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【Web版】俺の『運命の赤い糸』に繋がってたのは、天敵のような女子だった件  作者: 赤金武蔵


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第151話

『暁斗も梨蘭さんも、「運命の赤い糸」で結ばれているんだ。何も問題はないだろう』

『そうだとも! いずれ家族になるんだ。遅いか早いかだぞ!』



 早すぎるんだよ、何言ってんだこの人。

 でも、最大の難関だった両親の許可が降りてしまった。これはもう逃げられないぞ。

 いや、逃げるつもりはないんだけどさ。


 展開が早すぎて頭が混乱していると、諏訪部社長がにこやかに口を開いた。



『真田君、久遠寺君。そこでこの間のお礼とお祝いを兼ねて、2人に家をプレゼントしたいのだが。いいかい?』

『愚息の為にありがとうございます、社長』

『諏訪部君、ありがとう! よかったな、リラ!』



 家をプレゼントしてもらう件まで片付いてしまった。

 となると、後は。



「あの、もし間違いが起こって子供ができちゃった場合は……」

『『赤い糸で繋がってるんだから、間違いではないだろう?』』



 ハモった上にド正論をぶちかまされた。



「いや、16歳で妊娠とか世間体とか……!」

『世間体なんてどうとでもなるよ、暁斗』

『むしろ早く孫が見たいもんだなぁ! がはははは!』

『学業については、諏訪部家がサポートしよう。任せてくれたまえ、暁斗君』



 大人の権力こっっっっっわ。

 できる大人×3人の圧を感じていると、隣にいる梨蘭がニヤリとしたのが目の端に映った。



「な、なんだよ」

「ふふん。ねえ暁斗。子供ってどういうこと? 私との子供ってなぁに?」

「あ。えっと、それは……」

「私と子供作りたいの? もー、暁斗のエッチー」



 ニヤニヤ、ニマニマ。くそ腹立つ。

 てかさっきはお前の方がそっちの妄想でトリップしてただろっ。俺に擦り付けるな!



『暁斗。言っておくけど、学生の本分は勉強だ。くれぐれもそこは注意しなさい』

『まあまあ真田さん。人生は短いんだ。一度くらいは肉欲に溺れても、いくらでも巻き返せるさ』

『そうだぞ、真田君。かく言う私も妻と溺れたものだ』

『その発言、娘を持つ親としてどうなんです?』



 やいのやいのと盛り上がる大人3人。


 あー……まあ、どうにかなるか。……多分!



   ◆



『それじゃあ暁斗君。1週間以内には素晴らしい家を用意するよ』



 その言葉を最後に、テレビ通話は途切れた。

 怒涛の10分ちょっとだったけど、まさかこんなことになるだなんてな。



「よかったです、お2人とも! お2人も幸せ、恩を無事に返せた諏訪部家も幸せ! 丸く収まりましたね!」

「こっからが大変だけどな……」



 龍也と寧夏も察してるだろうし、琴乃にも説明しなきゃならない。ということは、乃亜もこのことは知るだろう。


 ……なんか面倒になってきた。全部ぶちまけた方が楽になるだろうなぁ。


 梨蘭はその辺、どう考えてるんだろう?

 そう思い隣を見ると。



「暁斗と〜♪ 同棲〜♪ らららーん♪」



 ダメだこいつなんも考えてねぇ。



「それでは、今度はお祝いも兼ねてお料理を振る舞わせてくださいっ。腕によりを掛けて作ります!」

「いや、そこまでしてくれなくても大丈夫だぞ」

「何をおっしゃいますやら! いいことがあればお祝いする! 当たり前です!」

「お、おう……そ、そうか」

「はい! ではでは、作ってきますね!」



 諏訪部さんってこんなテンションの人だったんだな。

 教室で見る諏訪部さんって、もっと大人しい印象だったけど。



「はぁ……なんかどっと疲れが」

「大丈夫、暁斗?」

「ああ。逆に、梨蘭は元気そうだな」

「ええっ。長年の夢が叶ったんですもの。テンション爆上がりよ!」

「そっか。よかったな」



 へぇ、長年の夢が…………ん?



「長年の夢って、俺と住むことが?」

「そっちじゃなくて、こづく……いやなんでもないわ」

「なんでもなくなくない? 今お前、ものすごいこと暴露しそうになったよな?」

「…………」

「黙秘やめろ」



 今のセーフだと思ってんのかこいつ。アウトだからね。限りなくセーフに近いアウトだからね。



「言っとくけど、父さんの言った通り学生の本分は勉強だ。忘れんなよ?」

「と、当然よ。アンタより私の方が成績優秀なんだからっ!」

「お前、俺のことになると途端に知能指数下がるよな」

「…………」

「だから黙秘やめろ」



 あと露骨に顔背けるな。全く……。


 ……とかなんとか言って、俺も内心ちょっと楽しみにしている。

 いや、ちょっとじゃない。だいぶ……いや、かなり……いや、そこはかとなく……いや、めっちゃ……。






 いや! めっっっっっっっっちゃ楽しみですクールぶってごめんなさい!!


 ひゃっふぅーーーーーーー!! 梨蘭と同棲! 同棲!! DO☆U☆SE☆I!!


 アガるぜぇぇぇぇええええ!!!!






 という内心を抑え、紅茶を飲む。

 男はこういう時、見栄を張りたい生き物なのです。



「そういう暁斗は、だいぶクールじゃない? なんか私だけテンション高くてムカつくんだけど」

「ん? いや、嬉しいよ。本当に」

「ほんとー?」

「もちろんだ」



 ごめん、梨蘭。嬉しすぎて顔のニヤけが抑えられそうにないから、今話しかけないでっ。


 くぅっ! 早く1週間経たねーかなぁ!

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― 新着の感想 ―
[良い点]  くっそwww結局暁斗もノリノリだったんじゃねーかwww  あまあまいちゃいちゃして幸せになって下さい。
[一言] これから若い二人は毎晩……ノクターン移籍必至か(`・∀・´)
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