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最弱な俺が『最強』の美少女たちに姫扱いされる件  作者: テトラ
第六章 ≪三つ巴の戦争≫
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#52 儀式の終わり

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休みを取るタイミングが悪かった(これで章終わり)



 時は、蒼華がマグナと戦闘を開始した直後まで遡る。


 紅蓮、冥、メル、レイニーの四人は始まってしまった『儀式』を止めるために、禍々しい光の柱が昇る森の中心部へと向かって走っていた。 

 紅蓮の体感では、儀式が始まってから既に15分ほどが経過していると思われていた。


「ぐ、ぐれんさんっ! あと少しでお姉ちゃんのところですっ!」

「ああ、このまま突っ切ろう!」


 見上げると、かなりの大きさになっていた光の柱。

 森の中心まではあと少しだ。と、言うところだが、そう簡単に事は進まなかった。


「――ッ! グレンさん! こっちに向かって物凄いスピードで飛んでくる気配があるわっ!!」

「数は!?」

「速いのは数体だけど……私たちと同じスピードで向かってきてるのも数十体はいるわ!」

「追手……マグナの配下かッ!」


 相手をしている時間は正直無い。だが、ここで対処せねば、普通に追いつかれて捕まってしまう……。

 そう考えた紅蓮が取った選択肢は、これだった。


「――秒で片付けるぞッ!」

『了解ッ!』




◇◇◇◇◇




 そして同時刻、森の中心部――エルフの居住区では、『儀式』が着々と進んでいた。


「『儀式』を始めてからおよそ20分が経過……彼女に目立った損傷は無く、意識もほぼ無くなっている……」


『いやああああああああああああああああああああああああああああああああッ!!!!!』


「だが、抵抗する意思は残っている、か……」


 エルフの幹部たちが、儀式の祭壇を取り囲むようにして儀式が終わるのを待っていた。

 これは、『神降ろしの儀』。能力の高い者に、伝説の神を無理矢理喚び出し、憑依させるという……神に対しても、神を降ろさせるものに対しても大きな負担を強いることになる儀式なのだ。


 しかし、これが成功すれば、神を降ろした者――神人モネ一人でこの戦場はもちろん、大陸一つを容易に平地にしてしまうくらいのことが出来るようになるのだ。

 そんな者を、操れる――それは、エルフの幹部たちにとっては悲願だったのだ。


「我々をこんな僻地にまで追いやった忌々しき人間共に……」


「世界を脅かす忌々しき魔族共に……」


「我々を毛嫌いし、私情だけで虐げてきた獣人共に……」


「その全てを、彼女と……かの神に、等しく蹂躙していただくのだ……ッ!!!」


 森で起きている騒ぎには目もくれず、ただひたすらに儀式が終わるのを待つだけ。

 ――魔王も恐れるレベルの神が降臨し、世界が終焉へ向かうまで……



 あと、10分だ。




◇◇◇◇◇




「はああッ!」

「ゲァァッ……」

「結構倒したのに、まだこんなにも敵が残ってるの……ッ!?」


 一方、森の中心へ向かう紅蓮たちは、マグナの放った追手との戦いに苦戦していた。

 敵の大半は、メル一人でも倒せるような雑魚ばかりだったが、問題なのはその数だった。


 倒しても倒しても、次から次へと魔物が湧き出てくるのだ。


「もう……わたしあんまり戦闘は得意じゃないんですけど……ッ!」

「ぼくも、あんまり経験ないから……!」


 そう言いながらも、魔法の才能があり、武術も蒼華から教わっている冥はともかく、

 戦いの「た」の字も知らなそうなレイニーがそれなりに戦いの役に立っていたのが、紅蓮は驚いていた。


「そんな事言いながら、俺より強いじゃん……」

「あ、あはは……。フットさんから弓を習っていたからですかね……?」


 そう言いながら、持っていた小さな弓矢で魔族の脳天を撃ち抜いていく様は、さながらヒットマンだった。


「って、そんなこと言ってる間に……完成したぞ! メル、下がってきていいぞ!」

「分かったわ!」


 最前線で拳を振るっていたメルが、紅蓮の指示で紅蓮のところまで引き下がった。

 当然、魔族たちはその隙を狙って紅蓮たちのところまで突っ込んでくるのだが、紅蓮が用意した仕掛けがそれを阻んだのだ。


『ッ……!?』


 ――それは、単純な落とし穴だった。

 横長にできた、進行を阻むような大穴を、紅蓮はせっせこ用意していたのだ。


「よっし! どうだ、ざまあみろだぜ!」


 弱者なりの戦い方で、紅蓮は見事に活躍して見せた。

 魔族は、悪魔や魔物といった人間とはかけ離れた存在であるため、単純脳をしているケースが多い。


 魔人族だと話は変わってくるが、そんな単純思考の奴らではこの落とし穴を超えることは容易ではないはずだ。


「今のうちに――」


 そうして、戦闘を離脱してモネを救いに中心部へと急ごうとした時。



『いやああああああああああああああああああああああああああああああああッ!!!!!』



 再び響く叫び声。痛々しい、少女の叫び声が森に響いた。

 そこまでは、さっきと同じだった。


 だが、ただ一つだけ。たった一つだけ違うことがあった。


「……お、ねえ、ちゃん……?」


 それが分かって、レイニーはその場に崩れ落ちてしまった。


「ね、ねえお兄ちゃん……なんで? なんで……」

「――間に合わなかったってのか……ッ!?」



「――なんで、光の柱が無くなってるの……ッ!?」




 そう。たった今、この時を以て。


 ――儀式が、終わってしまったのだ。




『――我が、再びこの世界にやってくることが出来るとはな。どうして少女の身体になっているのかは理解できんが、力は今まで通りに扱えるようだし……』




 ――どれ、この世界を試してみようか。この、龍神の力がどこまで通用するのかを、な……。

次回更新は明後日です……

明後日から新章です!! 連日休みでごめんなさい!!


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