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出戻り聖女の忘れられない恋  作者: 真弓りの


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常連さん、やつれてる?

ううむ、また神官長様の夢を見てしまった。


神官長の顔を見ることが出来るのは素直に嬉しいけれど、嬉しいけどある意味ヤバい。


起きるなり鏡を見てホッとした。今日は泣きすぎてまぶたが腫れてるってことはないみたい。とりあえず良かった。


……でも神官長様、今日も切なそうな顔してたなぁ。


もしかして私たちと旅をしていた時も、一人になったらあんな悲しい顔をしていたのかな。そう思うと胸が痛い。私、なんにもしてあげられなかった。


ちょっとシュンとしながらお店を開ける。すると、十分と経たずにカラン、コロンと来店を知らせるベルが鳴る。



「いらっしゃいませ!」



声をかけた私はちょっとだけ驚いた。毎朝うちでサンドイッチとコーヒー、スクランブルエッグとサラダという簡単朝食セットを食べていってくれる常連のお兄さんだ。


いっつもスーツだから多分出勤前に寄ってくれてるのかな。でも、いつもよりも二時間は早い来店だし、まだ朝だっていうのになんだかやつれた感じだなぁ。



「今日は早いですね」


「お、もしかして一番乗り?」


「はい。いつものセットでいいですか?」


「うん、ありがとう」



力なく笑って常連さんはテーブルに突っぷす。私はその様子を見てさりげなく先にコーヒーを提供した。彼はしばらくそのまま突っ伏していたけれど、やがてコーヒーの香りが届いたのかゆっくりと目を開けて幸せそうに微笑んだ。



「いい匂い」


「なんだかお疲れだったみたいなので、まずはコーヒーかなと思って」


「はは、ありがとう。今日会社で重要なプレゼンがあってさ。徹夜で資料作りしてたもんだから」



なるほど。いつもは元気はつらつな感じのお兄さんなのに、どうしたんだろうって思ったらそういう事か。うんうん、会社員って大変だよね。わかる、私もかつてはそうだった。



「お疲れ様です、はいどうぞ」



手早く準備した朝食セットをテーブルに置くと「おっ、美味そう」と嬉しそうに頬張ってくれる。こういうの見ると、この仕事やってて良かったなぁって思えるよね。



「この前プレゼン大失敗したからさ、かなりナーバスになってたんだけど、おかげで元気が出たよ」


「良かった」



その瞬間、脳裏に何かがひらめいた。


なんだろう、名刺大のパッケージ……あ、なんかラムネみたいな小さな粒が転がりでてきた。ああそうか、これってタブレットだ。食べたらスーッと爽やかになるやつだよね。私もいつも常備してる。


なんだか意外だけど、これが今回のお導きアイテムなんだね。

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『出戻り聖女の忘れられない恋』
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