#26 冒険者ギルド
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終わり方が前回と似ているのは気のせいです
「――というわけで……来ました! 冒険者ギルド!」
『お、おお~!!!』
姉さんが、酒場みたいな建物の前でそう言って両手を広げた。
俺たちはあれから、二日間みっちりと勉強をした。
この世界の世界常識や、よく行く・使われる国の言語などを中心にばっちりと叩きこまれたのだ。
「頭を使った次は、体を動かす番だよ!」
「わかりました! 蒼華お姉さま!」
この二日間の間に特に変わったことと言えば、今のだろう。
……メルが、姉さんのことを『お姉さま』と呼ぶようになってしまったのだ。
どうやら相当尊敬しているらしいな。
なんだか自分の姉が様付けで呼ばれてるのには違和感しか感じないが……。
「ほら、紅蓮もそこで苦笑いしてないでさっさと行くよ!」
「行きましょう! グレンさん!」
『……というかなんで一人で苦笑いしてたのだ……?』
別に苦笑いくらいいいだろ。桜花さんや。
そう心の中で答えながら、俺は姉さんとメルのあとを追って『冒険者ギルド』の中へと入っていった。
◇◇◇◇◇
「ここが冒険者ギルド……」
中に入ってすぐ、俺はまずその中の様子に驚いていた。
「思っていたより、静かなのね……」
そう。メルの言うように、とても静かだったのだ。
まったく話し声が聞こえてこないというわけではないが、それでも想像の100倍くらいは静かだった。
「私もあんまり来たことないからびっくりだよ~」
そうか、姉さんはこの世界に来てからのほとんどを王城で過ごしているんだもんな。
まあその割にはそこまで驚いているようには感じられなかったけど。
「あ、もちろん分かってると思うけど、二人ともそのフードは取っちゃダメだからね?」
「もちろん分かってるよ。姉さん」
「それに紅蓮は、その剣――桜花ちゃんも出したらダメだからね?」
「うん、それも分かってるってば」
「ん~、な~んか心配なんだよな~」
まあ、自分でも肝心なところでやらかしてしまう癖があるのは分かっているけど。
流石にそんな初歩的なミスはしないと……思う。
そんなことより。俺とメルは今、前までのボロ服から綺麗な服へと着替えていた。
割とカジュアルめな服で、色も落ち着いた黒系の色で統一してもらった。
さらにその上に、若干ぶかぶかの灰色のロングコートを着て、フードもしっかりと深くまで被って身バレ対策もしている。
『ちょっとだけ心配なのだ……』
桜花さんまで。
そんなに俺って頼りなさそうに見えるんですかね。
「ま、その時はその時だよね! 最悪聖騎士団長の権力使ってもみ消せばいいし!」
え。さらっと今凄いこと言わなかったかこのお姉さん。
……まじでちゃんとしよう。顔も剣もバレないように……ちゃんとしないと。
「さて、それじゃあ早速冒険者登録しちゃおっか!」
「はいっ!」
姉さんについて、俺たちは早速受付のところにやってきた。
「――ようこそ冒険者ギルドへ! 私は受付嬢のニナと申します!」
「ニナさん、やっほ~」
「わわ! これは聖騎士団長様! 今日はいったいどんな御用で?」
なんだ、知り合いなのか。
ニナさん……めちゃくちゃ高身長のボーイッシュな女性だな。
というかさっき「あんまり来たことない」って言ってたのに仲のいい知り合いがいるってどういうことだよ姉さん。
「えっとね、今日はここの二人の冒険者登録がしたくてね」
「そちらの……ですか?」
「うん。ちょっと色々事情があってね。面倒ごとがあれば私が全部責任を取るから、なんとか登録してもらえないかな?」
え、ちょっと待ってくれ。なんだよそれ。
なんで姉さんが全部の責任を……
「……分かりました。ソウカ様がそう仰るのであれば、私の方からは何も言いませんよ」
「ありがとね、ニナさん」
いや……でもニナさんが良くても俺は……俺たちは……。
「ではこちらの方で登録手続きの方をしておきますので、その間にクエストを選んでみてはどうですか?」
「あ、それなんだけど……実はもう決めてるんだよね」
「というと?」
「――始めはやっぱりこれでしょ!!」
そう言って、姉さんが取り出した紙に書かれてあったのは――
「――森での薬草採取!!」
う、うわ~……ゲームで一番最初に受けそうなやつ来たあ……!!!
めっちゃファンタジー……というかRPGっぽいクエストだ……!!
「さあ二人とも! 頑張って薬草取るよ!!」
「おー!!」
「お、お~……」
次回は明日更新です!
(最近はニセコイを読み返してキュンキュンしてました)




