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最弱な俺が『最強』の美少女たちに姫扱いされる件  作者: テトラ
第十章 ≪地底世界≫
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#98 親友と想い人

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明日夏休み最後の日なので休みます……!



 さて、ここで一度振り返っておこう。俺が質問したのは計七つの質問。


 一つは、どうして俺がこの地底世界に連れてきたのか。

 その答えは、この地底世界にあるという『十大武具』の一つを俺が扱えるのかどうか確かめてほしいからという答えだった。


 次に榊原さんが来て、次の質問に答えてくれた。

 次なる質問は、ずばりどうして俺が聖剣を使っていることがノルさんルガルさんに分かったのか。

 その答えは、榊原さんが作ったという『十大武具見つける君』という安直なネーミングセンスのゴーグル型魔道具を使っていたからだという。

 その魔道具ゴーグルを付けて武器を見ると、『十大武具』と同じオーラの波長を持つ武器が一目で見分けられるというのだ。


 ……と、ここでさらなる疑問点が生まれてくる。

 そんな魔道具を、榊原さんが作ったというのは本当なのだろうか。

 いや、彼女の口ぶり的に恐らく作ったというのは本当の事なのだろうが、やはりまだ信じきれない自分が心の中にいるのだ。


 と、いう事で「ツッコまない」と言ったばかりだが少しだけ聞いてみることにした。


「あの、榊原さん……」

「あ、はい! なんでしょうか?」

「榊原さんがその魔道具を作ったっていうのは、本当なんですか?」

「あ、そうですよね。こんなダメダメな生徒会長だった私がそんなもの作れるのかって思いましたよね」


 え。心の中を読まれたのか? いや、ダメダメな、とは一切思わなかったからそこは否定しておくけど。


「いや……そうじゃなくて。榊原さんがそういう技術や知識を持っているようには見えなくて。すみません、失礼なこと言っちゃって」

「いえ、大丈夫ですよ。確かに、この世界に来た時はそういう知識なんて一切持ってなかったんです」


 「でも……」と、榊原さんはダイスさんや、彼の後ろにちょこんと控えていたノルさんとルガルさんに目を向けて、言葉を続けた。


「彼らが……この地底の人たちが、私にたくさんの知識を授けてくれて。技術も与えてくれたんです」

「ダイスさんたちが……?」

「おうよ! ワシらがレイ殿に色々と教えてやったんだ! あの日……彼女がこの地底にいきなり現れた、次の日くらいからみっちりとな」

「……この地底に、いきなり現れた? ってことは、もしかして……」


 もしかして。榊原さんは、後からこの地底に訪れたのではなく、はじめからこの地底に召喚されたって事か……?


「はい。ご想像の通りだと思います。私はこの地底に、いきなり召喚されたのです」

「ってことは、外の……地上の情報は何にも知らないってことですか……?」

「そう、ですね……。ワタシはこの世界に来てから、ダイスさんたちに教わった魔道具の研究に没頭してましたから」

「ついこの間まで、レイ殿の他にも異世界人がいるって事知らなかったくらいなんだぜ?」


 ダイスさんが笑いながらそう言った。

 ついこの間まで他の異世界人がいることを知らなかった……って。


「それって、俺のことも知らなかった感じですか?」

「あ、そうですね……。本当に誰がいるのかも知らなかったです。それがまさか、親友の弟さんだとは思いませんでしたけど……」


 ……これは、彼女には教えてあげた方がいいよな。

 そんな俺の姉が――榊原さんの親友も、この世界に来ているって事。


「……実は、俺の姉さんもこの世界にいるんです」

「――えっ」

「姉さんだけじゃなくて、悠兄さ――式神悠と、その妹も」

「悠さんに、冥ちゃんも!?」


 それを聞いた榊原さんの顔が、ボッと赤く染まりあがり、同時にその目元に大粒の涙を浮かべた。


「オイオイ、レイ殿! なんだその顔! 今までそんな顔見たことねえぞ!?」

「あ、っ……ご、ごめっ、なさっ……なんか、嬉しくて、安心しちゃって……」


 彼女の涙は、親友がこの世界にいるという嬉しさや安心から来るものだけではない事を俺は知っていた。

 それは、とある日の事。俺は姉さんから、榊原さんのことについて、こんな話を聞いたことがあったのだ。



『よくあたしと一緒に居る、ウチの学校の生徒会長いるでしょ?』

『うん』

『あの子、実は悠のことが好きなんだって』

『悠兄さんが?』

『そそ。だからさ、暇だったら冥の相手しといてよ! あの子、紅蓮か悠のとこにばっか引っ付いてるでしょ?』

『あー……なるほどね。おっけー、分かったよ。暇なら冥の相手して、悠兄さんをフリーな状態にしておくよ』

『お、ないすだよ紅蓮~~~』



 まあ、そんな感じの会話がいつの日かあった訳だが。

 ――榊原さんは、悠兄さんのことが好きなのだ。まあ、あくまでも姉さんから聞いた話だから、本当かどうかは分からないけどな。


 しかし。この世界に彼がいることを伝えたはいいが、その先まで伝えるべきなのかどうか。

 それはとても悩ましいことだった。


「それで、皆さんは今どこに……?」

「俺の、クラスメイト達と一緒に居ます」

「クラスメイト……なるほど。という事は、紅蓮さんはクラスごと召喚されたという事なんですかね? それとも学校ごと……?」

「えっと、クラスごと……だと思います。姉さんたちはイレギュラー的な感じで召喚されたみたいなので」

「なるほど……」


 うう……。やっぱ言えないよな。

 悠兄さんがこの世界では敵で、しかも魔王の一番の側近になってるなんて。


 その話を聞いて俺たちの側に付けば、彼女は好きな人と戦う事になってしまう訳だし、逆に向こう側に付いてしまえば今度は親友と戦わなくちゃならないんだから。


「でも、そっか……良かった。それが知れて、良かったよ……」


 俺の心の中に、若干の罪悪感が残ってはいたが、話は次へと進むことになっていた。


次回は明後日です……!

よろしくお願いいたします!

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