ヤヤトー遺跡7
「コロ、後は任せたよ!」
「ヤマルもしっかりね!」
背後に遠ざかっていく彼にそう声を掛け向かってきたトレントの枝を剣の一振りで両断する。
トレントの枝も根も硬いものの問題なく断ち切れていた。これもダマスカスソードへ武器を変えたお陰だろう。
前の剣のままもしここに来ていたら確実に折れていた。
それを思うとこの剣を与えてくれたヤマルに、そして作ってくれたドルンにはとても感謝している。
「さてと……」
トントンと軽くその場で跳躍、三回目の着地と共にトレントに向け一気に加速する。
ヤマルを退避させたことで一先ず自分の最優先事項は果たせた。残りは心置きなくあの魔煌石を砕くだけ。
(出来れば持って帰りたいんだけどな)
迫る枝を上体を捻ってかわし、そのまま回転するように剣を横に薙いで斬り飛ばす。
現状伸ばされた枝や根は問題なく斬れているがそれでも硬いのは最初に斬った時の感触で把握していた。
幹はこれ以上に硬いらしい。この剣を持ってしても上手く剥がすことは困難なのは想像に難くない。
だが想像はあくまで想像。
少なくとも一度もやらないで諦めたくは無かった。エルフィリアの魔法で防御と速度に補正の掛かった今なら多少の無茶は出来るだろう。
上から降り注ぐ無数の枝を体勢を低くし潜り抜けるように疾走。抜けた先に現れたトレントの本体に肉薄するも、そうはさせまいとばかりに目の前に木の枝で出来た壁が現れる。
まるで網のように交差された枝はこちらの剣をもってしても対処は難しかった。
剣を振り抜き網状の枝を両断するも、絡み合った枝がそれぞれを支え斬り飛ばされるのを阻止。持ち前の再生能力であっという間に切断箇所を修復していく。
ならばとその再生の隙をつき今度は横から回り込む。魔煌石の位置からは離れてしまったものの迫り来る枝を強引に回避。
トレントの幹目掛けて速度そのままに剣を一閃。
ガキン、と最初にまるで鋼鉄でも斬ったような硬い感触。そのまま剣を押し込み力任せに振り抜き即座にその場を退避する。
すかさず体を反転させトレントへのダメージを確認。
攻撃箇所は確かに剣で斬った跡が残っていた。しかしそれも人間で言えばちょっとナイフで指先を切った程度と思えるほどの傷。
傷口からトレントの黒い樹皮の下にある白色の本体が見えたものの、それも数秒のうちに再生してしまう。
「無理かぁ……」
やれそうなら何度でも、と思ったけど一度やっただけでわかった。あれは無理だ。
単純に硬いだけではない。現状四方八方から襲い掛かる枝のように、まるで蔓のようなしなりもある。
他の生物で例えるなら表皮は鱗で本体は筋肉と言った所だろうか。
仮に深く切り結べたとしてもあの様子では剣が間違いなく途中で止められる。
もしそうなったら最後、再生能力から周囲が一気に元に戻り自分の剣が取り込まれてしまうのは間違いないだろう。
現にパルの槍はトレントに深く突き刺さったままだ。
そのパルと言えば他のメンバーと共にこちら同様トレントの枝と根を切り飛ばしていた。
本職は槍使いだろうに、レオの剣で戦う彼女の姿は剣士そのものと見間違いそうになる程だ。
(すごいなぁ。あれが正規兵……)
幾度目かの枝をやり過ごし視界の隅に彼らの動きを捉えては感嘆するしかない。
個々の実力もさることながら連携が凄まじい。
パルはもとよりレオも次々と剣を振るい、足元にはトレントの切れ端が見る見るうちに溜まっていく。
そして小人の二人。
彼らは種族的に元々小柄な上、獲物はナイフなど小型の武器しか持っていない。そのためこの様な巨大な相手には全く向いていなかった。
実際彼らは一度も手を出すことなくトレントからの攻撃をひたすらかわしている。
しかし彼らはその攻撃を巧みに誘導。時には集め、時には分散し、しかも枝と枝同士をぶつけたりもしていた。
特にすごいと思うのは二人が他の仲間をまるでどこにいるか分かっているように動くことだ。
その誘導能力は凄まじく、彼らが集めレオ達が斬ると言ったパターンが成立している。
無数とも思える枝が縦横無尽に動き回る中、それをほぼ完璧に押さえ込めるのは見事と言うほかない。
どうしてあそこまでやれる人がさっき後れを取ったのか……と思いたくもなるが、会議中に話を聞いた上では無理もないことだった。
(まず明かりが無かったもんね)
如何に身体能力著しい獣人・亜人といえど限度はある。
暗い室内、見えぬ闇の先から繰り出される攻撃をかわせるのは至難の業だろう。
だから彼らはまず明かりを最優先で求めた。自分達の力を十全に出せ、なおかつ相手の有利を消し去るために。
(それにトレントがここまで強くなるなんて知らなかったし……)
トレント自体は何度も倒したこともあるが、流石にここまで強化された個体が居るなど普通誰も予想出来ない。
そんな状態の相手に対峙し遅れを取ったとは言え、重症のパルを抱え全員脱出出来たのは賞賛にすら値するほどだ。
「コロナちゃん、そっちは大丈夫ー?!」
「はい、まだいけますー!」
パルからの問いかけに大声で大丈夫だと返す。
今回戦うに当たり自分は一人で対応することになった。
当初は協力して、という意見もあったが、彼らとの打ち合わせの結果拙い連携よりは慣れたメンバーで当たった方が良いと言う結論に達した。
その分彼らの方がより多くの攻撃を集めてくれている。小人二人が大きく動いているのもその為だろう。
「っと?!」
レオ達の動きに感心していたら少し初動が遅れた。
迫り来る枝を跳躍して回避。だがそこを待っていたかのように五本の枝の先端がこちらへと突き進んでくる。
迫り来る枝、足場の無い空中ではその動きが著しく制限される。
まるでトレントがそのことを分かっているような攻撃だった。
「コロナちゃん、跳んじゃダメ——」
「《天駆》!!」
だけど何事にも例外はあり。
《天駆》を使用し乾いた音と共に何も無い空間から真横へと飛び出す。
そしてそのまま再び《天駆》を使い体を反転すると、先ほど自分がいた場所に突き出された枝の攻撃が虚しく空を切っているところであった。
そのままその枝に狙いを定め、三度《天駆》で宙を駆けては五本まとめて一度に斬り飛ばす。
「すごい……」
呟いた声は誰の声か。
そのまま床に着地し剣を構えなおすも今回は追撃は来なかった。
かなりの数を斬り飛ばしたお陰か少し再生能力に陰りが見えたらしい。
とは言えそこは自己再生に定評のあるトレント、しかも今回はその変異版。
あくまで追撃にまわす余裕を削れただけで動かせる枝はまだまだありそうだった。
「私達も負けてられないわね!」
行くよ!とパルの掛け声の下彼らが今度は攻勢に入る。
まだ戦いは始まったばかり。暫くは作戦通りに自分達の相手をしてもらうことにしよう。
◇
「はっ、はっ……!」
ポチが全力で中央へと続く通路を逆走する。
大部屋から漏れる光が通路を照らすものの、離れれば離れるほど徐々に暗くなっていく。
そして十字路に差し掛かったとき、その先には予定通りドルンとエルフィリアがこちらを待っていてくれているのが見えた。
十字路を抜けたところでポチが速度を緩めドルンの後ろに回りこむとゆっくりと体を伏せる。
「お帰りなさい、大丈夫でした……?」
「うん、何とか……」
エルフィリアに軽く手を上げ何とか返事を搾り出す。
あっという間の出来事だったが怖いなんてもんじゃなかった。自分ではどうしようもない圧倒的な存在感。
中央部屋を離れた今でも思い出しては体の震えが止まらない。
命のやり取りはすでに何度もやったと思っていたが、それはコロナ達に守られている安全地帯から見ていただけだったと痛感する。
こんな体たらくでよく今まで生き残れていたものだ。
「ヤマルさん、あの……」
「少し当てられたか。休ませてやりたいがまだ戦いは終わってないぞ」
「うん、分かってる……。コロ達がまだあそこで頑張っているんだもんね」
比較的安全な場所で震えてる自分がいる一方、未だ最前線でトレントと相対している人がいる。
なけなしの勇気を振り絞り自らの震えを止めようとドン、と胸を強く一発叩く。
果たして効果があるのかは甚だ疑問ではあるが気持ちの切り替えは出来たらしく少しだけ震えが収まったようだ。
ポチから降りドルンの斜め後ろに立っては続く作戦の準備を開始する。
「明かりは……切れてねぇな」
「まぁやる前にちゃんと試したからね。切れたらコロ達が危ないし」
視線の先、中央の大部屋の入り口からは今も自分の出した《生活の光》からの光が漏れている。
作戦に当たりどうしても確認すべきことが一つあった。
それはポチの《魔法増幅》を使う際、どのレベルで触れていれば良いかと言う点だ。
《魔法増幅》はポチと協力して自分の魔法の強さや射程を強化してくれるが、これには自分がポチと触れていなければならないという制約があった。
今までは首輪を掴む、直接触るなどをしていたが、この『触れる』部分がどこまで有効であるか作戦前に試したのだ。
結果《魔法増幅》で新たに分かったこと今のようにロープなどで物理的に繋がっていれば使えるということ。
そして《生活の光》みたいに発動後も持続する魔法は《魔法増幅》が切れた瞬間元に戻ってしまうということだ。
その為ドルン達の元に戻った後もポチとは繋がりっぱなしである。何せ切れたら射程の都合で明かりが消えてしまうためだ。
「でも射程延びてんならここからでも使えたんじゃねーか?」
「ここからじゃ設置予定の場所が見えないからね。それに飛ばす速度がコロたちよりずっと遅い上に、今から行きますよって警戒されそうだったし」
あの五人の速度についていけるのはポチの足しかない。
素早く、そして確実に明かりを設置するためにはあの方法が最も適切だった。
「とりあえず次の準備しよう。うかうかしてたらタイミング来ちゃうし。《生活の氷》」
再びポチの力を借り《生活の氷》で普段よりも大きいサイズの氷を生み出す。
それは端的にいえば台形の氷。幅は十センチほど、高さは自分の胸ぐらいだから大体百五十センチぐらいか。
一見すると小さな氷の壁とも取れるが今回は別の用途で使用するつもりだ。
しかし……
(……胃が痛い)
極度の緊張からだろう。何せ今から自分がする事はトレントの討伐である。
レオでもパルでもコロナでもない。自分がトレントを倒すよう今回の作戦が立てられた。
もちろんコロナ達が持ち上げたわけでもレオ達が遠慮したわけでもない。
適材適所。自分が言った誰も死なずに勝つ作戦を考え役割分配した結果こうなったのだ。
自分が仕留め損なえば損なうほど前線の彼らの危険度が増す。
こんな重要な役割を任されることなんて今までの人生に無かった。プレッシャーで押し潰されそうになってくる。
「ヤマルさん、大丈夫ですか……? 顔色が……」
「大丈夫、じゃないけど泣き言言ってられないよ。しっかりしないと……」
エルフィリアに顔を向けぬまま肩のにかけた銃剣を手前に持ち銃身を起こす。
そして腰に付けたマガジンを取り出し挿しこもうとしたところで手が滑ってしまった。
カランカランと乾いた音と共にマガジンが床を滑っていく。
「あ、私拾いますね」
そのまま小走りにマガジンを拾いに行ってくれるエルフィリア。
視線を落とすと右手が小刻みに震えているのが見えた。手が滑ったわけじゃなくこれのせいで落としてしまったんだろう。
「ヤマルさん、はい」
「あ、うん。ありがとう」
今度は落とさぬようしっかりとマガジンを掴み銃剣の右側面へ挿し込む。
いつも通り反対の左側面からレバーが起こされ、それを左手で力強く握り締めた。
だが銃剣はこちらの震えを実直にトレース、剣先が小さく上下左右に忙しなく動いている。
「ッ!!」
ダン!と先ほど作った《生活の氷》の壁の上面部分に銃剣の刃を強く叩きつける。
刃を潰してあるとは言えそこはドルンが作った一品。氷に少しめり込むとそれを押さえつけるように強く力を込める。
そうしていないと手の震えが止まらないと思ったから……。
「台座壊すなよ?」
「壊れたらまた作るよ」
そもそもこの氷の壁を作った目的は銃剣用の台座として使うためだ。
今回自分が受け持ったトレント撃破の手法はここから魔煌石を狙撃すること。
その為少しでも銃身を安定させるために今回台座となる物を用意した。
何せ正面は中央の大部屋まで一直線に続く通路であり遮蔽物も無い。
しかもトレントが部屋の中央に陣取っており、更に魔煌石が埋まっている位置が運良くこちらに向いている。
ここまで好条件が揃っており遠距離から物凄い速度で対象を撃ち抜く武器があるとすれば指名されるのも無理ない事だと思う。
……きっと他人事だったら自分も同じようにその案を推しただろうし。
「まぁあいつらが案外あっさりやっちまうかもしれねーしな。もっと気楽にやればいいと思うぞ」
一応こちらの狙撃と並行して前線に居る五人も石の破壊を目指している。
ただやはり守りは強固なようで未だ視界の先の部屋からは戦闘音が響いてきていた。
(気楽に出来るほど心臓強くないんだよね……)
当たれば即終了。だが外せば戦闘が長引き、それは前線部隊の危険度が増すことになる。
……ダメだ、当たるイメージが全く思い描けない。
石自体はそれなりに大きいものの、ここからの距離では豆粒ほどの大きさも無い。
そもそもこの武器には狙撃用のスコープのようなものは存在しないのだ。
「大丈夫ですよ。外れたら私のせいなんですし、ヤマルさんが気にされることでは……」
「……エルフィの目ではあれ見えてるの?」
「ヤマルさんの光のお陰で割とはっきりと見えていますよ」
スコープの代わりとばかりに自分のすぐ後ろにエルフィリアが立つ。
彼女が今回与えられた役割は二つ。
最初に全員に補助魔法をかけること。
そして自分の目の代わりになること、つまりは観測手の役割を担っている。
ちなみにこの銃剣、自分専用に調整はされているが別に自分じゃなければ撃てないわけではない。
エルフィリアでも手順踏めば撃てるのだが、残念ながら彼女では身体的特徴のせいで上手く取りまわせなかった。
なおドルンでは単純に手の長さが足りなかったことを付随しておく。
「外したって良いんです。と言うかそもそも最初に当てれる人なんてそうそう居ません。むしろ二撃目からが本番ですよ」
「そうなの?」
「そうですよ。ヤマルさんが撃った矢を私が見て誤差を修正します。大丈夫ですよ、これでもエルフの端くれですから」
任せてください、とエルフィリアがドンと胸を叩くと強く打ちすぎたのか彼女は思わずむせてしまう。
大丈夫と声をかけるも彼女は目じりに涙を浮べながらも大丈夫と返してきた。
「けほっ……と、とにかくヤマルさんはドンと構えていただければ……」
「そうだぞ。ちょいと今のお前は少し気張りすぎだ。不安や心配になるのも分かる。だがもう少し仲間を信用していいんじゃないか?」
「でも……」
「心配ないですよ。コロナさんやレオさん達もそう簡単にやられたりする人じゃないですし……。特にコロナさんに関しては私よりもヤマルさんの方がずっとずっと、知ってますよね?」
それはもちろん知っている。多分この中では誰よりもだろう。
付き合い自体はポチの方が長いが、戦闘に関してなら一番見ているのは彼女の姿だ。
そしてエルフィリアの細い手が自分の肩へそっと置かれる。
「ヤマルさんのこの肩にきっと色んな物が圧し掛かってるんですよね。それ、私にも分けてもらえませんか?」
「おぅ、そーゆーのなら俺にも分けろよ?」
「でも……!」
「でも、じゃありません。皆で倒すんですからヤマルさんが抱えてるものも皆で分けましょうよ。ヤマルさんだって逆の立場だったらきっとそうしますよね?」
優しく問いかけられては続く言葉が何もでなくなる。
……コロナといい、本当に自分はこの世界で出会う人に恵まれていると思う。
申し訳ないと思う反面、その気遣いが嬉しくとても心地よい。
「それによ、これまでコロナはずっと失敗出来ない中お前を守ってきたんだぜ? たまにはあの子と同じ位置に立って守ってやってもバチは当たらんだろう?」
「……そうだね。ほんと、その通りだよね」
うん、ちょっとやる気出てきた。
と言うかドルンが言うようにコロナはすでに今の自分とずっと同じ立場で頑張ってきてくれていた。
それに彼女を守るような状況になることは殆どない。男としてのちっぽけなプライドがここであの子を守れないようでは色々とダメだろうと言ってくる。
「私も本気でヤマルさんのお手伝いをしますからね」
「? 本気ってどういう……」
今まで手を抜いていたわけではないのに、と思っていると、彼女はポケットから何かを取り出した。
それは何かの花の装飾を付けたヘアピンが二つ。
エルフィリアは自分の前髪を左右に分けては元に戻らぬようそれを使うと、普段見ることの無い翡翠色の目がその姿を現した。
「ほぉ、エルフィリアの目ってそんなんだったんだな」
「あの、ドルンさん……。あんまり見られるの恥ずかしいんですが……」
「普段から出してりゃいいだけじゃねぇか。あんな髪型で前見えてんのかっていつも思ってたしな」
確かに自分もそれは思ってた。
普段のエルフィリアはいわゆる眼隠れさんなのでちゃんと前見えてるのか不安に思ってた。
まぁ実際のところ何かにぶつかったとか不都合は見受けられないので見えているんだろうけど。
「その、とにかくこれでいつもより見えますので、任せていただければ……」
「あ、うん。じゃぁエルフィの本気、頼りにさせてもらうね」
ふと気づけばいつも通りの会話。震えていた手も知らぬ間に止まっている。
「とりあえずは大丈夫そうだな」
「ん、二人ともありがとう。やれるだけ頑張ってみるよ」
ドルンとエルフィリアに礼を告げ急ぎ攻撃の準備をする。
狙撃するに当たり撃つタイミングもレオ達と事前に打ち合わせ済みだ。
彼らが言っていた予想されるタイミングはまだ先だと思うが、さりとていつまでものんびりしてはいられない。
今度こそ銃剣の穂先を台座にしっかりとあてがい位置を固定。レバーを手前に引けば埋め込まれた精霊石が光を帯び魔力を充填しはじめる。
そして程なくして魔力の充填が終わったのを知らせるように精霊石の光が安定しはじめた。
(準備完了、後はタイミングだけ……)
視線の先に小さく見える大部屋の入り口を見据えては引き金に指をかけその時を待つことにした。
~楽屋裏~
ドルン「しかしさっきはほんといっぱいいっぱいの顔だったな。例えるならどんな感じだ?」
ヤマル「零細企業の平社員が大企業の役員を前に社運をかけた商品のプレゼンをする気持ち。失敗したら自分のみならず会社の人が全員路頭に迷うのが確定してるぐらいのレベルのやつ」
ドルン「……良く分からんが本当に切羽詰ってたのは分かった」
エルフィリア(ヤマルさん、心なしか目が死んでるような……)




