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眠れない夜
何日も目が冴えて
明け方まで眠りにつけない
朝
重い身体を引きずって家を出る
夜
気怠い一日が終わり朦朧と家路につく
昼 その間
僕の人生は誰かに間借りされていたようだ
やっとベッドに横になると
スイッチが切れたように意識を手放す
そして目が覚める
夢の内容はもう憶えていない
ただ何かに追い立てられていたような
微かに息苦しい胸だけが
それだけを思い出させる
いま何時だろう?
どうしようもない寂寥感が
静かに後ろから僕を抱きしめる
寝汗で湿ったTシャツの冷たさが
微睡を奪っていく
スマホを点けると
今日はまだ終わっていなかった
君のSNSを確認する
少しホッとした気持ちになる
また、眠れない夜がはじまる
Tシャツを着替えてベッドに入る
毛布はまだ暖かかった
その温もりにすら
抱きしめられたいと願った
その残り香にすら
懐かしいと思えた
SNSが更新されていく
今夜もありがとう
眠れない夜
いま、僕はここにいます




