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第22話 フローチェとリジーの領都♡どっきりデート①

 一夜明けて、朝稽古だわ。

 

 練兵場に稽古場召喚コールスモウグラウンドで大きな稽古場を呼び出すわ。

 土俵が五枚に、鉄砲柱が沢山出てきたわ。


 新弟子五千人ぐらいだけれども、マウリリオ元将軍や、ユスチン氏に基礎練習は頼めるから、私が直接指導するのは、リジー王子とクリフトン卿、それから力士近衛隊の二十人ぐらいね。


 股割したり、鉄砲をしたりして体を温めるわ。


 準備運動が終わったら、総当たり戦、次々に掛かってくる力士を土俵の外に転がす。

 クリフトン卿も少しは相撲になってきたけど、転がす。


 リジー王子も腰を落とし、可愛く突っ張りしてきたわ。

 とんとんとんとん。

 良い突き押しね。

 尊い。

 はぁどすこいどすこい。


 でも、上手投げで転がす。

 ころころ転がる姿も尊い。


 弟子達を二つに分けて、ぶつかり稽古をする。

 みんなの動きが、だんだんと相撲らしくなってきたわね。

 頼もしいわね。



 稽古が終わったら、みんなで朝ちゃんこね。


「今日は塩ちゃんこですよ。お味噌が無くなりましたので、貿易商にあたった所、一樽ありましたので、押さえました。あと二食分ぐらいは味噌のちゃんこが作れそうです」

「ありがとうね、アデラ」

「いえいえ、えへへへ」


 塩ちゃんこだけど、美味しいわね。

 ほたてがジューシーで甘くて美味しいわ。


 みんなで稽古場でちゃんこをぱくつくのは楽しい。

 同じ釜の飯を食べてるって感じだわ。


「おいしいおいしいっ、ご飯はもう無いのかな?」


 お米もフローチェ部屋全体で食べたら一食で無くなってしまったわ。

 今日はパンで塩ちゃんこね。


「お米の方ですが、明日船が蓬莱から入るそうで、ある程度の量は確保できそうです」

「お米も品質があるから、気を付けないと。良いお米が来ていればいいけど」

「あまり流通が無い穀物ですからねえ。品質はどうでしょう。お相撲の副賞で貰ったお米はどうなんですか? 品質の方は」

「最上級ね。新潟は魚沼産のコシヒカリだったわよ」

「凄いピカピカした包装でしたねえ、凄い物でしたか」


 ピカピカしてたのはビニール包装だからよ。

 この世界はビニールが無いからもの凄い物に見えるんでしょうね。


 さて、午後は休息をして、明日は朝からヴァリアン砦に出発ね。

 砦までは二日の行軍という所かしら。


「午後はお暇ですか、リジー王子」

「うん、特に用事は無いよ、どうしてフローチェ?」

「では、領都を観光しませんか、あちこちご案内しますわよ」

「わ、本当っ!! 良いの、フローチェ!?」


「あ、俺も行こうかなあ……」


 クリフトン卿が不穏な事を言ったので、ユスチン氏とマウリリオ元将軍にアイコンタクトをした。


『やれ』

『『イエスマム』』


 と、言う感じだ。


「あ、クリフトン卿も……」

「いえ、王子、馬鹿弟子はこれから用事がありますので」

「うぐぐっ」

「お情け卒業でしたので、こいつには授業を受けさせませんと」

「うぐぐっ」


 クリフトン卿はユスチン氏に羽交い締めにされ、マウリリオ元将軍に口を塞がれて引きずられて行った。

 うむ、良かった。


「さあ、シャワーをあびてから領都を回りましょう。楽しいところが一杯ありますよ」

「うん、楽しみだなあっ」


 子供らしく顔をほころばせて笑うリジー王子が尊い。

 はぁどすこいどすこい。



 シャワーをあびて、ドレスに着替えて、領城の貴賓室へリジー王子を迎えに行く。


 アデラが取り次ぎをして、貴賓室に入ると、中にはリジー王子とセバスチャンがいた。

 リジー王子はお兄さまが昔着ていた礼服を着ていて、とてもシュッとしていてかっこ良くなっていた。


「フローチェ、ど、どうかな?」

「とても素敵でしてよ。はあ~、あがるや 軍配~ 笑顔で受ける♪ やぐらや落しの~ 勝ち名乗りよ♪」


 あら、リジー王子の姿が凜々しくて、うっかり相撲甚句が出てしまったわ。

 いっけなーい。

 はぁどすこいどすこい。


「そう、よかった、フローチェのドレスも素敵だよ」

「まあ、リジー王子ったら」


 やっぱり王族ですわね。

 天然タラシテクニックですわ。

 はぁどすこいどすこい。


「それでは参りましょう」

「うん、最初はどこに行くのっ?」

「まずは海浜公園に行きましょう」

「わ、海見られる? 僕、海見たこと無いんだっ!」


 そうですわね、この国の王族は避暑に高原の別荘へ行くぐらいで、あまり遊行はしませんものね。

 よございます。

 リジー王子に私が生まれ育ったホッベルズの海を見せて差し上げますわ。


 王子の手を引いて歩き出すと、彼はうちの粗忽そこつメイドを見上げた。


「アデラも一緒なんだ、よろしくね~」

「はいっ、お嬢様の行く所、アデラありですからっ」


 黙れ、呼び出しの人。

 とはいえ、貴族の散歩にメイドが一緒についてこないという事はあり得ないのでしょうがないわね。

 日傘も差してもらわなきゃいけないし。


 私たちは城の大階段を降りて、エントランスホールを抜けた。

 ああ、空は良く晴れて、デート日和ね。


 はぁどすこいどすこい。


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― 新着の感想 ―
日本晴れやササニシキは余り見かけなくなったね。 それはそうとポリエチレンとかの材質なのに日本語ではほぼ全部がビニールって呼ばれるのにいつももにょりますw
[一言] いっけなあーい。と、どすこいどすこいが併用される世界。素敵です。
[良い点] 王子のぶつかり稽古が尊い。 [気になる点] 〉とんとんとんとん 良い付き押しね そしてえろい(;・`ω・´) [一言] これからホッべマー領は蓬莱貿易で益々栄えそうですね。 1万人が体験し…
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