じゅーご
「…ってことだ。」
「なるほどね〜」
俺は筑紫さんにアレルギーの話をした。流石に筑紫さんも俺から離れたところで話を聞いてくれている。ホント、俺の人生が終わったかと思ったよ。
…まぁ、失ったものもあるが。
「ってか、なんでアレルギーのことわかったんだよ」
「んふ、知りたい?」
またいやらしい笑いをする委員長。普段は凄い真面目な素振りをしてるのに、こんな一面があるなんて。人間見た目じゃないんだな。
「そんなもったいぶらないで教えてくれよ」
「わかったわよ」
そういって彼女は俺の座ってた席の向かい側に座った。
「お父さんに教えてもらったの」
「…は?」
お父さん?なにいってんだ?
「あれ?毎週水曜には会うはずなんだけど」
毎週水曜?水曜は俺は病院にしか行かない…
「…って、まさかあの医者が!?」
「そう、私のお父さん」
なんだよあのかっこつけの医者かよ!よく考えたらあの人も筑紫さんだったな。性格が変わってるのもそっくりだぜ!!
ってか、個人情報もらすなよ。
「お父さんいっつもいってたよ、あの子はどうしようもないなぁって」
まてまて!確かに治療法がないけど、そんな言い方ないだろ!!
…ってまてよ。
「…おまえ、俺がアレルギーなこと知ってあんなことしたのか?」
「うん☆」
うん☆じゃねーよ!知っててそんなことすんなよ!俺死ぬとこだったぞ!
「だってそんくらいしないと教えてくれそうになかったし、
それに、なんか面白そうだったし!」
面白そうですむかよ!こっちは命かかってんだぞ!!
まぁ、確かにここまでされないと真実は言わないのは確かだな。
「ってこては、俺と森野のBL説も冗談だったってことか」
「いや、それは期待してた…」
マジかよ!しかも超ガッカリしてるし!
くそ、ツッコミでこんな息が荒れるの初めてだ。ってか俺はボケじゃないのかよ。
「まぁ、佐藤くんが女子アレルギーなのを確かめるのはついでとして、ホントに話したいことは他にあるの」
「え?」
急にいつもの真面目モードに入る筑紫さん。アレルギーの話がついでって…一体どんな話なんだ。
「実は、佐藤くんにお願いがあるの。」
「なんだよ」
筑紫さんは一度大きく息をはき、それから決心するように俺を見た。
「率直にいいます。
佐藤くん、私と紅さんをくっつけてください」
…ん?それはどういう意味なの?
俺がそれを理解するのに1分ほど必要だった。




