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41歩目

お待たせしました。


それでは本編をどうぞ!


「ウールが収納魔法をねー。凄いじゃん!」


 お昼を食べ終えてひと段落した頃、リーフからウールが収納魔法を使える様になったと聞いてクラリスはウールを褒めていた。


「クラリスに褒められても嬉しくないもん!」

「じゃあ私が褒めてあげるわよー」


 ウールにじわりじわりと近づくリーフに怯えたウールはすぐにフロールの後ろに隠れた。


「リーフやめなさい。」

「はーい。」

「でも、不思議ですよね。フロールさんと私の方が仕組みを理解していたのに、ウールさんの方が出来ちゃうなんて。」


 エールの疑問も最もである。


「そうね、たぶんフロールとエールとニコラになくてウールにある物の違いかもね。」

「才能ですか?」

「想像力よ。」

「「「「想像力?」」」」

「あー、納得だわ。」


 リーフはクラリスの言葉に納得して他4人は頭にはてなが浮かんでいた。


「何もない場所からある物を作り出す。例えばこんな感じにね。」


 クラリスは手のひらに鉄の鍵を作った。


「おおー、でもこれは単純に空気中の魔力を手のひらに集めて土の妖精の力で作ったんですよね?」


「そうね。エールの言ってる通りよ。でも、この"鍵"という形は私が指定しないとただの鉄の粉になるのよ。」


「そうですね。妖精は形まで指定しないと魔力の形のままつまり、粒子のまま作ってしまいますもんね。」


「そういう事、でも収納魔法は魔力で空間を作って、さらに魔力で扉を作って。そこから自分の魔力で開けないといけないから一度作ると相当魔力を使うのよ。だからウールも慣れるまではあまり使わない事。魔力切れを起こすわよ。」


「分かったわ。」

「まぁー焦らないでコツコツやりましょう。リーフは結局完璧に会得するまで10年以上かかったんだから。」


「えっ、そうなの?」

「そうよ。魔力のコントロールがそのくらい難しいのよ。」


「そうね。クラリスも会得には5年かかったから焦らない方がいいわよ。」


 クラリスもリーフも焦らない様にウールに言い聞かせた。2人ともウールを大切に育てたいらしい。


「さぁ、お昼も食べたし、街の散策でもしようか。」

「いいんですか?先に進まなくて?」

「いいのいいの、明日朝早く出れば間に合うし、それにここでしっかり体力回復させておいた方が後々の体力も変わってくるからね。」


「……やっぱりクラリスさんは周りがよく見えてますね。」

「エールは私を過小評価し過ぎじゃない⁉︎」


 クラリスはエールに対して盛大にツッコミをいれるのであった。


 そこからは日が暮れるまで遊び歩いた。次の街までの距離などの書き込みもしながら、そして食糧なども買いながらではあるが。良いリフレッシュにはなったみたいだ。


「じゃあそろそろ宿に行きましょうか。」

「そうね。日ももうすぐ沈みそうだし。」


「それでしたら、今日はワタシが宿代を出しましょうか?」

「えっ、いいの?」

「もちろんです。ワタシも貯金はしてますから。」


 クラリスとリーフは顔を見合わせて頷いた。


「じゃあ、今日のところは任せるわ。」

「はい、任せてください。」


 そしてクラリス達一行は宿を探し始めた

 そして比較的に安くてサービスの良い宿を見つけて泊まる事にした。


 しかし……


「私はクラリスさんと同じ部屋が良いです!」

「何言ってるのよ。クラリスは私が居ないと何も出来ないんだから私が同じ部屋よ。」

「2人はクラリスさんと長いんだから今夜は私に譲ってよー!」


 フロール、リーフ、そしてニコラがクラリスの争奪戦を初めていた。


「どうしてこうなったの?」

「分かりません……というか、ニコラもクラリスさんの事思ってるみたいですね。」


「姉なら知っててほしかったわ。」

「はぁー……今日は白熱してるわね。」

「ウール、疲れたでしょ?先に寝てていいわよ。」

「ダメよ。もしこの争奪戦にリーフが負けたら私がまた食べられるのよ……あの夜私はリーフに……」


 ウールに何が起こったのかを察して気の毒に思うクラリスであった。

 結局話が付かなかったので、エールにニコラを連れて行ってもらい、ウールにフロールを任せて、クラリスはリーフを連れて行った。


「結局こういう時は慣れ親しんでる者同士が1番よね。」

「リーフはウールとじゃなくて良かったの?」

「クラリスは分かってないわね。あの子はフロールが好きなのよ。それならこういう時くらいは譲ってやらないと、この前は譲ってもらったしね。」


 リーフもなんだかんだで考えてるのだと思った。でもそうなると……


「という事は私とは遊びだって事なのね。」

「何言ってるの、私は両方を平等に愛してるわよ。クラリスはカッコいいから、ウールは可愛いからって分けてるのよ。」


「それ浮気じゃないの?」

「浮気はばれてない時に使うのよ。クラリスは知ってるじゃん。私はハーレムを作りたいのよ。」


 400年以上一緒にいて初めてリーフの野望を知ってドン引きするクラリスであった。


ここまで読んで頂きありがとうございました。


次回更新は11月23日午後15時に投稿します。

祝日なので日にちをずらしました。よろしくお願いします。


宜しければブックマークと評価をよろしくお願いします。


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