#85 さらに集う者達
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更に闘う者達的なね?
「――い、一体奴らは何者なんだ……ッ!」
――僕たちは、たった今とんでも無い光景を目にしてしまっていた。
僕たちの今までの常識や価値観が変わってしまうような光景で……。
これは、遡ること数日前からの話になる。
◇◇◇
僕は月島晴。そう。異世界から所管された、頭の良い陰キャでございます。
あの日、僕たち異世界人はアレク・バルドットさんの出してきた、『王国に利用され続けるか』、それとも『国から逃げ出すか』という二択を出されました。
前にも言ったように、この世界に来てから人が変わったように好戦的になったクラスメイト数人は、王国に残って戦うことを選んだみたいです。
が、しかしそれもたったの五人。残った僕含め17人のクラスメイトと、アレクさんとその部下の聖騎士さん4名を加えた合計22人が、国からの逃亡を図りました。
カルマ城下町から逃げ出すのは、アレクさんの親友で王の側近でもあるというゼナスという人の協力もあって簡単に成功したのですが……。
「――す、すまない。道に迷ってしまった」
『ええええええっ!?』
アレクさんが唐突に発したその言葉に、僕たちクラスメイトは驚愕の声を上げていた。
「み、道に迷ったって……今どこにいるのかっていうのは分かるんですか……?」
「そ、そうだな……。城下町を出てすぐの森だから……『ディクス大森林』だとは思うんだが……」
そう言って、アレクさんは固まってしまう。
城下町を抜け出して、なるべく人目に付かないようにと今いる『ディクス大森林』を抜けて、遠くの国へ向かおうっていうことになっていたが……まさか迷ってしまうとは。
「本来この森を抜けるのには、それなりの日数を要してしまうのだ」
「それくらい広いってことなんですね……」
アレクさんに続いて、僕と並んで先頭を歩いていたクラス委員長の八木君が、困ったようにそう呟いた。
「ああ、ここはとてつもなく広い。故に、城下町の近くだというのに、まだ誰にも見つかっていないだろう?」
「確かにな。こんな大人数で大移動してんのに、誰にも見つかってねぇもんな」
その言葉に、八木君といつもセットでいるイケメン陽キャ野郎の楠木君が頷いていた。
「しかしアレクさん。これからどうするんですか? 無闇に進むわけにもいかないでしょうし……」
「う……む。そう、だな……」
と、アレクさんは八木君の言葉に完全に黙らされてしまっていた。腕を組んで、悩みまくっているみたいだ。
それじゃあ仕方がない。ここは僕が訓練をサボってまで身に付けたこの世界の知識を披露しよう――
「――あ、あのあの! この森の地図なら把握しているんですけど……っ!」
――なッ!! 僕より先に同じことを言おうとした奴が居ただとッ!? い、言った誰だ……?
そう思って、声をあげながらぴょんぴょんと跳ねていた少女の姿を確認する。
彼女は確か……
「……相園さん。それは本当か?」
「は、はいっ! たくさん勉強したので、多分覚えてますっ!」
……そう、彼女は相園さんだ。僕と並んで、クラスではいつもテストで好成績を収める秀才な子。
しかし見た目はギャルで口調はほんわかとしているゆるふわ系だから、かなり男子たちの間では人気の高い子――それが相園さんという女の子なのだ。
「――えとえと、もう少し進んだところにおっきな湖があると思うんですけど……」
「確か、『ディムナ湖』っていう名前の……」
僕も負けじと、その湖の名前を出した。
すると何故か、相園さんが僕のことを睨んできたけど……。きっと頭いい同士、燃える者が心にあるのだろう。僕だってそうだし。
「『ディムナ湖』か……そこに行けば、道が分かるのか?」
『はい!』
僕と相園さんの声が重なる。
「わ、わかった。それじゃあそこまで行ってみようか――」
と、いう事でその『ディムナ湖』に向かうことになったのだが――。
◇◇◇
そして時は戻り現在。
「い、一体あの三人は何なんだ……ッ!」
ディムナ湖が見えてきた頃。目の前に、恐らくカルマ王の手の者と思われる小隊を見つけて、僕たちはひとまず彼らが場を離れるまでジス化に隠れていようという事になったのだが……。
その時だった。そう。今、目の前にいる仮面を付けた三人の不気味な人たちが現れたのは。
アレクさんは、彼らを見て「絶対に動くな、絶対に物音を立てるな」と真っ先に指示を出していた。
「あの角……魔人か? それに、あの仮面は一体……素顔を見られたくない、のか……?」
魔人。アレクさんが漏らしたその言葉に、僕は頭を高速で回転させる。
魔人といえば、今カルマ王国が敵対して、まさしく戦争を仕掛けようとしている魔族の中のいち種族だったよな……。
そこまで考えたところで、その魔人たちは近くにたまたま居た小隊を一瞬で壊滅させてしまったのだ。
何人かは殺され、何人かは気絶させられ……まさしく地獄絵図だった。
「……ッ!」
誰一人として、声が出せなかった。出したら、死ぬと思った。
「――うん? なんだ、この気配は……」
三人の中で、最も強かった男がそう声を出した。
まさか、僕たちの存在に気が付いた!? だとしたら、僕たちはもう――。
必死に、祈った。
こっちに来るな。まだ生きていたい、と。
すると――。
「ククク……どうやら。どうやら奴らが来たようだな――」
「――そうみたいですね」
「…………」
そう言って、僕たちのいる方とは反対の方向へと彼らは歩いて行ってしまう。
しかし、まだ近くに言う事実は変わらない。だから、僕たちは必死に耐えていた。
そして、その直後……僕たちは、とんでもない大事件に巻き込まれることになる――。
次回は明日更新です!
うぇい
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