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外に出て。―望乃夏

「………………どう、落ち着いた?」

「う、うん………………まぁ。」

雪乃が買ってくれた水を飲むと、少しだけ心が落ち着いた。

それにしても………………まさかこんな所で同級生を見つけることになるとは………………。いや、市内だしアミューズメントだから居てもおかしくはないんだけどさ………………。

「………………早く出ましょ。また見つかってもしょうがないし。」

「そ、そう、だね………………」

雪乃に手を引かれて、ショッピングモールの出口まで来る。その間ずっと、雪乃の影に隠れながら。

「………………なんだか、この前と逆だね。」

「そうね、あの時は助かったわ。………………だから、今度は私が望乃夏を助ける番。」

雪乃は振り向かずにそう言って、辺りの様子を伺う。

「………………多分大丈夫そうね。」

「ありがと、雪乃。」

「例には及ばないわ。………………望乃夏のためだもん。」

「雪乃………………」

目線を合わせると、雪乃が恥ずかしがる。

「………………とりあえず、次はどこ行こうかしら?もうすぐ四時ぐらいだけど。」

「あ、それなら………………」

私は、前からずっと思ってたことを口にする。

「………………雪乃の地元、行ってみたい。」

「………………はぁ!?」

「………………いや、雪乃って別の市に実家があるんでしょ?だから、行ってみたいなぁ、って。」

「い、今から私の家に来るの!?」

雪乃が慌てる。

「いや、雪乃の家に行くのは年末でいいけど………………その前に、雪乃の地元を見てみたいな、って。」

「ほ、ほんとに何にも無いわよ………………空の宮よりもちっちゃいとこだし………………。」

「………………うん、それでもいいよ。」

「………………そ、そう………………。な、なら、まずは電車乗りましょ…………。」


雪乃に言われるままに切符を買って、ホームに滑り込んできた電車へと乗る。

「………………私の地元、正確には家の最寄りまでは30分ぐらいよ。でもほんとに何もないから、その手前のちょっと大きなとこを案内するわ。私も帰省した時はよく行くのよ。」

「へぇ、雪乃の行きつけか。楽しみだなぁ。」

「………………まぁね、私の茶葉もそこで買ってるの。………………まぁ、望乃夏を連れてったら帰ってこなそうだから今回は寄らないけどね。」

「えぇー………………」

しょぼーん………………。

「………………冗談よ、一緒に見ましょ。」

「わぁい♪」

ふふっ、雪乃とお茶屋さんデー………………ト?

あれ、これさ、デート、なん、だよね………………?

ふと引っかかるものを感じて、私は首をかしげた。

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