見ないで
ホームステイは、本当の家族ではないのだから、ある程度のプライバシーが必要だと思う。とはいえ、我が家の子どもたちはかなりオープン。
それぞれの部屋があるのだけど、扉が閉まることはない。
だからと言って、部屋がいつでも片付いていて見られても全然問題ないというわけではない。これでもか!というくらいには散らかっている。あす君など、よくもまあ、ここまで散らかせるものだと感心するくらい。
あす君は男の子だから100歩譲ってよしとする。
ちゅんちゅんは女の子だが・・・彼女も恥ずかしくないらしい。あす君より片付いているとはいえ、昨日着た服が平気で落ちている。布団ももう少し整えれば?って感じ。
そんな感じなので、ウィリアムもそれに倣っているのか、最初の頃は外出時に部屋の扉をピッタリ閉めていたが、そのうち扉を半開きで出かけるようになった。
まあ、ウィリアムの部屋は一番奥なので、わざわざ覗きに行こうと思わないが。
時々乾いて畳んだ洗濯物をウィリアムの部屋に置きに行くときは入るけど、ジロジロ見たりはしない。そこはやっぱりプライバシーを尊重しなくちゃね。
と、思ったら主人はかなり普通に入り込んでいた。
掃除機をかけるときとかは仕方がないけど、ネットワークの状態が知りたいらしい。それでちょいちょいウィリアムがいないときにもウィリアムの部屋に入っているようだった。
「ヘッドボードに小銭が大量に・・・」
だから、そういうことはプライベートだから見ない。言わない!
そんなオープンで恥ずかしがることのない小栗家ではあるが、私は非常に恥ずかしかったことがある。それは、ある日の夕飯。
その日は刺身にしようと思っていた。刺身ならウィリアムが食べられるし、サクで買ってきて、ウィリアムに切ってもらえば良い。と思っていた。
しかし、夕方帰宅したウィリアムが
「今日、夕飯いりません。友だちとラーメン食べに行くことになったんです。良いですか?」
的なことを英語で言うので、
「そうなの。うん、行っておいで。何時にどこで待ち合わせてるの?」
「7時半に駅で」
ということで、ウィリアムに刺身を切ってもらうのはやめた。
そして刺身じゃなくて、海鮮チラシにすることにした。
自分で刺身を切って、どんぶりご飯にのせていく。刻み海苔を散らしてわさびを置いて完成。食卓に運ぶと、まだ出かける前のウィリアムが見ている。
「美味しそうだね」
って、見ないで!
あなたは刺身を切るのはプロだけど、私はなまくら包丁で切った素人だからね!!




