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式の準備〜4

〜sideリュウエン〜



《精霊界》はとても過ごしやすい場所だった。様々な花々が咲き誇り、年中を通して非常に穏やかな気候でゆったりとできる。



…………………ただ、すんごく暇だ。



花畑以外これといって何もないし、仕事をしようかなぁと思い行動するも凄くいい笑みのアリシアさんに半強制的に有給与えられちゃったからできないし。



『暇だなぁ…………あ、そうだ』



私はふと思い付いてルナちゃんと念話で会話することにした。別に今は会っちゃダメなだけで念話は禁止されてないからね。



『ーーーーはいはい?こちらルナティア』



『あ、ルナちゃん?ちょっと暇だから話しよ?』



『ん?リュウエンか。良いぞ』



とのんびりとしたルナちゃんの声が返ってきた。



『というかリュウエン。暇と言っておったが、そっちには何もないのか?』



『花畑以外はなんにも。たまに子供の精霊が来るくらいで暇過ぎるよ。そっちは?』



『こっちか?…………埴輪モドキのよくわからんダンスを見ておる。なんか崇められておるんじゃ』



…………………埴輪モドキのダンス?なにそれ?



『えっと………どんなダンスなの?』



『あー……なんというか……チンギ○カンとバラ○イカをミックスしたものじゃ……しかも、すんごくキレのある』



『……………すんごくカオスだね』



『じゃろ?』



それからしばらくの間、私たちは何気ない会話を楽しんだ。途中、視覚共有で私が見ても問題ない範囲でぼかしたルナちゃんの視点を見せてもらったけど、何千ものの埴輪モドキが一糸乱れぬ動きでキレキッレのダンスを披露していたのはまさに圧巻だった。



『ーーーそれじゃ、今日はこのぐらいにしようかの。また話したければいつでもよいぞリュウエン』



『うん、ありがとうね!ルナちゃん』



そうして私はルナちゃんとの念話を切った。



『ふぅ…………』



念話中はずっと丸くなっていたから体をほぐす為に翼を広げたりして起き上がる。ちなみに私は今『龍化』している。ルナちゃんもそうだったみたいだけど、領域にいる時は龍の姿が気が楽なのだ。



『………というか、明らかに変わってるよね私』



前までの私の羽は炎の様な明るい赤色だったけど、今ではグラデーションの入った赤をベースに揺らめく炎の様になっている。まるで昔見た絵の鳳凰みたいだ。おまけに身体も5倍ほど大きくなっている。それでもルナちゃんより一回り小さいんだけど………



まぁ、いいか。そんなことは気にしない方がいいよね。



『さて、とりあえず飛ぼっかな〜』



私は運動がてらそこら辺を飛ぶ事にした。



精霊界は非常に平和である。




最近、あまり厚みのない話ですみません。


なにぶんリアルが忙しいもので…………

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