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詩集 詩箱  作者: TiLA
91/168

風の声 風の歌

風が吹いている

春風が

路上の花びらを舞上げて


風が

風が吹いている


青空に

吸い込まれていくように


心まで

どうか掬い上げて

吸い込んでくれたらいいのに

そう思った


この淋しさも

この哀しみも


全て

全て風にのせて



風の声 風の歌

もっと聞かせて


もっと

耳を澄ませるから


風の声 風の歌

もっと歌って


もっと

何度も何度でも


そしていつか

伝えて欲しい


あの人へ


こんなに淋しいと

こんなにあなたに

逢いたくて仕方がないと……



風の声 風の歌

どうか届けて


あの人へ


こんなにも




あなたに逢いたいと


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