表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
最弱な俺が『最強』の美少女たちに姫扱いされる件  作者: テトラ
第九章 ≪禍つ魔の災厄≫
87/146

#77 龍装神威

高評価とブックマーク登録をお願いします!

暑くて溶けそう



『見え透いた挑発、だな。どうする、紅蓮』


 ……カイという男の言う『強大な力』と言うのは十中八九俺の中にいるカグラの神の力の事だろう。

 カグラの問いに、俺は一瞬だけ頭を悩ませた。


 が、つい先日に自分の力だけで何とか頑張ろうと決意したのだ。

 それならば、こんなにすぐにその信念を折る訳にもいかないだろう。


「……お前の言う力っていうのがなんの事かは分からないな。俺はハッキリ言ってお前の相手にもならない雑魚なんだから」

「しらを切るつもりですか? なら、無理矢理にでもその力を使うような状況にしてあげましょうか」

「……何だと?」


「……こういう事、ですよッ!」


 そう叫んだカイは、正面にいる俺ではなく、隣で他の魔術師たちを倒していたメルと冥に矛先を向けた。


「凍てつけッ!」


 刹那、さっきの俺に向けられた魔法がメルたちの元に現れたのだ。


「きゃああっ!?」

「あ、足が凍り付いた……ッ!?」

「メル! 冥ッ!」


 クソ……ッ! 魔法の出が速くて対応できなかった!

 動体視力の良い姉さんでも動けないくらいの、早い魔法の発動……このカイという男、かなりの魔法の使い手だぞ……。


「リヒト君ッ!」

「言われなくてもッ! ――行くぞ、『風操作』……ッ!」


 カイの指示と同時に飛び出してきたリヒトは、剣を構えながら小さく呟いていた。

 直後、リヒトの周りには少しずつ風が集まっていく。それは、そよ風レベルだったものから、台風のような暴風に変わっていって。


「『剣術』のスキルによって加速した思考と剣戟、そして『風操作』のスキルで操る俺の暴風によって貴様ら賊は無様に死ぬのだッ!」

「――ここはあたしがッ! 『身体強化』ッ!」


 姉さんが、二回目の『身体強化』を使いながら、リヒトに向かって飛び出した。

 しかし――


「フハハッ! 遅いッ!」

「ッ……急に加速し――」


 風による急激な加速。そして、風圧による攻撃の軌道妨害。

 ……結果、姉さんの突き出した拳よりも、リヒトの振るう剣の方が速く――。


「きゃああああああああああッ!?」


 リヒトの剣は、姉さんの身体を無慈悲にも切り裂いたのだ。


「姉さんッ!」


 俺はすぐに姉さんに駆け寄ろうとしたのだが……。


「そうはさせないよ?」

「ッ……!」


 氷の礫が飛んできて、俺の歩みを止めてきたのだ。


「クソ……ッ!」


 姉さんの方を見ると、幸い死に至るほどのダメージではなかったようだが、それでもかなり出血がひどく、倒れた地面に血がじわじわと広がっていくのが見えた。

 あれは、早く治療しないとかなりマズい……のにッ!


「さあ、どうしますか? あなたがその力を使わないのであれば、このまま元団長さんは死んで、あそこの人質もリヒト君が殺すでしょうねぇ?」

「……」

「ああ、そうだ。そこの後ろにいる子供たちも殺してしまいましょうか。どうせあなた方は賊なんですし、構いませんよね?」

「…………なよ」

「どうしたんです? ああ、怒っちゃったんですか? ハハ、お仲間が殺されそうで、怒っちゃったんですね?」


 クソ……。こんなの、俺を怒らせるための挑発なのはわかっている。

 だけど…………だけどッ!

 もし、本当だったら? もし、俺がカグラに頼らなかったせいで、姉さんや、皆が死んでしまったら?

 ……今の、俺に出来ることはせいぜい目くらましと、皆が逃げられるような時間を稼ぐことぐらいだ。


 でも、それじゃあ俺はきっと死ぬ。死なないとしても、少なくとも安全な状態ではいられないだろう。

 姉さんは、仲間を頼れって言ってた。心配させるなって。


 それなら、今俺がすべきことは――


「…………ふざ、けるなよ」

「……ッ! 何ですか、この凄い気迫は……」


 俺から何を感じたのかは分からないが、カイは俺から距離を取った。


「…………カグラ。頼めるか」

『ああ、お安い御用だ』

「なら……」


 こんなの、カグラの力を使う理由を正当化しただけに過ぎない。

 本当なら自分の力だけで……なんて意気込んだが、今はそんな事を言っている場合じゃないだろう?


 ……心を鬼にするんだ。今は、絶対に皆を助ける事。それだけを考えていればいい!



「――我が身に宿る龍神よ。汝、我が肉体を以て其の力を存分に振るい、皆を守れッ!!!」


『……ククク、これが我の初陣かッ! いいぞ、面白い、面白いッ!!』



 行くぞ――カグラ!


 ――ああッ!



『「――龍装神威ッ!!!」』


次回は明日更新です!

高評価↓↓↓ お願いします;;

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ