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【完結】変身時間のディフェンスフォース 〜ヒーローの変身途中が『隙だらけ』なので死ぬ気で護るしかないし、実は最強の俺が何故か裏方に!?〜  作者: 半袖高太郎
第1部 6章 〜ギャンブリングワールド〜

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ヒロインズ

「……賭けに熱くなったのはいつぶりだ? あのガキめ、やってくれたな」


 賞賛にも似た言葉と共に放たれた一枚のコイン。


見事に仕事を全うした飛彩への手向けと言わんばかりに、飛彩の近くへと落ちていった。


「いっくよー!」


 能力行使で隙を見せたギャブランの鎧へと四方八方からの打撃が襲った。


その正体は幼げ残る声で叫ぶレスキューイエローだ。


「まだまだ速くなるよー!」


「そんな軽い拳では、何億発放とうと……!?」


「あなたの未来は私が決めます!」


俊敏な動きで残像を作り上げたイエローのおかげで、ホーリーフォーチュンの放った能力の残像がどれなのか全く判別がつかない。


なまじハイドアウターから能力を聞いていただけあって、動きが数秒遅れてしまう。


その隙を突いたレスキューブルーが固有武器であるフローズンウィップで凍て付かせた。


「やったわ! フォーチュン! イエロー!」


翔香とびかさん! 合わせてください!」


「まっかせて〜!」


 空中で縛り上げられたギャブランを抱え、レスキューレッド譲りの投げ技を披露する。


「グランドバスター!」


「ぐおぉぉ!?」


地面に叩きつけられた瞬間に、縛り付けていた氷のムチが炸裂し、氷の剣山が出来上がる。


ギャブランは地面に落ちる瞬間に、自分のヴィジョンが見えていた。


これがホーリーフォーチュンの能力か、と身を以て体感する。


 すると眼前に現れたホーリーフォーチュンに驚かされるが、それが発生したヴィジョンだとすぐに気付かされた。


すぐにヴィジョンと本体が重なり、落下の勢いが合わさった蹴りが胸部へと直撃し、氷の剣山を粉々に砕いていく。


「女だからってナメてかかると痛い目に合うってやつですよ」


「へへ〜ん! 先輩直伝の技が決まりましたぁ」


「手負いだったみたいだけど、油断しちゃダメ。来るわよ」


そして三人の眼前に発生するヴィジョンに驚くブルーとイエローだったが、ホリィにより吹き飛ばされているヴィジョンだと知ると二人はすぐに冷静さを取り戻す。


「ほらっ」


「何だと!?」


現れたヴィジョン通りの未来が訪れギャブランは勢いよく地面へ這い蹲った。


「……驚異的だ『NO.7(ナンバーセブン) 仕組まれた因果律(ディサイドタイド)』」


靄のヴィランから漏れていた情報に歯噛みするホリィは、続けざまにヴィジョンを発生させ、ギャブランに拳撃の嵐を見舞う。


「はっは! 本当に避けられんか! まるで運命に導かれるようだ!」


「くぅ〜! か、硬いですねっ!」


「君こそ、女性が振るう拳の重さではないな」


飛彩が全身全霊をかけた結果が、兜の一部を破壊しただけ。未だに鎧の強固さは健在だ。


特に素手で戦うホーリーフォーチュンとは相性が悪いかもしれない。


それでも一方的に攻撃し続けられる時点で、戦いは均衡状態のままとなる。


レスキューブルー、イエローがアシストしていくも決定打は与えられない。


「どーする! このままだとこいつらの部下とか集まってきちゃうんじゃない?」


「分かってるわ……こういう時こそ、冷静に……」


息を整える二人を差し置いて、ホーリーフォーチュンは展開を一気に縮ませ、その分濃度の高い空間を作り上げる。


「ジャッジライト! カモン! トゥルーエンディング!」


初めてこの技を使った時は、未来に行われるであろう全ての攻撃を使うという離れ業だった。


しかし、ホーリーフォーチュンの能力は打撃だけに留まらない。


「ホーリーライズ・ホワイトアウト!」


両手からに集まるキラキラとした星屑がそのまま螺旋を描く波動へと変わる。


それに包まれたギャブランは自身のエネルギーそのものに干渉する技だと即座に察知するも動けず、攻撃を受け続ける。


「ぬおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!?」


なんとかコイントスのギャンブルでようやく抜け出すことに成功したが、肩で息をするような状態だった。

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