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詩集 詩箱  作者: TiLA
71/168

あの日の流星群

海が青いのは

空の青い色が

反射しているという


じゃあ、

夜空で星が瞬いているのは……


雲もない夜空なのに

星が瞬いて見えるのは

その光が冷たいのは

その輝きで

なんだか

胸が痛くなるのは


今夜もまた

諦められた

地上の多くの夢が

その美しくも悲しき魂が


夜空に反射しているから


かもしれないね


途切れ途切れに

溢れる涙の雫が

瞬きになって


だから星の光は

こんなにも冷たくて

胸に沁みるのかな


だとしたら


今夜もまた

こんなにもたくさん


諦めた夢が

涙になって……


悲しいな


寂しいな


皆んなつらかったね……


そんな

青藍(せいらん)の夜空を


一筋の流れ星が

地上に落ちていく


おや、あれは


誰かがやっぱり

夢を取り戻したのかな

涙を拭いて

また立ち上がって


そして、また一つ

また一つと


次々に流れ星が

降りそそぎ……




流星群の夜は

革命の前夜


それは一番星ではなく

まだ幼き三等星が

最初にあげた

声だったかもしれない


我も続けと

星空が夢を取り戻していく

たった一夜のスペクタル


まるで今夜を

歴史を変えた

あの日と言わせるように




やがて


夜明けが訪れて


太陽の

暖かな全てを包み込むような

その光が


まだ夜空に残っていた

星々を消していく


はじめから

何もなかったかのように……


そうして

空は再び青い色に戻ると

海はそれを反射して


その青い海を見つめる

少年は旅立つ日を夢見ていた




挿絵(By みてみん)




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