表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
薄桜記 2~現~【うつつ】  作者: 綾乃 蕾夢


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

18/24

あの木の下で 4

 途中、私を見つけたことを至先輩に連絡していただけあって、理科準備室には二宮さんを除く関係者全員がすでに集まっていました。

 始めて見る方もチラホラ。


「始めて見るヤツは追々説明していくけど、ここにいるのは信用できるヤツだけだから」

 私の心の内が顔に出ていたんだと思います。

 すぐに至先輩の一言が飛んできました。

 だって、おトイレや音楽室あたりで有名そうな感じの方とか、そんなこんなな方たちがぁ。


「夾竹桃のところで倒れた彼女なんだけどね、保健室から消えちゃったんだよ」

「消えた?」

 駆先輩の言葉に思わず振り返りました。

「鏡子も気にして見張ってくれていたんだけど、ちょっと目を離した隙にいなくなっていたらしくて」

 しょんぼり顔の鏡子ちゃんの頭に、至先輩は優しく手を添えてあげています。


「上履きも置いたまま、教室の荷物もそのまま。

 で、声かけられるヤツ等に学校内と、今ニノが外を探してくれている。

 どう見ても、夾竹桃が絡んでいる気がしてならないんだ」

 細いあごに手を掛けた駆先輩が私に顔を向けてくれました。


「巻き込んじゃって悪いんだけど、声かけられる人間・・がこのはちゃんくらいしかいなくてさ。

 ちょっと手を貸してもらえないかな」


 あ。

「巻き込まれただなんて、思っていません。

 私もお手伝いさせてください」


「そう言ってもらえると助かるよ」

 笑って下さった駆先輩の顔。

 紅桜の行方を気にしていました。

 どうにかする手段がないと言っていた至先輩。

 やっぱり、お二人も鏡子ちゃんやみんなのことを心配しているんですよね。


 うん。


「あの、あのですね。

 先日ちょっとお話が出た紅桜のことなんですけど、宮司をしている祖母に聞いてみたんです」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ