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転生した鏖殺姫は今日も仲間と共に楽しく暮らします  作者: 骸崎 ミウ
平穏で賑やかな日常
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タコ狩り〜2

〜とある海の底〜



『さぁ、今日こそ地上を手に入れるぞッ!』



『オォーーーーー!!!!』



日の光すら通さない海底の闇の中、彼らは雄叫びをあげていた。



彼らは海底を支配するレッカークラーケ族という種族である。高い水圧に耐えられる様に骨を無くし、食料をありつく為に足を増やして吸盤を付けて、身体の色を自由自在に変える事ができる種族(タコ)である。



地上の者達からはレッドデビルと恐れられており、これまでも地上の者達と激しい戦闘を繰り返している…………と彼らは思っている。



実際のところ、海上保安庁の者や港町の住民にとって、彼らはあまり脅威ではない。ただぶよぶよして貼り付くだけの軟体生物なのだから。ただ、数が多過ぎる為に悪戦苦闘しているのだ。



『へ、陛下ッ!一大事でありますッ!我らが軍が地上の者達に取り込まれていっています!』



と伝令係の兵士タコがレッカークラーケ族の王であるグランドクラーケンに慌てた様子で泳いできた。


『……なんだと?まさか、それ程までに地上の者達は兵を揃えたのか?』



『い、いえ、我らが軍は2匹の痴女に押されていますッ!』



『なんだとぉ!?』



タコの王は伝令係の言葉に驚き、《遠視》の魔法を発動させる。



そして、そこに映っていたのは……………



『ひゃっはぁーー!!大量や大量やッ!』



『ーーーーふんッ!』



見た事ない角と尾を生やした、女性ならば誰でも羨む様な抜群のスタイルを持つ絶世の美女が凄まじく際どい服を着てタコを乱獲している場面であった。



彼女達が武器()を振るうたびにはちきれんばかりに瑞々しく実った果実(巨乳)がこれでもかと自己主張して揺れている。



ぶるるんッぶるるんッ!…………と



また、彼女達の身体は美しく引き締まっており、それはまるで海の上に現れたヴィーナスであった。そして、体の表面を流れる水滴が実に艶かしく、対照的にその弾ける様な笑顔は多くの男衆を魅了するであろう。



『う、美しい………ッ!』



タコの王もその1人になってしまった。



『王ッ!?何を言っておるのですか!?』



1匹の近衛騎士タコが自らの王の発言に目を剥いた。



現に今も彼らにとって地獄が展開されている。



仲間がはらわたを抜き出されて熱湯に茹でられ、そして食われているのだ。しかも、仲間を食べている者達は皆嬉々として食べている。



いくら歴戦の兵であろうと恐怖で身がすくんでしまう。現に……



『なんと恐ろしい………』



『あれは………人が行う所業なのか?』



『悪魔めッ……!』



赤い悪魔と称される彼らに悪魔だと言われるルナティア達。



『……………どうやら我が出る番の様だな』



タコの王はそう言うとその巨体をゆらりと動かした。その瞬間、タコ兵の顔には勝利を確信した色を見せた。そして、タコの王は兵達の声援を受けて海面に浮上した。



ここで1つ、グランドクラーケンについて説明しよう。



グランドクラーケンは『nightmare(ナイトメア) memory(メモリー)』にも存在するモンスターで強さは中の下である。しかし、ある特殊な条件(・・・・・)でないと出現しないレアモンスターである。



その条件とは『特定海域で女性プレイヤーが水着装備を着て一定時間いる』というのだ。



非常にアホらしい条件に加えて、グランドクラーケンは男性プレイヤーの攻撃は全て無効化し、必要以上に女性プレイヤーのみを狙う。つまり盾役が男性だった場合、ヘイトが機能しないのだ。



更にグランドクラーケンは大量の触腕を使って水着装備の女性プレイヤーの身体を巻き取る拘束技を持つ。その時の状態とは『両手両足の先端を飲み込んだまま、半強制的に仰向けにしたあと、身体を撫でるように触手を這わせ、チーム全体に見せつける』というもの。



まぁ、つまり……………見た目が薄い本案件になるのだ。



更にこのエロダコ、吐く墨が粘着質で白濁色している。



そういった理由でグランドクラーケンは特に女性プレイヤーから非常に毛嫌いされている。ちなみに肉は非常に美味である。



運営の遊び心(エロ魂)が詰まったモンスター、それがグランドクラーケンである。



『あの悪魔共を我が墨と触腕の餌食にしてくれるわッ!!………………は?』



そう言って海面から出てきたタコの王が見た光景は……。



「やっぱ、出てきよったわ。ナザール!エロダコの対処頼むで!あのタコが1番美味いんや!」



『…わかっている』



目をギラギラと輝かせるバルザックと同じく目を爛々と輝かせる超巨大な龍の頭だった。



体長6.5キロのグランドクラーケンを余裕に超える大きさの蛇に酷似した逆鱗に覆われた三眼の鈍色の顔に、遙か地平線まで伸びて見切れてしまっている業物の剣の様な逆鱗に覆われた蛇の様な巨体。尾は先端が三叉に分かれた大剣の様であり、背には黒光りする剣山が乱立しており、宙には10本の巨大な剣らしき物が浮遊している。そして、あまりの巨体故に海の温度が上昇し1番体温が高い胸部部分に面する海面は沸騰している。



『え……………は?ちょ、まって』




グランドクラーケンはそのあり得ない巨体を有する死の体現者に頭が追いつかなかった。



そして、グランドクラーケンは当然の如くなす術なく捕まり、ルナティアとリュウエンの2人がかりで解体されて美味しく頂かれた。



ーーーその後、海上都市『リンデンバーク』に空前のタコブームが起こり、タコ狩りが盛んに行われて更なる発展を遂げた。




レッカークラーケ………ドイツ語で『美味しいタコ』という意味

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