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シンデレラは謎の存在

同じ刻。

ーーーーー誰かに呼ばれた気がする。

気の、せいかな。


ぶるっ。微かに寒気までする。


ううう、誰かに噂されてる・・・絶対・・・。


それが自意識過剰だったらいい。

そう思うのだけれど、現実はそうじゃない。


「きゃあああ!」

「!」


悲鳴の元は、朱青藍高校の校舎南側。

走って向かう。

そこは、桜の木が植えられ、桜吹雪の舞う美しい場所である。

まるで映画のワンシーンのような景色の中。

そこで繰り広げられるのは、世にも恐ろしいオンナの争い。

「大奥・・・・」

隣で呆然と呟く男子生徒。

そこでは女子数人が、美しい桜吹雪を背景にして言い争っていた。

その仕草は優雅。

だが、言っている言葉はえげつない・・・・世にも恐ろしい地獄絵図である。


ーーーー今日こそは。


ぐっ、と足を踏み出す。


ーーーーー止めさせなきゃ。


「あんまり見ない方が、身の為だよ」


直後、ギャラリーのひとりが「何見てんのよ!」の餌食に。


「勝手な行動は困るんだよね」


振り返ると、茅野がいた。

いつもの通り、私の腕を掴んでいる。


「あんたには、学習能力ってものがないのかな」


「でも、だって」

彼女が、そうなっているのは私の所為なのに。


「大丈夫だよ、もうすぐ西園寺も蒼介も来るだろ」


その言葉通り、向こう側から沢城さんと、西園寺エミリ様の姿が見えた。

皇帝会のメンバーに責められている彼女を庇い、皇帝会のメンバーに何かを言う。

一言二言、言葉を交わすと、呆気なく引いて、何処かへ行った。繰り返し見てきている光景。


助けられた女生徒は、沢城さんとエミリ様にお礼を言っている。

ギャラリーがどんどん解散していく。


「俺たちも行くぞ、小鳥遊」

腕を引かれて、私もその場を後にした。


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