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詩集 詩箱  作者: TiLA
139/168

風に消えた声

 誰もいないホームで

 君の名前を そっと呟いた


 もうずっと前から

 返事がないとわかってるのに


 風が吹き抜けていく

 誰もいないホームで


 君が笑った日々が、少しずつ剥がれていく

 あの夏も、あの夜も、あの最後の言葉も

 風に舞っていく

 あのひとひらのように


「大丈夫」って

 君の残した声

 今も耳の奥に

 焼きついて離れない


 本当は、大丈夫じゃなかったくせに。


 すれ違った心

 誤解が誤解を呼び

 気づけなかった孤独

 抱きしめる代わりに

 ぼくは沈黙を選んでしまった


 あゝ もし一度だけ

 時間を巻き戻せたなら

 あの日に帰り

 何も言わず、ただ君を抱きしめたい


 何も言わずに

 君が涙を流す、その前に


「大丈夫」って

 君が嘘をつく、その前に


 口吻けて

 その声を風に消してしまいたい


お読みくださり有難うございます。

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よろしくお願いいたします。

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