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最弱な俺が『最強』の美少女たちに姫扱いされる件  作者: テトラ
第九章 ≪禍つ魔の災厄≫
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#78 龍の神、大暴れ

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暴れるみたいです



 腰辺りまで伸びた金色の長髪に、全てを見透かしているような金色の瞳。

 黒髪黒目のだった少年は、もうそこには居なかった。


 ――我の周囲には、八つの『龍玉』が浮遊しながら回っている。

 我の力がそれぞれ封印された、八つの宝玉が。


「――さて、無事に成功したみたいだな」


 我の口から出る声は、紅蓮の物だ。それだけは違和感だが、肉体がある喜びがやはり何よりも勝ってしまうな。

 手が、足がある。筋肉も見た目以上にあるが、まだまだ足りないな。だが、常識からしてみれば紅蓮の肉体はなかなか上出来なものだ。


 魔力、闘気共に徐々に増幅していくのも感じられる。この調子なら、我の力を存分に発揮することが出来そうだ。

 スキルも我が持っていた物がそのまま使えそうだ。……何だ、完璧じゃないか。

 これなら、何も文句など無い。むしろ、完璧すぎて土下座して感謝したいくらいだな。


「いや……だが。一つだけスキルが使えない、のか……?」


 『龍神の加護』に『拳聖』、そして『仙術』……ここまではいい。

 だが、『龍王武神』のスキルがこの身体では使えないようだな。


 フム……あれは我が手にした究極にスキルだったが、強大なスキルであるが故この状態では使用出来んという事か。

 最高神め、我が固有の力とも呼べるあのスキルを使わせてくれないとは……ケチな奴だ。


 まあいい。今はアレが無くても余裕だろう。


「――赤子の手をひねるよりも簡単な仕事だ」


 我は、両手に作った拳を打ち合わせて、正面にいる男たちを睨みつけた。

 まずは軽い挨拶だ。闘気を解放して、周囲の威圧をしてみよう。


「ククク……ッ! 我が力に恐怖するがいいッ!」


 言葉と同時に、練り上げた闘気を一気に解放する。

 すると、


「うっ…………」

「うああああああッ!!」

「なんっ――」


 後ろの方で武器を構えていた魔術師や騎士たちが次々と倒れて行ってしまったのだ。

 何だ、我はまだ挨拶しかしていないというのに。どれだけ貧弱だったというのだ。


『……龍神。お前、やり過ぎなのだ』

「なんだ、聖剣……いや、桜花よ。これがやり過ぎだと言うのか?」

『ああ、見てみるのだ! 敵だけじゃなくて、味方までみんな気絶したのだ!?』

「……ム。それは悪いことをしたな」


 確かに、よく見ると敵は正面に立っていたリヒトという男とカイという男を除き、全員気絶してしまったようだ。

 それに味方の者達も、氷の魔法に囚われていた二人や後ろで怯えていた妖精族の双子もみんな白目をむいているな。


 ……逆に言えば、これだけの威圧で気絶してしまったものが多数いる状況で、まだ立っている二人はかなりの手前wp持ち合わせているという事になるか。


「ククク……それは楽しみだな」

『……神と言っても、所詮はただの戦闘狂なのだ……』

「クハハ! それで結構! 所詮神なぞただの肩書に過ぎないのだからなッ!」


 そう叫ぶと、我は剣士たちに向かって高速で飛び出した。


「――な、何なんだコイツはッ! ただの賊じゃないなッ!?」

「か、彼の力がこれほどまでに強大だったとはッ! これは想定外です……ッ!」


 想定内であろうとも、想定外であろうとも我には関係ないな。

 何故ならば。


「――我は全てを打ち砕く、破壊神と称されし龍の神なのだからなッ!」

「神だとッ!? 何を馬鹿な事を言っているんだ貴様はッ!!」


 リヒトという魔術師なのか剣士なのかわからん奴は、我が近づいてくるのに瞬間的に反応して風の魔法を放ってきた。

 スキル『風操作』によって、その威力は荒れ狂う暴風となっていたが――


「残念だが、我には効かんな。そんなそよ風如き――」


 手を天に向けて振るう我。すると、リヒトから放たれた暴風はまるで我を避けるように天に逃げていく。


「な、何だッ……!? 今、何が起きた……ッ!?」

「まるで、リヒト君の魔法が彼の指揮に従うかのように天に向かってそれたように見えましたが……」

「クハハ、その通りだ剣士たちよ。我は天を統べる龍の神だからな。風操作など容易いものなのだよ」

「竜の神、だと……ッ!? 何を訳の分からない事をッ! ――会長の邪魔をする者は誰であろうとこの俺が許さないッ……!!」


 リヒトは再び我に向かって突進してくる様子。

 そして、またもや同じ戦法……そよ風を我に向けてはなってくるだけという単純な思考回路。


 我にはそんな攻撃、通用しないと教えてやったばかりだと言うのにな。


「――期待外れ、だったか」

「――ァ……ッ?!」


 刹那、我の拳はリヒトの腹を突いていた。

 殺さない程度に、本気の一撃だをお見舞いしてやった。これで奴は確実に気絶するだろう。


 スキル『拳聖』によって強化された我が拳に勝てるものなど、存在するはずないからな。


「……一瞬で、リヒト君を――」

「クハハ! どうだ、我の言葉……少しは信じる気になったか?」

「いやあ、神かどうかは分からないけど、少なくとも君の実力は本物みたいだね」

「……そうか。ならば、我が神であるという事を信じさせるまでだ」

「おーっと、流石に僕までやられるわけにはいかないからね! ――ここは流石に引かせてもらうよッ!」

「……ッ! 魔術具か!」


 直後、周囲を緑色の閃光が包んだ。

 恐らく、あれは転移系の魔術具の発動によるものだろう。


 あのカイという剣士め。言動や動き、戦法の癖から策士だとは思っていたが、しっかりしているな……。


「倒れていた者も、全員逃げられたか……」


 閃光が晴れると、周囲に転がっていた敵の姿は誰一人残っていなかった。


次回は明日更新です!

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