表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
27/108

第24話 最強は生徒会の会計様


ギャグ寄りになってきたよね……まぁ、うん。後悔はしてないよ。

よろしくね‼︎


2023/12/9 矛盾点がありましたので、ちょっと修正しました。

 







「あのね。流石にドラゴンを倒す時は一言言って欲しいんだ。わたし達はアース達に慣れてるけど、普通の人は慣れてないし。流石に避難予想にドラゴンは想像つかないからさ」




 そう告げるお兄様は、正座をしながら訓練場の真ん中に座っている。

 私達も正座をして、お兄様の前に座っていたわ。


「すまん。つい……いつもの癖で」

「いつもの癖でドラゴンを殺しちゃうのかぁ……」

「言っとくけど、ドラゴンを倒した数はグランの方が多いわ‼︎」

「リジーも倒したことがある時点でアウトだからね」


 お兄様は大きな溜息を吐いて、真剣な顔で告げたわ。


「いいかい。今回は怪我人が出なかったから良かったけど、次は一言言ってからヤるんだよ?」

「あぁ」

「えぇ」

「じゃあ、お説教はこのぐらーーーー」

「そうは問屋が卸しませんわ‼︎」


 ズドーンッッ‼︎という効果音が似合いそうな仁王立ちをするクレマチス様。

 彼女は頭を押さえながら、ビシッと指差した。


「まず第一‼︎本気になり過ぎですわ‼︎結界張っていた方達をご覧下さい‼︎ある意味、死屍累々ですわよ⁉︎」


 チラリと見れば、本当に顔面蒼白で柵に凭れかかる魔法使い達。

 ………あぁ……頑張ってくれたのね……。


「第二‼︎ドラゴン討伐はそう簡単にできるものではないはずですが……やったものは仕方ありません‼︎ですが、パニックを起こす直前でしたのよ⁉︎貴方達お二人は未来の王、国母となるのです‼︎それどころかっ……思いっきり素の性格を大っぴらにしてっ……‼︎自分達の行動に責任を持ちなさい‼︎」

「「ごもっともです」」

「第三‼︎エドガー様がハイパーマイペースな感じで、この規格外のお二人にお説教できるのは、凄いと思われますが……ちょっとズレてるお説教でしたわよ⁉︎怪我人が出なくて良かったのは、良かったですが……それ以前の問題ですの‼︎ドラゴンは天災と同様ですの‼︎そう簡単に扱うものではありません‼︎もうこの際、倒すのは仕方ないと致しましょう‼︎ですが、周りの方への対応はこちらの仕事ですの‼︎ちゃんと事前に報・連・相が大事なんですわよ⁉︎反論ございます⁉︎」

「ないです‼︎」


 はぁ……はぁ……と肩で息をするクレマチス様に、私とグラン、エドガーお兄様は無言で拍手をする。

 いやぁ、だってね?

 凄いと思わない?

 私とグランは、今さっきまでとんでもない規格外な力を見せつけたのよ?

 普通恐がるでしょう?

 怯えるでしょう?

 なのに、クレマチス様は怯えるどころかお兄様よりマトモなお説教をしたのよ?

 豪胆、どころの話じゃないでしょう。


「いやぁ……クレマチス嬢は凄いな」

「そうよねぇ。常識人って感じだわ」

「グランヒルト様達とドラゴンに慣れちゃって常識がフライアウェイしてたよね」

「……………神よ……どうかこの三人に常識をお戻し下さいませ……」


 本当に凄いわぁ〜。

 見てた人達は皆、ドラゴンを簡単に倒した私達にビクビクしているのに、そんなことを言えるなんて。

 最強ね‼︎

 クレマチス様は大きな溜息を吐きながら、マイクを手に持ち……大声で告げた。



注目アテンション‼︎』



 動揺が走っていた会場が、シンッ……と静まり返り……クレマチス様に注目が集まる。

 だけど、彼女は動揺することなく微笑んだわ。



『皆様、化物じみた模擬戦及びドラゴン討伐に大変肝を冷やしたことと存じ上げますが、本日の模擬戦はここまでと致しましょう。土属性適性者は教師陣の指示に従い、この場の整備にご協力を。模擬戦に当てられ、体調が優れない方は医務室、または近くの教師、聖女様にお声がけ下さい。気に当てられて怯んでる王宮騎士団及び死屍累々と化してる王宮の魔法使いの方々‼︎倒れてる場合じゃありませんわ‼︎国王陛下御一行の護衛に回りなさい‼︎グランヒルト殿下、エドガー様、フリージア様の三人はこのあと反省文ですわよ‼︎』



 的確な指示を出していくクレマチス様は、まさに女傑と言った凛々しさがあって。

 思わず私達は呟いてしまう。


「「「クレマチス嬢(様)、かっこいい(わ)」」」

「そう言ってる暇があるんでしたら、貴方方も動きなさい‼︎整備及び体調不良者の対応‼︎駆け足‼︎」

「「「イエッサー‼︎」」」



 これが後に学園最強の女傑(物理的には勝てても、精神的には頭が上がらない)クレマチス・タリーフェの誕生でした……。






 って、なんか適当にナレーションつけてみたけど、強ち間違いじゃなくなりそうだわ。







 *****





「取り敢えず、何ドラゴンなのかしら?」



 生徒会室の中ーー。

 訓練場の整備やら、治療やら何やらを終えて帰ってきた私達は早速白いドラゴンに質問したわ。


『ガチで八つ当たりでしたのね……ライトドラゴンですの。わたくしのことは、ライトと呼んで下さいませ』


 白いドラゴンはちょっと拗ねたような雰囲気で答える。

 私は首を傾げながら、思った。


「でも……どうして、ライトはこの国の森の中心部にいなかったの?ウチの国のあの場所にいるべきなのは……本当は貴女なんでしょう?」


 アースと出会った森の中心部。

 乙女ゲームでも今世で初めて行った時も、あの場所を縄張りにしていたのはアースだったから、そういうモノなんだろうと思っていたけれど。

 ファディ王国(熱くて火がモチーフっぽい国)にファイが生息していたのと、実は土属性の魔法が得意な人が多いらしいのがラム王国だったという事実から……ディングス王国に生息してる竜って、本当はライトドラゴンじゃないかしら?って思い始めてたのよね。

 そしてその予想は的中していたようで。ライトはこくんっと素直に頷いたわ。


『それは、わたくしのお散歩期間に重なったからですわね。一定期間でわたくしはこの大陸をぐるりと回っておりまして。ファイアー、アクア、ウィンドウ、アースの四体が、順番にわたくしがいない間、適当にお留守番して下さってますの。わたくしがいる場所で魔力を浄化しないと、大陸の穢れに偏りができますので……』

「「成る程」」


 私とグランは納得するが、エドガーお兄様を始めとする生徒会メンバーの方達は首を傾げていたわ。


「どういうこと?」

「そう言えば、説明してなかったか……」


 グランはサラッと魔王の穢れの浄化やら、ドラゴンの穢れの浄化やらの説明をする。

 それを聞いていたお兄様達は最初はポカンっとしていたけれど……徐々にその顔色が悪くなっていったわ。


「……………………ま、魔王の暴走の文献の裏に、そんな事情が……」

「まぁ、私達で浄化の装置を作って渡してあるから、暴走しないと思うけどね」

「だな。魔王領とは同盟を組んでるから他の国とも戦争にはならないし?あぁ、楽できるって最高」


 ………こいつ……皆の前で素を晒したから、取り繕う気が一切なくなってるわね。

 …………あー……でも、確かにさっきの治療中の生徒達の態度には驚いたかもしれないわ。


「もっと、全体的に怯えてるかと思ったら案外フレンドリィだったわよね」

「何が?」

「私とグランによ。生徒達、もっと化物を見る目をされるかと思ってたわ」

「あー……それは……ほら。俺達の会話がアホっぽかったのと……エドガーがちょっとズレてたのと。クレマチス嬢のツッコミのおかげ?」

「納得」


 思わず頷く。

 だけど、クレマチス様には気に食わなかったらしいわ。


「納得じゃありませんわ‼︎わたくし、ツッコミはしてませんわよ⁉︎」

「「「えっ?アレがツッコミじゃないとっ……⁉︎」」」

「エドガー様も一緒に驚いた顔をしているじゃありませんわ‼︎というか、息ぴったりですわね⁉︎」


 そんな漫才じみた会話をしていたら、今まで黙っていたマルーシャ様がケラケラと笑い出したわ。

 目尻に涙を浮かべて、腹を抱えながら。


「あはははっ、なんだ。こんな性格だったのか二人は‼︎」

「「?」」

「もう少し、王子らしく令嬢らしくしてたら不気味だったと思うよ。けど、君達が酷く人間くさいから、そんなに怯えずに済んだんだろうさ。ほら、グランヒルト様に限っては思春期男子まっしぐらな発言ししてたから、親近感が湧いたんだろうし……。つまり、規格外級に強いだけの普通の男女ってイメージがついたんだろうね」


 ……………それは、ある意味良かったのかしら……?

 まぁ、うん。グランが本性晒したのはもう仕方ないことね。

 ………………うん。


「でも、そうなると貴族の子達には引かれたかもしれないわねぇ」


 王子らしくしてたグランが、本当は下心マックスの普通の男だって知ったんだもの。

 なんか高貴〜感があることが大事みたいな貴族の子達は、ドン引きしてるんじゃないかしら?


「まぁ……でも?去年、徹底的に潰したから貴族貴族しい奴はいないはずだし。これで、完全に俺への貴族的な対応は無意味だと理解したんじゃないか?それにほら。庶民派王子だからさ?」

「貴方が庶民派なら、私も庶民派令嬢じゃないの」

「え?」

「は?」


 ジリジリと険しい顔になる私達。

 そうしたら、クレマチス様が目をスッと細めたわ。


「無駄話する暇ありましたら、とっとと反省文お書きなさい」

「「イエッサー、クレマチス嬢(様)」」




 やっぱりクレマチス様が一番最強かもしれないわ。






評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ