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転生した鏖殺姫は今日も仲間と共に楽しく暮らします  作者: 骸崎 ミウ
憤怒の暴虐帝
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神殺しの咆哮《ラグナロク》

エナドリ飲んで深夜テンションで書きました。



後悔はないです

「マスター。精霊の救助及び人間の排除完了しました」



霧旨を捕食し終えた後、白いエクスマキナ……メタトロンが私に報告してきた。



「そうか、ご苦労じゃった。精霊はどうなったんじゃ?」



「全員、救助できました。あと、精霊が言うにはまだ囚われているものがいるみたいです。場所はここから南西に向かった先にあるキース王国という場所が主な区域です。場所の特定、精霊の有無は確認済みです。どう致しますか?」



そんなのは決まっている。



「精霊を全て救助の後、それに関わる全ての人間を抹殺する。全軍………《ラグナロク》起動準備ッ!!!」



『YES! Aye,ma'am!!』



そうして私は翼を広げ、空へ舞い踊る。それに続いてエクスマキナ達が隊列を組んで従軍する。精霊達は何故かその場にいたリュウエン達に任せておく。



さぁ、蹂躙の時間だ。




***




〜sideリュウエン〜



「………………うわぁ、これは凄いですね」



戦場に向かった私たちが見たものはファンタジーどこいった?という光景だった。



空には銀色の要塞の様な空中戦艦。辺りを飛び交うのは近未来的な装備をしたエクスマキナ。この世界では聞いたことない銃声とビームの音。



隣を見るとなんだか白くなっているアリシアさん。………………胃痛薬でも作ってあげようかな?



「…今回は随分と控えめだな」



「確かにそうですね」



ナザールさんがぽつりとそう呟いたその言葉に同意した。



普段なら地形がめちゃくちゃになるくらい爆発や銃撃の嵐が巻き起こるのに今回はそれが無かった。まるで、何か気を使っている様な………。



「…来たぞ」



ナザールさんの声がけで見上げると一機のエクスマキナ……いや、赤い装備で身を包んだデウスエクスマキナが降りてきた。



「お久しぶりです、"憤怒龍(ラース)"ナザール・テンペスト様。"嫉妬龍(エンヴィー)"リュウエン・フランメ様。当機体識別名は『《世界樹乃天使(セフィラ)5号機(ゲブラー)・神域霊装エロヒム・ギボール 《カマエル》』であります。御二方に協力の申請をしに参りました」



なんかやたら難しい自己紹介があった。多分、ルナちゃんの趣味だろう。ルナちゃん、こういうの好きだからな〜……。



「…協力か?何をすれば良い?」



「我々はマスターの命令により精霊の救助をしました。どうやら人間は精霊を道具として使い、力を強制的に抜き取り自らを強化していた様です。精霊を奴隷の様に扱う様を見たマスターは怒り、我ら《セフィロト・シュヴァリエ》を召喚なさいました。そして、ここら一帯の囚われの精霊の救助を終了し、マスターの命令により《ラグナロク》が始動されました。御二方には我々が先に救助した精霊を保護してください」



「…わかった。引き受けよう」



「感謝します」



そうしてカマエルは飛び去って行った。



「……………そう、精霊を、ね。ーーーーーーーーこの世界の人間は屑ばっかなのかな?」



私はカマエルの説明を聞いて胸の内にどす黒い感情が芽生えたのを感じた。



精霊は私達の家族でもある大切な存在。それを食い物にするなんて……………。ルナちゃんがブチ切れるのも当然だ。



「…とにかく、保護を優先するぞ」



「わかってます」



そうして私たちはやってくる精霊を迎え入れて結界を張った。




***




イグドラシルから緊急を知らせるサイレンが響き渡る。



最優先命令(ドミネイトコール)発令。これより、対大規模殲滅術式神撃 《ラグナロク》を開始する。全機起動』



無機質な音声とともに目覚めるエクスマキナ達。全機が高速にイグドラシルから射出され、目標地点へ向かう。



その数は数万を超えている。



空間を開いて転移し、精霊が封印され利用されている物品や奴隷とされている精霊などを救助する。その間、人間の抵抗はあったが取るに足らないものであったあった。



精霊の救助はものの数刻で終わった。



『精霊の救助完了。これより術式展開に移行します』



エクスマキナ達はまず、転移魔法などで逃げられない様にその場所の空間を断絶する。外界と完全に分断されたその場所はなにがあろうと絶対に抜け出すことはできない。



《ラグナロク》の対象となる場所は精霊を拉致してその力を利用して国力を上げたキース王国をはじめとした周辺諸国である。無論、老若男女問わず《ラグナロク》の対象である。これはルナティアが下した決定事項である。



その対象区域を一望できる大気圏ギリギリの場所にイグドラシルは転移した。



『各魔力生成設備は全力運転を維持、出力限界残り0.3』



『魔力供給システム問題なし。全変換回路及び変形機構問題なし。イグドラシル、《ラグナロク》形態変形開始』



イグドラシルは艦首を下にして大きく変形し、翼を展開した巨大な砲身へと変わった。



『指定箇所以外の損失を最小限にするべく多重結界展開及び出力抑制。《ラグナロク》放出エネルギー20%までカット。これより最終確認を行います。マスタールナティア、宜しいですか?』



「構わん。《ラグナロク》を撃つぞ」



『了解しました。最終安全装置解除、撃鉄展開。目標着弾地点誤差修正プラス0.0009。全軍魔力回路最終接続確認。いつでもいけますマスター』



「わかったのじゃ」



艦内の放送を聞いてルナティアは部屋の中心部のレバーの前に立つ。



「さぁ、愚かなる人間共ッ!!我の怒りを生み出した所業に懺悔し、その穢らわしき魂の一変も残さずに消滅せよッ!!《ラグナロク》、発射ッ!!!」



『了解。対大規模殲滅術式神撃 《ラグナロク》、発射』



ルナティアの叫びとイグドラシルの無機質な音声と共にかつて神とその軍勢を抹消した機械仕掛けの神の咆哮が放たれた。



咆哮は大地に突き立った光の柱を創り出し、世界から音を消し、色を消し、触れたものを種族も性別も貴賎も区別せず、一切合切消し去る無慈悲なる破壊をもたらした。



凄絶な衝撃と熱波が周囲に破壊と焼滅を撒き散らし、全てを無に帰した。



そして光が収まった後には、焼き爛れて白煙を上げる大地と、深さが何千メートルもあるだろう強大なクレーターだけが残してその場所にあった全てのものをこの世から消し去った。



このシーンはロードエルメロイⅡ世の事件簿の『we call him heartless』を流しながら書きました。



グレイたんの詠唱の時のですよ(^^)


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