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最弱な俺が『最強』の美少女たちに姫扱いされる件  作者: テトラ
第十一章 ≪地底襲来≫
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#102 魔双剣に宿る双子の悪魔

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 俺は、静かに目を閉じた。

 何をするのかって? それは、俺が今手に持っている二本の剣――『十大武具』の一つ、【魔双剣】と話ができるか試してみるのだ。


「ぐれんっ! や、やめておくのだ! それだけは絶対にダメなのだ!」


 横で美少女に変貌を遂げた桜花がギャーギャーと子供のように地団駄を踏んで騒いでいる。

 が、俺はそれを横目に【魔双剣】へ語りかけた。




「――俺の声が、聞こえるか……? 聞こえるなら、答えてほしい」


 静かに、語りかける。

 前に、初めてこの双剣を手に取った時に聞こえてきたあの声。


 色々あって忘れかけていたが、この双剣からは二人の少女のような声が聞こえてきたのを覚えていた。

 あの時カグラは、この貢献に宿る魔族のことを『双子の悪魔』と呼んでいた。二人の少女。双子の悪魔。そして、双剣。

 これらの情報は、全て繋がっていたのだ。


『――聞こえるよ~? やっほ~!』


『あ、ちょ、こら! 勝手に答えるなんて……馬鹿なのあなたは!』


『馬鹿じゃないよ~。お姉ちゃんこそ馬鹿なんじゃないの? 答えない理由なんて無いでしょ~』


『そ、それは! 確かに……そう、ですけど……でも、恥ずかしいじゃないですか!』


『え~? 私は別に全然恥ずかしくないけどな~? ぷぷっ、お姉ちゃんってばサキュバスの癖に男にドギマギしちゃってるんだ~!』


『ばっ、ち、違います! ……いや、その、違くはないけど……とにかく! 違うんです!』


 …………。

 えっと、これは……俺はどうすればいいんだろうか。


 二人はとても仲が良いようで、会話に介入する隙が見つからなかった。

 というか今の二人の会話。今のって、もしかしなくても俺のことを話していた……って事か?


「あ、えっと……初めまして、でいいのかな。俺は紅蓮。緋神紅蓮っていいます」

『うんうん、私たちは君の事よ~く知ってるよ~!』

「え……? 良く知ってるって、一体どうして……」

『貴方の……今は隣にいるのかしら。その忌々しい剣の霊から聞いたのよ。貴方の事をたーっぷりとね』


 それを聞いて、俺は桜花の方を振り返った。

 すると、桜花はどこかバツが悪そうに目線を反らした。


「……それで……どんなことをアイツから聞いたんだ?」

『そりゃもう色々だよ~?』

『貴方との出会いから……最近会った出来事まで。通信魔法……じゃないけど、念話みたいなのでたっぷりと聞かされたわ』


 桜花さんや……。

 彼女たちに話を聞いてもらう上で、確かに助かりはするけど……何かそうじゃないだろ感がしてしまうのは何故だろうか。


「それじゃあ……俺のことはいいや。代わりに、お前たちの事を教えてくれないか?」

『いいよ~。それでそれで? 何が聞きたいの? お・に・い・さ・ん♡』


 う……やっぱり無性にイライラする声色しているんだよな。こっちの子。


「えっと……それじゃあ、まずは君たちの名前と……どうしてその剣に宿っているのかを聞きたいかな」

『名前……名前、か……』

『――私たちの真名は、もう、とうの昔に忘れて……消えてなくなりました』

『そう……なんだよね~……私たちに、もう名前は……』


 ……そうか。こいつらは俺たち人間からしたら敵側の存在だったかもしれないが、こいつら魔族にはそれぞれの人生が俺たちと同じようにあったはずなんだよな。

 そして、桜花と同様にこいつらにはきっと重い出来事があって、こうして剣に封印されたんだろう。


 さっきこの二人は桜花のことを忌々しい、って言ってたし……その『重い出来事』っていうのはやっぱり大昔にあったという大戦争の事なのだろうか。


『……あ、そうだ。ねえねえ、お兄さん』

「……? なんだ?」

『そこの聖剣ちゃんってさ、どうして名前が付いているの?』

「ああ、それなら俺が名付けたんだ。桜花も、お前たちと同じように名前が無い……思い出せない、って言ってたから」


 あの日の出来事は、今でもはっきりと覚えている。

 俺と桜花が出会って、俺が救われたあの日の事は。


『そっか~……そう、なんだ~……』

『そ、それじゃあ、さ。貴方、私たちにも同じように名前を付けてよ』

「え……別にいいけど……いいのか?」

『も、もちろんよ! だって貴方……私たちと出会った時に言ったじゃない』

「……?」


 俺、何か言ったっけか……?


『えっと~、確か~…「全力でお前らを俺のモノにしてやるよ!」だっけ???』

『そ、そうよ! あの言葉が本当なら、宣言通り私たちを貴方の物にしてみなさいよっ!』

『まぁ私たちがおにいさんに心まで許すつもりは無いけどね~!』

『そ、そうよ! 私たちの……か、身体は自由にできても、心までは汚させないわっ!』


 え、あ、うぅ……何なんだ、この姉妹。とてもやりづらい……。

 ここまで話してみて、分かってきたぞ……。


 姉の方は、一見清楚っぽい様子だが蓋を開けてみれば結構変態っぽい感じの性格なのだろう。

 そして、妹の方は姉とは対照的にやけに挑発的で好戦的で、一言でいえばメスガキみたいな性格の子っぽいな。


「じゃあ、本当に名前を付けちゃうけど……あとから文句を言わないでくれよ?」

『いいよ~!』

『さ、さあ! 早く私たちに相応しい名前を付けなさい!』



 彼女たちの答えを聞いて、俺は頷いた。

 その時、窓から差し込む微かな光が月明かりのように感じた。


 そして、そんな微かな光に反応するかのように、姉の宿る剣は深海のような青色に淡く輝いていて。

 妹の宿る剣は、月のような薄い金色に輝いていた。


 だから、桜花と同じように色から想像できる名前を思いついて、彼女たちに付けてあげたのだ。



「それじゃあ。お前たちは――――」



 ――ルリ。ルナ。これから、よろしくな。

次回は明後日の更新を予定しています!

よろしくお願いします~~~


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