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最弱な俺が『最強』の美少女たちに姫扱いされる件  作者: テトラ
第四章 ≪魔王軍の襲来≫
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幕間2 本当の目的

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明日は更新お休みです~



「……何か、知っているんですか?」

「ああ」


 だとしたら、何故アレクさんは僕にだけそのことを話すのだろう。

 そこには必ず何か意味が……意図があるはずだ。


 さっきアレクさんはこう言った。「君は信用できる」と。

 つまりこれは、信用できる人間にしか話せないような話なんだ。


 僕はそのことを一瞬で理解すると、アレクさんの言葉に静かに耳を傾けた。


「まず、君たちの同級生についての話だ」

「この場所にいない、8人の……?」

「ああ」


 アレクさんは静かにうなずくと、言葉を続けた。


「まず、緋神君と影咲さんについてだが――おそらく二人は死亡した」

「……そう、ですか」


 なんとなく予想はしていた。が、まさか本当に死んでいるとは。


 僕たちは訓練の無い日や、休憩時間などは好きに行動していいと言われている。

 だから僕はそういう時間を使ってよく街を散歩……もとい情報収集をしていんだけど、その中で何となく小耳に挟んだのがまさしくそれだった。


 『指名手配された異世界人』と『その異世界人に殺された異世界人』という二つのニュース。

 まあきっと、その両方とも深い事情があって、デマとかが拡散された物なんじゃないかとは思ったけど。


「あまり驚かないのだな」

「ええ、何となくそうかな……って」

「流石だな、君は。何というか……大人だ」


 それは素直に喜んでいいものなのか。僕はまだ高校二年生……

 あ~いや、だった、のか。もし日本にいたら大学一年生になってる頃だろうしね。


「そして、残りの6名だが……」

「そっちも何か情報が?」

「ああ、全員ではないがな」


 アレクさんは少し深呼吸をした。

 そして、僕の顔色を窺うと……やがてその口を開く。


「結論から言おう。見つかった者は二名。その者達は、幼少期に自分のことを『タカノ』、『リュウジ』とそれぞれ言っていたらしい。今日、先程月島君から名前を聞いてようやく確信したよ」

「……鷹野君と、原田君が……」

「ああ」


 でも、待ってくれ。

 今、アレクさんはなんて言っていた? 『幼少期』……?


「流石だ、もう気付いたようだな」

「……幼少期って、どういう事なんですか?」

「どうやらその二人は、故あって赤子の状態から生が始まったらしい」


 ……例えば、召喚時に何かのトラブルが起きて、それに巻き込まれて『召喚』に失敗した。

 そしてそれに巻き込まれた人たちは、『転生』してこの世界の住人として生を受けた……。


 そう考えるのが一番自然だろうか。


「いやはや君は大したものだよ」

「では、本当に……?」

「おそらくは。『転生』なんてものが本当にあるのかは分からないが、現実に起きている事なのだから信じる他ないだろうな」


 じゃあ、事情を説明すればその二人もこっちに連れてこれるのでは。

 なんて思ったけど、どうやらそう簡単にも行かないらしい。


「彼らは現在、人間ではないのだ」

「……え?」

「いや、正確には人ではあるのだ。ただ、『人間』ではない」


 それは、あれだろうか。

 種族が違う……という。


「鷹野君、だったか。彼は現在獣人族ビーストとして。原田君……彼は竜人族ドラグとしてそれぞれ生きているのだが……」


 アレクさんが渋い顔をした。


「……二人とも、こちらからの申し出を拒否してきたのだ」

「ということは、二人とも既に事態を把握して……?」

「ああ」


 そういえば、アレクさんの本当の目的って何なのだろうか。

 どうして召喚者の……転生者のことを調べているのだろうか……。


「……気になるようだな、俺のことが」

「ええ、まあ」

「では、そちらも簡単に説明しよう」


 僕は「お願いします」と頷く。


「俺は、『聖堂会』……及びカルマ王国に反旗を翻す者――レジスタンスという組織のリーダーをやっている」


 ……あー、そうきたか。


「俺は、汚いやり方で国を支配している現国王も、それに加担して大勢の市民の命を奪っていった聖堂会の連中も気に食わないのだ」

「まあ、それに関しては同感ですけど」

「だから、俺がこの国を正しい方向へと導きたい……そう考えている」


 そう語るアレクさんの目には、確かに熱く宿る物があった。


「そのためにはまず、君たち異世界人を彼らから遠ざけねばならない」

「だから、保護しようと?」

「……ああ。反旗を翻すにしても、準備が不十分では失敗に終わってしまう。だから、何年も何年も、入念に準備を重ねてきた」

「そんな中に、僕たちが現れた……」

「ああ。かなり焦ったが、何とか指導者として君たちに近づくことができた」


 うーん、どうやらアレクさんかなり本気みたいだな。


「しかし聞けば、何やら人が足りないと言うではないか」

「だから、僕に聞いてきたんですね」

「そういうことだ。話はつながったか?」


 完璧につながった。

 つまりは腐ったこの国を正すためにアレクさんを筆頭としたレジスタンスっていう組織が立ち上がった。


 そして、僕たち異世界人がそんなこの国の筆頭連中に利用されそうになっているから助けようとしていた。

 それはもう、もれなく全員助けようとした……と。そういうことだ。


「――そして、話を戻すが……」

「鷹野君と原田君が保護の申し出を断った件についてですね?」

「ああ」


 事態を把握している二人が、ありがたいはずの申し出を断った。

 となると、それ以上の『何か』があるのだろうか。


 それがメリットなのか、はたまた大きな目的なのか……。


「二人には何か共通点は無かったのか? 申し訳ないが、申し出を断られた理由がさっぱりでな」

「……。そう、ですね」


 共通、点。

 鷹野君と、原田君……ついでに、他の6人についても考えてみよう。


 鷹野君は何かと気前のいい奴で、友達だけじゃなく、知らない人にまで昼飯を奢ったりしているような奴だった。

 原田君はかなり身長の大きい奴で、その癖無口なものだから威圧感がすごくて常に目立っていた。


 天見さんは、超絶美少女だがそれと同じくらい超が付くほどのぶりっ子でもあった。

 鬼怒川さんは風紀委員長をやっていて、先生よりも厳しい指導をしていたせいで嫌われていたっけ。


 黒崎さんはとにかく何を考えているのか分からない人だった。オカルト女子、みたいな感じだったな。

 で、如月君はとても小柄な人だった。それなのに熱血馬鹿、みたいな性格をしているから違和感があったのを覚えている。


 緋神君はザ、陰キャって感じの人だったけど……あの学校で誰よりも親切な人は緋神君だったんじゃないかってくらい優しい人でもあったな。

 影咲さんは、清楚系美少女って感じで常に視線を浴びせられていたな。まあ実際美少女だったし、それも仕方ないとは思うけど。


「……どうだ?」

「うーん……」


 一見すると、バラバラな8人だけど……。

 何か、違和感がある。


 どこかで、繋がってるような気がするんだ。

 だけどどこだ……? 一体、どこで……



「あ」

「お、どうした?」



 そうだ。唯一つながりがあるとしたら……これしかない。



「――全員、何かと浮いていたんだ。いや、目立っていたと言った方がいいか……?」



 ああ、それに……僕の目に狂いが無ければ……



「……確かみんな、いじめられてたっけ」

8人はやっぱ多かったかな……

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