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第95話 青州黄巾と皇甫嵩が激突したか

 さて、年も開けて中平5年(188年)になった。


 洛陽の皇甫嵩に対して袁紹と手を結んで対抗することにし、あちこちに兵や人物を送り出した俺だが、青州黄巾から豫州南部を守るために、まずは潁川郡に徐庶と荀彧を軍師として、武将には鍾繇・淳于瓊・程普・韓当を指名して兵を進めさせることにした。


 袁術による略奪を受けた後で、更に青州黄巾からも略奪を受けては住民も生きていくのは難しくなるだろうしな。


 そして潁川郡は黄巾の乱で波才がいた場所であるが、俺のもとにいる人物の中にもここの出身の人物は結構多いからな。


「潁川郡を青州黄巾残党の蹂躙から避けるためには、奴らより先に兵を進める必要がある。

 そして潁川郡が故郷であるものも多い、故郷を守るためにも皆には頑張ってほしい」


 徐庶が代表し俺に頭を下げた。


「ありがたき取り計らいに感謝したします」


「うむ、よろしく頼むぞ。

 できれば潁川だけでなく汝南、沛国の豫州南部までくらいは押さえてもらえると助かる」


「かしこまりました、黄巾残党に荒らされぬよう押さえるといたしましょう」


「うむ、その意気で頼むぞ」


 豫州は後漢の名家が多く袁紹や袁術の家も汝南の出身だが、それだけに現状の皇甫嵩政権に対しては反感も強いと思う。


 と言っても袁紹とは実はあまり繋がりがないので俺が抑えてしまっても大丈夫だろう。


 そして食い詰めの青州黄巾数万が兗州に侵入し、袁紹と対立していた張邈と弟の張超・王楷・許汜・鮑信・韓浩などは戦ったものの破れて潁川郡に逃亡したようだ。


 青州黄巾は劉寵のいる豫州陳国は避けつつも、兗州の各地で略奪を働いた後に司隷に向かい洛陽をめざしているらしい。


 それに対しては皇甫嵩本人が兵を率いて迎え撃ったようだ。


「兵数として皇甫嵩の一番の脅威になるのは青州黄巾残党なのは確かだろうな」


 董旻には呂布をつけて1万程度の兵で弘農や河東を押さえさせるよう指示を出したが、それを迎え撃つのは皇甫堅寿のようだ。


「どうやら妻子を人質にされたうえで弘農へ向かわされているようだな」


 俺に降伏したりすれば皇甫堅寿の妻子の命はないというわけだ。


 中国では敵対した政敵を最前線に送って合法的に処刑するというのはよくあることではある。


 できれば皇甫堅寿は助けたいと思うのだがな……。


「曹(操)孟徳にもう一働きしてもらうとするか……」


 間に合うかわからぬがやれることはやっておくべきだろう。


 俺は曹操に可能であれば皇甫堅寿の妻子を助けてほしい旨を伝える伝書をつくって届けさせることにする。


 一方青州黄巾残党と皇甫嵩は兗州陳留郡の酸棗で激突し、皇甫嵩が優勢で徐々に青州側に押し戻しつつあるようだ。


「黄巾の兵にとって皇甫嵩は恐怖の的ではあろうな」


 袁紹は冀州の東北部の渤海で、袁術に兵を提供した劉虞や彼のもとで戦っている公孫瓚とにらみ合いをしているようだ。


 青州の黄巾残党の扱いには袁紹もおそらく悩んでるんだろう。


 袁紹の指示にろくに従わないようならなおさらだろうから、いっその事、皇甫嵩に全滅させられればいいくらいに思ってるかもしれないな。

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