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詩集 詩箱  作者: TiLA
49/168

心の星

冬の澄み切った夜空に

星が輝いている

街路樹のイルミネーションも

光輝いている

だけどTVに流れるニュースは

暗い話ばかりだ



人の心には知性がある

その奥には感性がある

そしてその奥には

喜びや怒りといった感情と

欲や不満といった本能がある

しかしさらにその奥には

良心があるのだという



冬の夜空を見上げれば

星よりも暗闇が多いことに気づく

暗闇が深ければ深いほど

星が輝いて見える



人の心の闇は深い

昼間は爽やかな青空に隠れているが

陽が沈めば感情や本能の

闇が支配する



でもその奥に

さらにその奥に

他者を慈しむ

心の星が輝いていると信じたい



闇が深ければ深いほど

それは光輝くのだと



澄み切った冬の夜空に

光輝く星のように





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