#43 失ったもの、失いたくないもの
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最近休みがちで申し訳ないです;;体調悪いのと普通に章終わり等でタイミングが悪いのが、、、
紅蓮が、エルフの弓の名手フットとの戦いに敗れてから数時間後。
夜も明け、朝陽が少しづつ眩しくなってきた頃、彼――紅蓮を探して冥とメルは街道を進んでいた。
「……もう! お兄ちゃんってば、どこまで行っちゃったの!?」
「もしかしたら、入れ違いになってるとかもありそうね」
「でも、今から戻るのは……」
「……まあ、それもそう、ね……」
当然、二人は紅蓮が早い段階で街道を外れて森の方へ向かったことは知らない。
既に二人と紅蓮との距離はだいぶ離れていた。
しかもまだ朝早い時間帯のため、道には誰も通る人はおらず、完全に自分たちだけで探さなくてはならなかったのだ。
「まぁ、そもそもメイさんが変なことを言わなければグレンさんは何処にも行かなかったと思うけどね」
「う……そんなこと、わたしにだって分かってるよ……」
「ま、言ってしまったことは取り返せないから、仕方ないとは思うけど……」
「うん……絶対お兄ちゃんに謝るって決めてるから。だから、早く見つけなきゃ……! お兄ちゃんが危険な目に遭う前に!」
「……ええ。そうね」
メルは頷いてそう答えた。
そして、「私だって、謝らなきゃ……」と小さく呟くのだった。
◇◇◇◇◇
「ぐれんさん……ぐれんさんを、助けなきゃ……ぼくが、巻き込んじゃったんだから……!」
一方その頃、森の中で紅蓮とフットの戦闘を見届けていたレイニーは、傷ついた紅蓮の身体を一生懸命に森の外まで運び出そうとしていた。
「だれか……だれかに治してもらわなきゃ……」
それは、あの後すぐのこと。
夜になって……朝日が昇るまで、必死に紅蓮を助けようというその一心で、重い紅蓮の身体を運んでいたのだ。
「ぼくが……ぼくのせいで……!」
泣きたい気持ちを、必死に抑えながら。
救いを求めて、ただひたすらに前へ前へと進んでいた。
「うっ…………ううっ…………」
しかし、いくらそんなレイニーといえども、まだまだ未成熟の子供だ。
当然、限界は普通よりも早く訪れてしまい――
どさっ。
紅蓮の身体は、地面に落ちる。
そして、レイニーもまた、膝から崩れ落ちてしまい……
「うあああああああああああああんっ!!! ごめんなさいっ……ごめんなさああああああああいっ!!!」
涙が、とめどなく溢れてしまうのだった。
◇◇◇◇◇
「ガラドン・バルドット副聖騎士団長……それは、どういう意味ですか?」
「いえ、言葉の通りですよ。――貴女は、邪魔なんですよ」
さらにその頃、カルマ王国聖騎士団本部では、現団長の蒼華と、現副団長のガラドンが対峙していた。
「……それは、この聖騎士団を裏切るという事ですか?」
「そんなことをするわけが無いじゃないか。――私はね、革命を起こしたいのだよ」
「革命……?」
「ああ、そうだ。――貴様のような小娘を団長の座から引きずり降ろして、私がこの騎士団の団長になるというねェッ!」
直後、ガラドンの周りにいた騎士たちが蒼華を取り囲むように武器を構えた。
「……本当に、やる気なんですね」
「ああ、当然だ。これはレバンス様より教えていただいた崇高なる国王様のお考えなのですよ。貴女ではなく、私にそれが伝えられたという事は……私が信頼されているという証に他ならないですからねぇ」
「ああ、そうですか。でも、あたしにも今すぐに行かなくちゃいけない所があるんで」
「おお、それはそれは。一体、何処に?」
「それを言う必要は、貴方たちには無いと判断します」
「フン。生意気な小娘が。いつまでも思い上がるなよ……やれ、お前たち!」
◇◇◇◇◇
場所は再び戻って、大妖精の森付近の街道にて……。
「……そうだ。私のスキルなら、もしかしたら……」
「スキルって、確か索敵……だっけ」
「ええ。グレンさんは敵じゃないから、と思って使わなかったけれど……もしかしたら……!」
そう言って、メルがスキルを使おうとした瞬間のことだった。
『うわああああああああああああああんっ!!!!!』
森の方から、普通じゃない声が聞こえてきたのだ。
それは、子供の叫び声だった。
「メイさん……!」
「うん。お兄ちゃんを探すのは一旦中止だね。今の声の子を探しに行こう……!」
そうして、二人は森の中へと入っていくことになる。
紅に染まった、紅蓮の待つ大妖精の森へと――。
『族長。巫女をお連れしたッス』
『ああ、よくやったフット』
『では、自分はこれで……』
『ククク……さあ、鍵は揃った。今こそ、神を呼び寄せる時――』
次回更新は明日です!!
今日も短めでした。
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