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ボクとパパ

「豆タ!!」


その声と同時にボクの小屋の屋根がバンバンと音をたてる。


もう夜もだいぶ遅い時間、パパが仕事から帰ってくる。


『っていうかボクの名前は豆タロウなんだけど』


眠りに落ちてたボクは顔だけ小屋から出してパパを見る。


パパはいつもボクを豆タって呼ぶ。


その方が短くて呼びやすいとかいってた。


そりゃあそうかもしれないけどさぁ。


「豆ター、お前だけが俺の帰りを待っててくれてるんだよなぁ」


パパはボクの頭をなでながらいう。


……なでながらっていうか、軽く叩きながら?


『みんなパパのこと待っててくれてると思うよ?……たぶんね。っていうか頭痛いんですけど』


ボクはしょうがないから小屋から出て、パパの横にお座りする。


そっから、少しパパの愚痴に付き合ってあげるんだ。


「もうやんなっちゃうよなぁ」


『うんうん、そうだね、よくわかんないけど』


とりあえず相槌しとく。


ボクの得意技。


しばらくするとパパは納得して家に入っていく。


そうすると必ず聞こえるよ?


ねーちゃんの「おかえり」がね。


ほらね?


みんなパパを待ってるでしょ?


「ちゃんとコンビニでアイス買ってきた?」


………。


まぁ、そんな時もあるよ。


みんなが待ってたのは、事前に買ってきてって頼んでおいたアイス……なんて時もね。


でもやっぱりみんなパパを待ってるんだよ。


ボクもちゃんと待ってるよ?


眠りを妨げられるのはやだけど……。


ボク知ってるからね。


パパが仕事で疲れて帰ってくること。


愚痴ならいくらでも聞いてあげるよ。


しょうがないからさ。


だから明日も頑張って。


って思ったりしてるからね。


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