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【Web版】俺の『運命の赤い糸』に繋がってたのは、天敵のような女子だった件  作者: 赤金武蔵


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第230話

「えらい目にあった……」

「本当よ……」



 休憩スペースで、げっそりとした顔の俺と梨蘭。

 琴乃と乃亜は、屋台で買ったものを広げてパーティーのように盛り上がっていた。

 あんなガチホラーはいらないんですよ。怖いから。もう一生もののトラウマですから。


 ああ、一気に疲労が押し寄せて……。



「こんなんで暁斗、ステージ発表できるの?」

「……ステージ発表?」

「そう。ブレイクダンスの」



 …………。



「えー、お兄ブレイクダンスするんだ」

「センパイのダンス、また見れるんですね! 見に行きます!」

「私も楽しみにしてるから。頑張ってね、暁斗」



 …………。

 ……………………。



「あああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!」

「「「!?」」」



 ぶ、ブレッ……! ステ……!?


 いそいでスマホを確認する。

 今の時間は13時15分。俺らの時間は13時半。

 やばい、後15分しかない! しかも龍也からめっちゃ連絡来てるし!



「わ、悪いっ。あと15分で始まる! 俺行くから、みんなはゆっくり来てくれ。じゃ!」

「あ、暁斗!」



 やばいやばいやばいやばいやばいやばいっ! 今日全然練習出来てない! 梨蘭と一緒に遊べて楽しすぎて、マジで忘れてた!


 急いで体育館の裏手から入る。

 と、チームメイト達が俺を見て安心したような顔をした。



「真田、大丈夫か?」

「まさか忘れてた?」

「わ、悪い。つい時間を忘れて……」

「へいへい暁斗、あと10分くらいしかないから、言い訳の前に着替えろって。マジで時間ねーぞ」

「ホント、ごめん」



 急いで和服を脱ぎ、この日のために用意していた衣装に着替える。

 ストリート系のファッションで、少し大きめのサイズだ。これに帽子をかぶって、本番まで残り5分。

 少し準備運動をしてると、龍也が「おい暁斗」と声を掛けてきた。



「久遠寺、来てるぞ。先頭だ」

「え」



 舞台袖から見ると、確かに先頭に陣取っていた。

 隣には琴乃と乃亜、それに寧夏と璃音、リーザさんまで来ている。

 来てほしいとは言ったけど、まさか最前列とは……。



「…………!」



 あ、こっち見た。

 梨蘭はそっと胸の前で握り拳を作ると、口をぱくぱくと動かした。



(が、ん、ば、れ)



 …………。



「へいへいへーい。こりゃ、失敗できねーな」

「そもそも失敗するきはないさ」

「お? 時間忘れてた割にすげー自信」

「うっせ」



 龍也がニヤッと笑い、こっちに拳を突き出す。

 俺もそれに拳をぶつけ、笑顔を見せた。

 梨蘭が応援してくれるんだ。ミスるはずない。



「よし、お前ら集まれ。円陣行くぞッ」



 龍也の号令で円陣を組む俺達。

 いい感じの緊張感と、いい感じのリラックスをしている顔だ。


 が……誰も、何も言わない。円陣をけしかけた龍也も黙ったままだ。



「おい、龍也?」

「……いや、ごめん。気の利いたことを言おうと円陣組んだけど、まーったく思い浮かばん」

「アホかお前は」

「何をぅ!?」



 いや馬鹿だろ。何考えてやがる。



「そんな気の利いたこと言わなくても、頑張って来たんだろ。なら、後俺らがやることは1つ。楽しむ、以上」

「おぉ……真田、やるじゃん」

「だな、楽しもうぜ」

「こういうのは楽しんだもん勝ちだもんな」



 俺の言葉に、チームメイトも頷く。

 龍也も頷いて、にやりと牙を剥いた。



「なら、いつも通り……楽しんだもん勝ちだっ、行くぜ!」

「「「「「オウ!」」」」」



 直後、俺らの踊る曲が体育館中に流れる。

 準備していたミラーボールが七色の光を反射して、まるでクラブ会場のようになった。



『続いて1年5組、チームレッド! ブレイクダンスです! 張り切ってどうぞ!』



 司会の合図に、俺らは走ってステージに飛び出した。



   ◆



 無事、十分間のステージが終わった。

 チームでのダンス。ソロでの見せ場。全部盛り上がったが、嬉しいことに俺のソロで会場が大いに盛り上がってくれた。

 あー、でもなんだかんだ言っても、めっちゃ緊張したぁ。もうこんな突発的なこと、二度としたくない。


 体育館を出ると、待っていたのか梨蘭達がそこにいた。



「暁斗っ、暁斗暁斗暁斗暁斗暁斗暁斗暁斗暁斗暁斗暁斗暁斗暁斗!」

「へぶっ!」



 み、鳩尾に梨蘭が突っ込んで……!



「暁斗、超かっこよかった! 何あれっ、何あれ!? びゅんびゅん回ってた!」

「お、おう、ありがと……」



 わかったから退いてくれると助かる。みんなこっち見てるし。



「見てたゾ、少年。いい動きだっタ」

「ええ。今まで見てきた中で、一番凄かったわよ」

「流石センパイです! 暁斗センパイのブレイクダンス、中学ぶりに見ましたが、やっぱかっけーです!」

「アッキー、なーいす」

「お兄ってなんだかんだ言っても万能だよね。来年入学したら比べられちゃいそうだなぁ」



 そ、そんなに言わないで。嬉しいけど恥ずかしいから。


 俺に抱き着いている梨蘭をどかして立ち上がる。

 と、遠くから黄色い歓声が聞こえてきた。



「見て見て! さっきの人!」

「あっ、ブレイクダンスの!?」

「あの人って、あのウェディング広告の人でしょ?」

「嘘っ、私握手したい!」



 え……こ、これまずい?

 こっちに向かってくる女性軍団。

 こ、これは……。



「龍也、あと頼んだ」

「えっ。ちょ、暁斗!?」



 梨蘭の手を取り、急いでその場を離れる。

 あんな人だかりにもみくちゃにされたら、それだけで学園祭が終わっちまう。


 ここは逃げるが勝ちってことで……!

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