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真樹VS女子  作者: 東洋連合
Episode10 死の修学旅行
161/333

第158話 準備完了?

こんにちわ!

10月初投稿です!

 D組を除く大谷津学院2年生は、月末に行われる修学旅行の準備のために毎日のように忙しく動いていた。この日の放課後も各クラス担任による説明や、班別の話し合いが行われているのだった。


 ここは真崎のいるA組である。

「と言う訳で、当日はロビーに集合して下さい!航空券もそこでお渡しします!くれぐれも遅刻しないようにね!じゃあ、各班のミーティングに入っていいわ!」

 立石が真樹達にそう告げ、班別のミーティングが始まった。美緒は先日言っていた真樹達の回る場所の希望を回収し、ルーズリーフを取り出して真剣な目で書き込んでいった。数分後、書き終えた美緒は顔を上げて、書いたものを真樹達に見せた。

「お待たせ!こんな感じで行くわ!」

 美緒の書いたものをじっと見る一同。そして、真樹が頷きながら言った。

「うん。意義なしだ。助かったぞ、菅野。」

「美緒、ありがとう!フフフ…ソーキそば、ソーキそば!」

 慶も美緒の提案に文句は無い様で、喜んでいた。すると、杜夫が首を傾げながら言った。

「俺もこのプランで文句なしだ。だけど、当日はタクシーで移動するんだろ?5人も乗れるのか?」

 沖縄にはゆいレール以外の鉄道路線は無く、移動は基本的にバスか車である。そういう訳なので、学校側が移動手段として地元のタクシー会社に手配を申し込んでいたのだった。

「大丈夫。やや大きめの車使うから5人は乗れるみたい。だけど、助手席には湯川君が乗って。」

「何で俺?」

 真樹は首を傾げた。 

「あんたが一番身体がでかいんだから、後ろの席に余裕もたせる為に決まってるでしょ!」

 美緒は真面目な顔でそう言った。それを聞いて慶と杜夫が笑いを堪えている。

「お前に言われると何か腹立つが…確かにその通りだ。いいだろう、分かった。」

 一瞬ムッとしたものの、すぐに納得した真樹だった。そして、次に沙崙が手を挙げたのだった。

「はーい!美緒、私からもいい?」

「どうしたの、沙崙?」

「おやつは幾らまで持っていっていいの?」

 一同は一瞬ポカンとしたが、慶がすぐに笑いながら説明した。

「沙崙、それは小学校の遠足の時に使う言葉だよ。まぁ、僕も持って行きたいけど…。」

「え、そうなの?日本のドラマでこういうシーン見たことあったから。」

「俺も持って行きたい!菅野、そこん所どうなの?」

 杜夫までその会話に入って来た。美緒は一息ついてから話し始める。

「まぁ、特に決まりはないわね。でも、鞄におやつをパンパンになるまで詰めるのは無しよ!ゴミが増えるだけだから!」

「「「ありがとうございます、班長!」」」

 慶、杜夫、沙崙は声を揃えて美緒に礼を言った。そして、真樹の方も向いて言った。

「湯川君も分かった?」

「勿論だ。俺はC組にいるバカと違って、マナーをしっかり守るからな!」

 そう言った真樹。その後も話し合いは特に滞りなく進み、トラブルもなく終わった。


 一方その頃…。

「じゃあ、今日はこの辺で。当日遅れないように気をつけて下さい。」

 伸治と武史がいるB組は、この日一番早くミーティングが終了した。ぞろぞろと帰り始める生徒達。武史と伸二も荷物をまとめて教室を出た。

「おい、見ろよ。D組のあの静まりっぷり。」

 武史が突然伸治にそう言った。国際科であるD組は、沙崙へのいじめ問題が原因で修学旅行に参加できない。よって、放課後にミーティングが行われる訳でもなく、授業が終わればみんな帰ってしまうので、すぐに静かになる。

「馬鹿なことをしたよな。ザマァ、ねぇぜ!特に金町がクビになったお陰で授業受けやすくなったし!」

 伸治は笑顔でそう言った。そして、ふと二人はC組の教室を見た。

「静か過ぎるのもあれだけど…。」

「大和田みたいなのが騒いでるのもなぁ。」

 武史と伸治はC組の教室を覗く。すると、裕也がやりたい放題騒いでいた。

「俺、ここ行きたい!みんなも行こー!」

「行くー!」

「私もー!」

 机の上に乗り、旅行雑誌のページを開きながら女子生徒たちと回る場所をを決めている。担任教師は何を言っても無駄だと思っているのかください黙ってその様子を睨んでいた。

「あいつ、本当に大丈夫か?また真樹にうざ絡みして来るぜ。」

「だな。まぁ、一番いいのは大和田が何かやらかして強制送還でもされる事だな。」

 心配する伸治に対し、武史はキツめのジョークをかましたのだった。大谷津学院の修学旅行の日は、もうすぐそこまで迫っているのだ。

こんにちわ!

大谷津学院の修学旅行は果たして大丈夫なのでしょうか?

次回もお楽しみに!

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