シンデレラの噂 2
余計な事は、しない。
皇帝を失脚させる為に、私に与えられたのは。
ただの証拠役。
皇帝を失脚させる為の、道具。モノ。証拠。
噂はどんどん広がっていく。
すべては、皇帝を失脚させるためにーーー
だけど。
「新入生代表は、美少女」
廊下を歩いているときに聞こえてきた言葉。
なんでもその「美少女」は、世界三大美女並みの可愛い女の子。
世界三大美女って・・・?
クレオパトラ、小野小町・・・・
くるくる巻かれた絨毯から出てくる自分の姿が想像できた。顔を覆う。
私、どんな姿になってるのーーーー!?
無い、それは、無い。一瞬で、気が遠く・・・ああ。
「美」少女。
え。
美少女って、び、少女って何ですか?
新入生代表挨拶の子が、美少女である必要がどこに!?
どこにあるの・・・
私は「革命」の時に私は沢城さんと西園寺さんと一緒に、皇帝を断罪する役を申しつけられている。
その時に、出て行かないといけないワケで。
その時に、私を見た観客ーーー学園の生徒は何を思うんだろう。
例えるなら。
アイドルが出てくると思って行ったイベントに、同じ名前の一般人が出てきた、みたいな感じになるのではないだろうか。超絶アウェーだ。
この気持ち・・・・裏切りだ。これは裏切りだ。
切ない、切ないんだってば!!
そして、その役を自分がやる。
人生で初めてもらった役が、これって結構人生ハードモード、過ぎる。




