第5章 Day4 and Day5 5
その自動車販売店は主にイタリア車を取り扱っていた、もちろんランボルギーニも。だから、要望もあり、使用車はランボルギーニ・ウラカンとなったのであった。
「身体張って契約獲ったんだから、勝つのよ! わかった!」
とおおいに発破もかけてきた。
ウィングタイガーでまず走るはアイリーン。四人の中で一番背が高い身長180cm。
1時間して、カースティに交代した。彼女の身長は171cm。
シート調整をして、ニュルブルクリンクを走り込む。
ニュルブルクリンク自体は普段からよく走っていたが。
このふたりはまだ試合で使用されるシムリグに腰掛けていなかった。この予選の日に、まずシムリグに慣れるのだ。
レッドブレイドでも、まず俊哉が走ってから、1時間してアンディに代わった。
シムリグの評価は、選手からも高かった。この試合は主催者であるHOM電器の宣伝も兼ねている。ここで使用されるシムリグをはじめとする機器も、取扱商品だ。
参加選手の不評を買っては売り上げに悪影響だ。だが、その心配はなさそうだ。
SNSで、参加チームや選手が、
”このシムリグめっちゃいいよ!”
と投稿して。主催者やスタッフは安堵したものだった。それに合わせて、問い合わせも増えていった。
ソキョンも自身のSNSで、HOM電器代表取締役の北条えい子とのツーショットを撮りそれをアップし。
手際よい運営や使用機器の良さを賞賛し、感謝の意を伝えていた。
ともあれ、午前中は耐久のために呼ばれた助っ人選手が、シムリグに慣れるために、メインとなって走った。
一番時計はKTM X-Bow GT2を走らせるレッドブレイド。次いでウィングタイガーのランボルギーニ・ウラカン。
そのほか、メルセデスベンツ、フェラーリ、ポルシェ、マクラーレン、アストンマーチン、アウディ、ベントレー、BMW、トヨタ・スープラ、ニッサン・GT-R、ホンダ・NSX、ダッヂ・ヴァイパーなどなど。
やはりツーリングカーと打って変わって、マシンは豪華なものとなり。見栄えも違った。
ツーリングカーが通好みなら、やはりGTは王道だった。
この予選ももちろんライブ配信される。2階中ホールにも観客が来る。
耐久のための助っ人選手もトップ選手、今日が初めてシムリグに座る日とはいえ。すぐに慣れて、走りも冴えてくる。
中には4人集まって、交代の練習をしているチームもある。
実況を担当するVチューバ―は耐久でも夜香楠と風画流。時に軽妙、時に熱いトークで場を盛り上げる。




