男らしさ
ウィリアムは現在高校に行ってない。すでに高校卒業資格をとってしまっているので、高校は退学しているらしい。
すると、どうして高校を退学することにしたのか主人が聞いたのだった。
ウィリアムによると、アメリカの高校は大人の男とはどうあるべきか、ということが重要になってくるらしい。そしてことあるごとにそういった受け答えをすることが要求され、そのためにいちいち突っ込まれるらしい。
ウィリアムはそれがすごく嫌で、ストレスに感じていたらしい。それで、早く高校を卒業したくて卒業資格を取ろうとしたら、とてもいい成績で資格が取れたとのことだ。元々彼はとても賢い子だし、そこに問題はなかったのだろう。
ウィリアムは長身でイケメンであるが、私が見ている感じだと自分にあまり自信がないように見える。スポーツが苦手で、マッチョ礼賛のお国柄からは確かに外れてしまうのかもしれない。あんなにひょろひょろでは、場合によってはイジメの対象ともなりそうだ。
それに加えて、ゲームへの執着。アニメ、映画など、好きな物は基本的にオタク文化ばかり。強い男、男らしい男が好まれるアメリカでは少し、いやもしかするとすごく、浮いていたのかもしれない。
いや、どうかなー。
イケメンだけどなー。
「僕はモテないよ。ゲームとかばっかりしてるからね。女の子には見向きもされない。あす太の方がモテ要素あると思う」
とクネクネしながら語っていた。
だけどやっぱりアメリカ人。いや、年頃の男子。
「ガールフレンド、欲しいなあ」
だんだん、日を追うごとにガールフレンドが欲しくてたまらなくなってきたようだった。
「スズメ、どうしたらガールフレンドができるか教えて」的なことを英語で。
ちゅんちゅんは少し考えてから
「金を使えば?簡単だよ?」(英語返答)
シレっと言っていた。
ウィリアム撃沈。
娘よ、そうじゃないだろ。この女子力のない受け答えに、思わず娘の将来が不安になった。
だけどね、私は思う。
アメリカの高校の在り方を疑問に思って考えたウィリアム。自分から将来のことを考えて卒業資格を取って退学することを決意したウィリアム。好きな日本食の勉強をするために言葉の通じない日本に来たウィリアム。あなたは素晴らしい男らしさを兼ね備えていると思うよ。だから大丈夫。
胸を張って、ガールフレンドを見つけてね。




