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最弱な俺が『最強』の美少女たちに姫扱いされる件  作者: テトラ
第三章 ≪最強の家族≫
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#19 作戦

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増えれば増えるだけモチベが上がります!



「――なんか、三方向からたくさんの人間たちがこっち向かってきてるわ……」

「は?」


 なん、だって……?


「どっ、どどど、どうすればいいのっ!?」

「ま、待て。おちちゅいて話を――」


『ぐれんも動揺してるのだ……』


 いや仕方ないだろ!?

 なんだか桜花がジト目で俺のことを見ていそうでムカついてくるけど、今はそんなことを気にしている場合ではない。


 いやホントに。割とガチで。


「ま、待て……メル。本当にそいつらは俺たちの居るところを目指しているのか……?」

「ええ……。というか、このまま三つの集団が進んできたら、ちょうどいま私たちのいるところでぶつかるのよね」


 マジかあああああ! 

 これはいよいよ本格的に作戦を練らないと……ああでもそんな時間ないだろうし……!


「ほ、ホントにどうするのよ!」

「ま、待ってくれ~……今本気で考えてるから」


 考えろ……普段は使わない脳をフル回転させて考えろ……!


「メル、ちょっと聞いてもいいか」

「な、なに?」

「三つの集団がいるって言うけど、それぞれの人数ってどのくらいなんだ?」


 ――敵の数。これは戦闘において最も重要なことだ。

 まあそれがさほど重要にならないくらい強い人は、もっと別のことを考えるんだろうけど。


「えっと……まだ全員が『索敵』の範囲内にいない感じがするけど……」

「それでもいい!」

「っ! ――北方向から50人くらい……あとは南東と南西からそれぞれ30人ずつくらいってところかしら」


 北方向……そっちから50人か。

 その方角には確か、人間の住む街があったと思うが、まさかあの騎士団が来たってのか……?


「ッ…………」


 いや、今はそんなこと捨ておけ。

 三方向から、俺たちの居る地点……中央に向かって進んできているということは、それぞれの目的はもちろん俺たちということになる。


 そして、少なくとも北方向の集団と、南東・南西の集団は別のグループのはずだ。

 もし、この三部隊がすべて同じ一つの部隊から分かれて俺たちを狙っているのだとしたら、それは少しおかしいと思う。


「メル、人数に変化はあるか?」

「……北側からはまだまだ人がやってきているわ。でも、南東の集団はこれ以上は増えないみたい。南西は何かおかしな動きをしている人が数人いて、数が減ったり増えたり……って感じね」


 やっぱりそうだ。

 というか、今の情報でハッキリと分かった。この三方向からやってくる集団は、それぞれが別の目的をもっている、全くの別の集団だ。


「ってことは、もしかしたら……」

「ど、どうするの……このままここに居たら、私たち……」

「待ってくれ……もう少し、もう少しなんだ……!」


 ここが正念場だ。

 上手くいけば俺たちは争わずに済むかもしれない。危険な目に遭わずに済むかもしれないんだ!


 考えろ。ここに向かっている三つの集団はそれぞれ別の目的を持った集団だということは分かった。

 つまりそれは、それぞれが味方同士ではないということだ。


 味方同士でないのなら、そこから奴らが遭遇した時に発生する分岐は三つ。


 ・一つ目、たまたま気が合っちゃって仲間になること。

 ・二つ目、それぞれの目的のために対立……つまり敵同士になること。

 ・そして三つ目、面倒ごとを避けて逃げること。


 北方向に人間の街があること、そして国王直属の騎士団が俺を指名手配犯として狙っていたことを加味すると、恐らく北方向の集団は悪人を捕らえる騎士団のはず。


 そして南西の、おかしな動きをしている奴がいる集団は、たぶん森の中にあの宝石類を落としていった悪人だろう。

 さしずめ盗賊といったところだろうか。


 最後に南東の奴らは……分からんが、これなら少なくとも北と南西の集団は対立するはず。

 となれば……!


「メル、遅くなったが考えがまとまった。急いでこの場を離脱するぞ!」

「え、ええ!」

『一体どうするのだ、ぐれん!』

「南方向に向かって逃げるんだ! そしてそのまま南東に抜ける!」

「で、でも南東にも敵の集団が……!」

「俺の予想が正しければ、そいつらはこの戦いに参加しないで引き返していくはずなんだ。俺たちはその気配に紛れて、タイミングを見て一気に人気のないところまで抜けようと思う」


 もし敵に、メルと同じようなスキルを持った奴がいて、そいつらの狙いが俺だったとしたら一発でアウトだからな。

 危険なのは重々承知だが、南東の奴らに紛れていくしかないのだ。


 そして戦闘が激化したタイミングで、索敵範囲外になるような離れた場所まで一気に抜ける。

 これが俺の作戦だ。


 完璧だと思うんだが……!


「分かった。グレンさんを信じるわ!」

『今はそれでいくしかないのだ!』

「よし……じゃあメル、そこに立ってくれ」

「え……ってひゃわわわぁ!? なッ、なななな、なにしてぇっ!」

「よっと……」


 俺はメルをお姫様抱っこした。


「ちょ、ちょちょちょ、なんでいきなり……これじゃあ逃げるのに邪魔に……」

「いやいや。むしろこうしないと意味が無いっていうか」

「えっ…………そ、それってどういう……」


 こういうことだ。


「スキル『生存』発動――『隠密行動』!」

「す、きる……?」


 これで俺の気配は無くなったし、同時に俺の抱えるメルの気配も消えたはずだ。


「そ、そういうことなら別にこんなじゃなくても……」

「い、いや、だってその……おぶると、胸が、だな……」

「っ…………!!」


 あ、マズい。余計なこと言ったか――?


「……紳士、ですね。グレンさんは」

「……そうか? 度胸が無いだけだと思うけどな」

「そ、そんなことは……」


『ああもう! 準備が終わったのなら行くぞ!』


「あ、ああ! そうだな」


 頼む……俺の考えた作戦よ。

 上手くいって……俺たちにまた平穏を取り戻させてくれ!


『ぐれん』

「ん?」

『平和な時というのは……幸せな時というのは、そう長くは続かない。いつか、どこかで必ずそれが終わる時が来る。その度に生物というのは、その困難を乗り越えて平和や幸せを勝ち取るのだ』




 ――ぐれん、これはお前に与えられた最初の試練なのだ。絶対に生きて帰るのだ。


 ――ああ。まあ帰る場所なんて、俺たちには無いんだけどな。


 ――むう、パッと締まらないのだ……。

恐らく今週日曜と来週日曜はお休みになる気配があります。

なのでキャラ表みたいなのを作っておりますので、今週の日曜はそれあげますね!


次回はちゃんと明日更新です!

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