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捨てられ令嬢は、異能の眼を持つ魔術師になる。私、溺愛されているみたいですよ?  作者: miy


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閑話(クリストファーSide)



帝国の第三皇子である私は、20歳になった途端に始まった“婚約者選び”という皇族行事の真っ只中にいる。



婚約者候補の令嬢たちは6人、2週間宮殿に留まり競い合う。宮殿では、令嬢たちと均等に面会をして互いを知る努力をする。


令嬢たちと話す話題の内容はそれぞれ違うが、臣籍降下して領地を治めることになる私としては“妻が馬鹿”では困る。主にその辺りを探りながら会話をしているつもりだ。



1週間後には半分に絞られ、最終的に1人の婚約者が決まる。


明後日には目出たく婚約者が決定して解散!となるのだが、自由気ままに過ごしてきた私にとって…とにかくストレス満載な行事だ。



あぁ、フェルナンドと酒を飲みながらダラダラと話したい。




──────────




私の側近のフェルナンドは、優秀な魔法剣士で異能力者だ。



その強さは帝国でも有名なのだが、喧騒を嫌い人目につく武闘大会などには一切参加をしない変わり者としても知られている。


兄たちが護衛騎士として望んでも断り続けていたフェルナンドを、なんと私が射止めた!それが3年前のことだ。



「第三皇子殿下のところが…1番マシだったので」



私の元にやって来た理由を問えばこの返事。



─マシ…?何が…?─



どうやら、フェルナンドの異能と関係しているらしい。“オーラ”とやらが見えるのも大変なのだな。


フェルナンドは意志がはっきりしていて時に融通が利かない堅物だが、書類仕事は迅速かつ丁寧…周りの状況を素早く察知し、いつも的確に私を導いてくれる。


それでいて騎士としても強い。


私より皇子に向いているような男だった。




────────




そんなフェルナンドが最近おかしい。

仕事が終わると急いで帰るようになった。



女か?



フェルナンドに限ってまさか…。


毎日、邸と私の執務室との往復じゃないか。

侯爵家の跡取りではないことを理由に社交界を退けているみたいだし、女と知り合うきっかけがないだろう。



出会うとすれば…私の護衛として嫌々付いてきたパーティーとか?

令嬢たちに遠巻きに見られてはいたが、仕事中に女を漁る趣味はないだろうから…きっと違うな。



じゃあ、プロの女か?

いやいや、フェルナンドが娼館になど通っていたら3日で噂になるわ!



恩師に頼まれたという少女の話もあったな…

“影”に様子を聞いたところ、平凡な少女みたいだったし。

フェルナンドとは年の差もあるから…ないない!!



今日、帰るのを引き止めてみようか…私の話に付き合うだろうか?



何だがドキドキしてきた…バカみたいだな…。







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