13 白《しろ》くて冷《つめ》たくて甘《あま》いもの➀
「ありがとうございましたー! またおこしください!」
「あいよ、また来るねーマコトちゃん」
昼のさいごのお客さんが店を出た。
私はあいた食器をながし台にはこぶ。
エプロンを外して、母さんに声をかけた。
「ちょっと、図書館行ってくるね!」
母さんは洗いおえたさらをふきながら笑った。
「小町の食べたいものをさがしに行くのね」
「うん。あそこなら本がたくさんあるし」
「じゃあ、かえりに指定ゴミぶくろ買ってきて。ぎょうむ用生ゴミの大サイズね。はい、お金。領収書もらってね」
「はーい」
リュックをせおって店を出ると、雪路と小町が二かいからおりてきた。
「マコト、出かけるのか」
「うん。そう。図書館にスイーツの本もあるから」
「す、すうぃーつ……? とはなんだ? マコトはわがはいにはよくわからぬ言葉を使うのだな」
小町もよこもじダメなのか。
日本語でなんて言うんだっけ。えーと。
「おかしの本を読めば、小町の食べたいものものっているかなって」
「うむうむ。さようか。まかせると言ったのはわがはいだ。きたいしておるぞ」
「……小町はほんっとーに、トノサマみたいだよね………。まあいいや。おるすばんしててね」
「あいわかった」
図書館はやっぱりとてもしずかで、学生さんがいっぱい。
レシピ本を何冊かえらんで、空いた席にすわって広げる。
あんにんどうふ。
アイスクリーム。
しらたまだんご。
ミルクプリン。
ホワイトチョコのムース。
ババロア。
思ったよりたくさん当てはまるなぁ……。
それに、だいたいどこでも買えるものだ。
あれ?
────小町はいつその甘いものを食べたのかな?
それが分かれば、こうほをしぼれそう。
カエルカレーも、明治時代だってわかったからしぼりこめたんだもの。
よさそうな本をなんさつか借りて、図書館を出た。




