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詩集 詩箱  作者: TiLA
79/168

恋花

 精一杯、心を

 伝えようと

 届けたいと

 何度も眠れぬ夜を過ごして


 そうして目覚めた

 ある朝、その想いは

 枕元で花になっていました


 この花を

 あなたに渡せたなら

 きっとこの想いが

 伝えられる

 たとえあなたの心に

 届かなかったとしても


 その花を手にして

 あなたのところへ

 駆けていく


 早く

 急いで


 はやる心

 高鳴る鼓動


 階段を一段飛ばしで

 駆け上る


 そうしてようやく

 あなたに会ったなら

 握りしめていた

 その花は

 いつのまにか

 消えてしまっていました


「どうしたの? その顔」


 尋ねるあなたに

 我に返れば

 髪はぼさぼさ

 おでこ全開

 頬は紅く染まって


 なんとなく

 落ち込んでいる私を察して

 優しく手を繋いで

 歩き出した


 あなたの隣で

 微笑んだ花の色は

 恋の色


 笑い合って

 何度でも咲せようね

 この季節も

 次の季節も


 ここで

 何度でも


 この恋花(コイバナ)

 あなたと……



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