#25 ヴェインの街、再び
《ペインの街》が《ヴェインの街》に名前変わってます。表記ミスでした。
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「よーし、着いた! ここが人間族の住む街で一番大きなところ――ヴェインの街だよ!」
俺、こと緋神紅蓮は、実の姉である緋神蒼華に連れられてその街に再び足を踏み入れていた。
再び、というのも……以前、あれは今から二年前のことだ。
俺は国から追放されて、途方に暮れていた。そんな時に食料を求めてやってきたのがこの『ヴェインの街』だったのだ。
「ほい、とりあえず二人ともこれかぶっといて!」
そう言って姉さんは小さな頭巾……いや、どちらかというとフードだ。まあそんな物を渡してきた。
俺とメルはそれを受け取ると、そのままそれを頭にかぶった。
何故こんなものをかぶらなければならないかと言うと、話せば長くなるような事情が俺とメルにはあった。
簡単に言えば、正体がバレたら速攻で捕まるような立場にいるのだ。俺たち二人は。
「さて、と。それじゃあまずは寝床……というか落ち着ける場所を確保しよう!」
「そんなところが本当にこの街にあるの……? 姉さん」
俺は周囲の目線を気にしながら聞いてみる。
すると姉さんは、
「高級な宿屋のプライベートルームとかなら安心できると思うけど」
「高級な宿屋の……」
「ぷらいべーとるーむ……!?」
何だろう、聞いただけでも分かる豪華さと広さ。
そんなの絶対すごいところじゃん。相当な金持ちとかしか入れないような……。
でも姉さんってそんなに金持ちなのかな?
「あ、安心してね。あたし、聖騎士団の団長だから顔パスで入れるの」
「かおぱす……?」
言葉の意味が理解できず、メルは首をかしげていた。
…………って、反応遅れたけど顔パスってマジかよ!?
「顔パスってことはもしかして、タダで……?」
「もちろん!」
いやマージかこの人。
というか聖騎士団の団長になるとそんなん出来るのかよ。すげーな……。
「それじゃあとりあえず一番近くの高級宿に行きましょう。話はその後ね!」
「わかりました!」
なんだかメルがすごい乗り気だ。そんなに楽しみなんだろうな。
そんなわけで、俺たち一行は近場の高級宿を目指して再び歩き始めたのだった。
◇◇◇◇◇
「ふわあああああああ、久々だわ! この感じ!」
「あー、そっか。メルちゃんって王族なんだもんね。それならこの雰囲気は懐かしいのも当然だよね」
俺たちは、早速高級宿屋のプライベートルーム……もといスイートルームへとやってきていた。
メルが遊園地に来た子供みたいにはしゃいでいるが、それくらい豪華な部屋だった。
内装はかなり洋風で、大きいベッド――キングサイズというのだろうか――が二つに、お洒落な照明やら何やらがもう完璧に整っていたのだ。
それこそ、お城の一室みたいな感じだな。
「さて、こうして安全で落ち着ける場所に来たわけだし、早速あたしたちがこれからすることを発表するよ!」
姉さんはガキ大将みたいにベッドの上に立つと、ドヤ顔で宣言した。
「俺たちがこれからすること?」
正直なところ、姉さんが考えることだからすごい怖い事な気もする。
だが、俺は二年間を何にもない森で、メルは一年以上を檻の中で、桜花なんて遠い昔から人の寄り付かないところでそれぞれ過ごしてきたから、姉さんに頼るしかなかったのだ。
「そう! ……って、まあそんなに大したことはまだしないつもりなんだけどね」
「で、結局何をやるの?」
「――勉強」
え。
「この世界の常識と、あと必要な知識の勉強だよ!!」
「マジ?」
「大マジ。今の皆には絶対に必要な時間だから! これだけは欠かせないから!」
勉強かー……。
なんか想像してたのとだいぶ違ったな。もっと訓練とか稽古とか、そういうのが来ると思ったんだけど。
でも確かに、知識は絶対必要だしな。
やっといて損は絶対に無い、か。
「今日はこのまま休んで、明日からみっちり勉強するからね!」
窓の外を見ると、もう日が暮れていた。
それに今日だけでどっと疲れたし、眠くなってきたような気もする。
「勉強が終わったら冒険者ギルドに行く予定だから、頑張ってよー?」
そっかー。冒険者ギルドかー。
冒険者ギルド……冒険者、ぎるど……。
「…………って、え、えええええええええええええええ!?」
なんかすごいファンタジーっぽいやつ来たあああああああ!!!
第四章が始まりましたね。
ついにファンタジーには欠かせない存在が動き出します。
次回更新日は明日!!いつも拙作を呼んでくださりありがとうございます!!
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