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僕は心がキュンときた
隣にいるのが 当たり前だった
朝の光のように 自然で
笑った顔も 怒った顔も
ぜんぶ 見慣れていたはずなのに
ある日 君が髪を耳にかけた
その仕草に
なぜだろう 胸がトゥンク……と鳴った
いつもより少し長く目が合って
それだけで 息が詰まりそうになって
あれ? どうしたんだ僕
ただの幼馴染だったはずなのに
でも 君の声が優しく響くたび
胸の奥がそっと熱くなる
君の笑顔が 誰かに向くたびに
僕の中で何かがざわつく
守りたい そばにいたい
そんな言葉が 勝手に浮かんでくる
あの日から 僕は変わった
君が「おはよう」と手を振るだけで
一日がキラキラして見える
これが「恋」なんだって
ようやく気づいた
君に触れた風が 羨ましくて
君の笑い声が 宝物みたいで
ねえ いつか伝えてもいいかな
「君が好き」って
まだ怖いけど
でもね、
でも たしかなんだ
あの日 君を見て
僕は心がキュンときた
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