。そして、これからが本題である。

「満から色々聞いたけど、今の現状を教えて欲しい。」

 そう切り出したのは修二だ。そして、真樹から説明を始める。

「いやぁ、参ったよ。何もしてないのに難癖はつけられるし、悪者にはされるし。なのにみんなあいつを可愛いからって持て囃す。そして調子に乗ってるから見てて不愉快極まりないわ。女の中で一番嫌いなタイプだからどうにかしたいんだよね。」

 説明というよりもはや愚痴に近い言葉を発した真樹。その後慶も説明をする。

「押上さん、ただでさえ株上げていろんな人を味方を付けるのに、その人達も巻き込んでよって戦って僕みたいに気に入らない生徒を悪者にして居場所なくそうとするんだよ。自分と自分が気に入った人しかいない世界じゃなきゃ不愉快になるなんて、自己中心的もいい所だよ!」

 慶の方も苛立ちを交えながら説明した。二人の説明を聞いた修二は、拳を強く握りしめながら怒りが混じったような声で話し始めた。

「あいつめ…高校生になって少しは大人になったと思ってたけど、一つも変わってない。頭の成長止まったままだな。許さねぇ。」

「ちょ、ちょっと修二…?」

 あまりの怒りっぷりに満が驚いている。そして、何が何だか分からなくなってきた武司はとりあえず修二に質問をする。

「え、えーっと…桜木君?確か、押上に気に入られてたけど押上のことが嫌いって聞いてるんだが、詳しく説明してほしいな。」

 動揺する武司と満を見て修二もはっと気付いたのか、申し訳なさそうに深呼吸してから説明を始める。

「ご、ごめん。イライラし過ぎた。まぁ、何だろ?俺、正直あんな見た目も言動も子供っぽい人タイプじゃなくてさ。なのにしつこく付きまとってきたり、猫なで声で話しかけてくるから突っぱねてたんだ。」

「よくそれで嫌われなかったな。あいつは自分を姫扱いしない奴を嫌う傾向にあるんだが。」

 真樹は一番気になってた疑問を修二に投げかけた。修二の方も溜息交じりで話を続ける。

「正直迷惑だから話しかけて欲しくなかったんだけどな。突っぱねても『恥ずかしがり屋なんだから』とか『いつか美紅の魅力が分かって修二君も惚れるよ』とか謎のポジティブ発言聞かされて頭おかしくなりそうだった。」

「それ、多分押上が気に入る要素が多かったからじゃないか。お前背が高くてかっこいいし、バスケ部のエースだもんな。嫌いな部分より好きな部分が勝ってたから誘惑されたのかもな。」

 満の発言に真樹達は何となく納得できた。修二はぶっきらぼうな性格だが美男子、高身長、運動神経抜群とマイナス要素が打ち消される位のハイスペックであるが故、突っぱねられても美紅が見捨てなかったのだろう。それを聞いた修二は頭を掻きながらぼやく。

「本当にもう嫌。俺、あんなに人を嫌いになったの初めてかも知れない。とにかくあいつだけは許すことできないわ。」

 修二の怒りは相当なものだった。そして、それを宥めるように武司が今回のお願いをする。

「ま、まあ落ち着こうや。真樹と鬼越もそうだし、俺あいつと同じクラスなんだけど嫌われてて居づらいんだ。だから、何とかあいつの弱点を探して打ち崩したい。」

「正直僕もウザ絡みされて、マウント取られてうんざりだよ。これ以上被害者を出さない為にも何とかしたい。協力してくれる?」

 慶の方も必死の思い出頭を下げて修二に協力要請をした。そんな様子を見て、修二は首を縦に振りながら言った。

「勿論だ。中学の時は成敗できなかったけどこれを機に復讐してやろう。具体的にはどうすればいい?」

「あいつはプライドの塊だからな。だから再起不能レベルまで粉々に打ち砕ければ大人しくなると思ってな。」

 真樹は修二にそう説明した。それを聞いた修二は笑みを浮かべながら言った・

「そう言うことか。なら安心しろ。この勝負は俺達の勝ちだ!」

「ええっ?」

「どうして?」

 武司と慶が目を丸くして驚いている。話を聞いただけで修二が自信満々に即答したのだから当然だ。驚く二人に修二は説明をする。

「俺はあいつが一番いやな切り札を持っているからな。まだ使わないけど。」

「何か考えがあるようだな。」

 真樹も興味津津にそう言った。すると、修二がみんなに提案をする。

「ちょっと時間はかかる。それに、大谷津学院の3人には少し我慢して貰うかもしれない。でも大丈夫だ。絶対成功するから。」

「分かった、僕達ができる事なら何でもやるよ。」

 慶は笑顔で修二に礼を言った。修二は満の方を向く。

「満、教えてくれてありがとう。いい復讐の機会だ。」

「お、おう。俺も聞いてくれて嬉しいぞ。」

 満は照れ臭そうにそう言った。全員の考えが一致した所で真樹も嬉しそうに言う。

「よし、話は纏まった。これからあの腹黒ぶりっ子女を成敗してやろう!」

 真樹の言葉に全員が「うん!」と同意した。美紅に煮え湯を飲まされ続けた真樹達の復讐が今始まろうとしている。

こんにちわ!

修二の提案はいったいどのようなものなのでしょうか?

次回もお楽しみに!

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